🐨コアラです。



 病院での『血液検査』の時、針を刺す直前に
「痛い!・・・かな?」
と言っていたらわざわざ担当を新人看護師(看護師としてはそこそこ)に代わり
「この人失敗しても大丈夫だから頑張って!」
と言われ、思わず渾身の
「おい!」
がでた。

「注射が怖くて病人やってられるか!」
なのだが、子どもの頃には顔を背けて泣いていた記憶がある。かかりつけ医のクリニックの初代院長の頃の話。
 母親は心臓が悪く心臓には高熱が大敵の為に初代院長は往診時も直ぐに注射を打って熱を下げていたが父親が行き付けの医院は注射を打つ事を躊躇っていた。
「あの医者軍医上がりでな・・・」
 戦争時の軍医不足を補う為に正式な医師ではない医師を軍医として徴用し終戦後医師に認定された事が有ったらしい。(今は全員物故者)

 🐨はカゼを引きその医院で診察を受けて看護師に注射された事がある。まだ注射針が太く針穴が目視出来た時代の事。腕に6回刺し直しをされ内出血。
「治った」
と言って帰り自転車でクリニックへ。
「どうした!」
初代院長、腕を見て
「血管に穴が開いているな、手術して縫わないといけないな」
 その時は
「おい!」
は出なかったが
「この爺さん、言うねぇ」
と思ったのを思い出す。包帯巻かれて帰り親から
「病人が病院行って怪我人になって帰って来た」
と笑われた。

 父親はその医院で胃潰瘍の薬を処方されて長年飲んでいたが発見が遅れてがんが判明した時には全身転移で手遅れだった。