合唱指揮者の海外むちゃ修行!

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オスロでの活動2日目。

今日も朝から晩まで予定がギッシリ!ありがたい限りです。


午前中は昨日と同じく、ノルウェー国立音楽大学のヴィヴィアンネ・シドネスさんのレッスンへ。

今日は9:00から11:303,4年生のクラス。


昨日と同じように、調べてきたことを発表から始まります。参考の音源を共有したり。

それから、レポートの発表。今日の方は、作曲家シュニトケについて。日本は長崎の原爆を題材にした作品もあると聞いて、勉強になりました。


昨日は指揮法の基礎的な内容でしたが、3,4年生ということもあり、実戦的なレッスンにたっぷり時間を費やします。


♩バッハ/Der Geist hilft unsrer schwachheit auf


課題曲を用いて、まずはアナリーゼで気づいたことを発表。ディナーミク、和声、ヘミオラの位置、コラールの第一テーマと第二テーマの抜き出しなど。

その後、一人が実際に指揮をし、残りの人が歌ってみるというもの。先生のヴィヴィアンネさんもお歌いになります✨


私はこの歌を歌ったことがなく大初見大会になってしまいましたが、コラールはなんとか歌えました。

セクションで区切って、指揮をした学生に対し、自分で考えさせたり、的確な指摘で学生の方の指揮が変わっていきます。


ヴィヴィアンネ先生のコメント中。



訳の話になったときに、ネットで調べていたら、我が友、西原君の訳に出会い…異国の地での知った名前との遭遇にホッコリしました笑


次の課題曲へ。

♩ジャヌカン/鳥の歌

学生のお一人はフランス出身ということで、テキストのフランス語について解説してくれました。

ヴィヴィアンネさんも、相手が学生だとしても得られるものは得て勉強するというような姿勢で接されておりました!


レッスンは基本ノルウェー語のようですが、私を気遣って英語で話してくださる時間も、半分くらい。

ただし、このフランス出身の学生に対して、作品について説明する際、ノルウェー語で説明してみて?とヴィヴィアンネさん。

なかなか異国の地の言葉で話すことは難しいですよね。そういったこともトレーニングとしてしているということを目の当たりにしました👀


フランス出身の彼の指揮で歌う。



最後に、お世話になったヴィヴィアンネさんと。


音楽の中身が凝縮された、濃密な時間でした!

日本にもこのような合唱音楽と指揮のクラスというものは存在するのでしょうか…?あるならば、ぜひとも参加してみたい!!!


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大学の授業聴講後、再びシェルと合流し、オスロ市内を案内していただきました。


ヴィーゲラン彫刻公園/人の塔をバックに


この公園の彫刻は、一つの石を削ってできたものだそうで…とてつもない時間と労力がかけられてできているのですね…。


ヴィーゲラン彫刻公園/奥に人の塔、手前に像の沢山ある橋


この橋のどこかに…?


ヴィーゲラン彫刻公園/通称、怒りん坊。


ついに彼に会えました!笑


ランチは、フィッシュスープをリクエストしたら、こちらのお店を紹介してくださいました✨


テラス席でフィッシュスープをいただく🥣


ベルゲンの魚市場でも食べたのですが…ちゃんとしたレストランのフィッシュスープが流石の美味しさでした✨


オスロ中央駅前のトラの像と。


オスロはなぜかトラの街なのだそう。


オスロ中央駅のすぐ海側のオペラハウス!


オペラハウスの屋根の上でシェルと。


天気に恵まれ、本当に良い景色!


ノルウェー王の宮殿で。


騎馬の上の人物は、カール3世ヨハン王。

デンマーク領だったノルウェーが、1814年にスウェーデン領になった直後、独立を宣言して、当時のスウェーデン王「カール・ヨハン」が同盟君主となった。

王宮まで続くメイン通りの名もカール・ヨハン通り!


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シェルと別れ、合唱団見学へ。


昨日見学したノルウェー少女合唱団、昨日は6歳から9歳のクラスでしたが、今日は11歳から16歳のクラスの練習前半30分を見せていただいたあと、16歳から26歳のクラスのマスタークラスと言われる、ヴォイストレーニングを見せていただきました。


ウォーミングアップでは、やっぱりスキーで漕ぐあの動き!息吐きながら体を温めます。

iaia〜やgra〜などで高音が抜けていく道を見つけていきます。


11〜16歳のクラス。曲の練習は2チームに分かれて聴き合い、意見を伝え合います。


その後、16〜26歳のヴォイストレーニング見学へ。


一人ひとり、自分の課題曲があるのか、それを歌い切ったあと、その歌い手一人ひとりに合う指導方法で、声を改善していきます。


背中を壁につけて声の矯正中。


同じグループのメンバーが20人ほど見守り、自分ごととして熱心にレッスンを聴いています。このような弛まぬ努力で美しい歌声を創り上げているのですね。


子どもたちとの楽しいレッスンを見せてくれた、アンネ・カーリンさんと。


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夜の枠は、故カール・ホグセットさんが率いていたグレックス・ヴォカリーズに所属していた方が多くいると聞いて伺うことを決めた、メラキ合唱団へ。


これまではほとんど歌えていませんでしたが、しっかり練習に参加させていただき、ガッツリ歌いました✨


発声では、ホグセットメソッドの五度で戻ってくる「vaiaia」やオクターブを下降していく「iaia〜」などが実践されておりました!


並びが独特で、アルト→ソプラノ→ベース→テノールでした。理由聞けばよかった…


練習中にソプラノがビシビシ確認の発言をするのは、どの国でも変わらない…笑


♩メンデルスゾーン/Der 42.Psalm

♩フォーレ/レクイエム


指揮者のミックのピアノで練習が進行していきます。

練習の仕上げはパートバラバラ!


その後、あれ?女性陣が帰っていくと思ったら、男声合唱の部分があったので居残り練に。


ガッツリ歌っていたら、また歌いに来てよと言っていただけました笑


休憩中に、三善晃の「かどで」をカールの指揮で歌ったよと話しかけてくれた女性の方が!

歌い出しを歌ってくれ、覚えてくれているのは、本当に嬉しかった!


最後は沢山歌えて、盛りだくさんで楽しい一日でした。