家庭用に舞台の楽屋で使う感じの暖簾。


名入れの座布団、または家紋入りの座布団。


最近、新品の木綿ふとんと打ち直しの注文が

昨年より明らかに多くて嬉しい。



それと同時に最初に書いたニッチな商品も

売れてきている。



そういえば8月にタレントの島田洋七さんが

舞台「がばいばあちゃん」に主演で出られた

とき弊社が暖簾を作成した。


九代目無駄話

その様子がブログで書かれていたので

嬉しかったがこういう写真を見て問い合わせも

あるのだ。



洋七師匠に感謝。頼んだわけではないので

なおさら嬉しい!!!



嬉しいといえばお客様の問い合わせが多いことは

ホントに嬉しい。



最初からできないと答えることは簡単だが

なるべく出来ると答える。



あれもこれも出来ないは商人じゃない。



100%受けてやることは確かに不可能。

だめなものもある。



でも絶対検討する。とことん考える。



最近では弊社の商品購入と同時に羽毛ふとんも一緒に買いたいとか

マットレスなんかも問い合わせや注文がある。



昔なら断っていたと思う。だが最近ふとん屋さんが

なくなったりしてお客様も困っているのだ。



お客様も綿ふとんの会社に電話してきて

だめもとで聞いてくるのだ。それは助けないといけない。


だからなるべくお客様のために羽毛ふとん

なんかも発売できるようにしている。



もうとっくに時効だろうが

僕が前に勤めていた沖電気で営業マンを

していたとき超怖いディーラー(代理店)の営業マンがいた。

癖のある人だった。



お客様(エンドユーザー)のために何でも

やる方だったがあるときその会社のミスで

ケーブルを弊社に注文忘れた。



大きな案件の一つで沢山の支店に

ネットワーク開通する日だった。



そのケーブルがないとネットワーク

回線がつながらない。



営業マンが自業自得なので弊社の

せいにしてきて


「今すぐ全国の支店にケーブルを送れ!今日中だ!」


と無茶を言ってきた。



沖電気は大きな会社で全国に支店があるが

ケーブルをそろえるのは至難の業だった。



僕は上司に報告した。



いつもにこにこしているA課長はめったな

ことで怒らない人だった。



営業の鏡だ。



その上司はいつものように穏やかな顔で



「ああ、K君も困った人だねえ。分かった。

ケーブルは各支店に手配しておきなさい。

あとは夜中12時まで今日は会社にいなさい」



と僕に話してきた。



そのときは16時ぐらいだった。



何回も電話かかってきたりしたりだったが

それでも夜中12時までとは辛い。



そして夜中12時。なんと上司もいてくれた。



時計を見て



「原田君、K君の携帯に電話しなさい」



と指示した。



「え?夜中ですよ」



「大丈夫。しなさい」



電話するとあのKさんが電話に出た。



ケーブルは今日間に合わなかったが手配を

したので明日午後から設備できるという報告

だった。



「あ、ありがとう。まだ会社ですか?」



そうですと答えると



「ありがとう。」



と言って切った。


午後の怒り形相どころか今までお付き合いしていて

初めて聞いた言葉だった。



僕の課長はパソコンを見たまま



「帰るぞ原田」



といって一緒に帰って1杯ごちそうまで

していただいた。



大事なのは誠意だということだ。



夜中12時まで会社にいたということで

相手は感動してくださった。



今日中に何とかしろ!といったKさんに対する

12時までいたけどだめだったという誠意だ。


しかし翌日にきちんとケーブルの手配ができたし

準備完了体制になったのだからその課長の手腕はすごい。


今日中と言われたら夜中12時まで一生懸命

しなさい。



そして営業ならその形を一応相手に伝える

ことも大事だ。あなたのためにここまでしたという

形はスマートに見せる。



課長はこのことに一言も話さなかったが

こういうことを伝えたかったと思う。



課長はのちに部長、本部長となり

すでに定年を迎えいまではハイキングや

トレッキングにはまっているとか。


年賀状も交わさせていただいているが

いつもお元気そうだ。



相手に一生懸命さを伝えること。



おたふくわたを継いでからも僕は営業を

続けているが



営業は難しい。



相手に営業だとばれているようでそれでも心地

良い気分にさせるのが営業のプロである。


お世辞だとか社交辞令とか話すより

一生懸命である。



懸命さのない営業がすぐメッキがはがれる。



実は僕はまた来週から少し新規開拓の

案件が増えるのだ。



40歳近くなっても飛び込み営業も

続ける。



あの頃と40歳の営業のやり方、

飛び込みのやり方は違う



でも自己鍛錬として僕にとってはとても

いい刺激になる。



あなたも知らない会社のノック叩いて

みましょう。20社に1社は会ってくれます(笑)