日々精進

日々精進

四国産アラサー元FTM・戸籍変更済み、の日々の記録や記憶( *`ω´)
ぼちぼち書いていきます。

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振り返って思うことを書き留めてみます。

戸籍変更するために病院に通う前に、実は大学時代に千葉でクリニックに行きました。
その時まで性同一性障害ってものを知らず、友達がこれじゃない?有名な病院あるみたいだから行ってみたら?って教えてくれて、行ってみました。
その時、自分史ってのを書いたり、これまでのことを振り返って先生に話したわけですが、その時に僕は『男になりたい』と言いました。
そしたら、先生は『うーん…性同一性障害って、男になりたい、じゃなくて男に戻りたい、とか自分は女じゃない、って言うんだよねー』みたいなことを言いました。
その感覚は自分にはなかったんです。

結局、地元に戻ることになったので、そのクリニックには通わなくなり、別の病院に通い、そこでオペまでしました。
その病院に通う時には学習して、千葉の病院では言えなかったその言葉を言いました。
そして、FTM-TSとカルテには記入され、戸籍変更を目指して進んで行ったわけです。

ただ、男になりたい、という感覚は自分の中では間違っていなかったと思います。
それは、女として生まれて、女として生きていることを周りが認識していた時間が現実にあったからです。
男か女かに分けられる時には女に分類されていました。
不本意だとしても、そう生活していたからです。
自分の身体の成長が嫌ではあったけれども、自分が女性の身体であるということは認識していました。
そこまで女性的な体つきでなかったことが、強いコンプレックスを抱くということに繋がらなかったのかもしれません。

振り返っても、自分が手に入れたかったものは、女の身体の違和感を直して男に近づけるということではなく、社会的に男として存在していること、周りから男として認識されるということだったと思います。

あの時、『男になりたい』と言った自分の本当の気持ちはきっと、男の戸籍を手に入れたい、男として生活したい、周りから男として認識されたい、ということだったんだと今になっては思います。
あの頃はそこまで説明できなかったんだろうな。

今、現実では女の子みたいだね、とごくたまーに言われます。
治療して声は低くなりましたが、渋い声というわけでなく、大きい声を出すと余計に高くなるので仕事でお客さんと話すとたまに言われることがあります。
でも今は男と認識されてるとわかるので気になりません。
昔は男の子かと思ったら女の子だったんだね、と言われることが多かったのでそれはとても嫌だったのです。
今は男として自分が存在していると思えるので、心の平穏というものがかなりあると思います。

一つ、振り返ってこうしておけば良かったと思うことと言えば、若い時、出来れば学生時代に同性として同年代との接し方を習得したかったです。
今、年の離れた人とは話せるのですが、同年代との人付き合いが下手くそで、距離感がわからないので2歩以上引いての付き合いしかできてない気がします。
これは自分の性格的なものも大いにあるかとは思いますが。
早い段階で男として周りから認識されて社会生活を送ることはとても大事なことだと思います。
僕はそれを始めたのはオペ前に性別を隠してバイトしまくった時だったので、始まりは遅かったですが、この経験はとても役立っており、今に生きている部分はあると思います。
FTMとしての男扱いと、それとは結構な差があります。
自分の意識の差もかなりあると思います。
男として社会に出ることの大切さは非常に身に染みました。


また振り返って気がついたことがあれば書くことがあるかもしれません。