めちゃレアキャラについて↑
たくさんのお返事をいただきました。
ありがとうございます。
いただいたメールをご紹介したいです
おもちゃにはじまり、今や家電もボタンを押すと言葉を発する時代
松居直さんの「絵本は心のへその緒」に、
「人間の口から出る声をじかに聞く」そういう声としての言葉の体験がどんどん貧しくなっている。
「現代は機械語と騒音の時代だ」機械を通した言葉では、人間の言葉は育たない。また字が読めて、知識や情報を頭にいれるだけでは人間は育たない。
と書いてあり、すごくココロに残ったので手帳に書いて時折見返しているのですが、
その事を意識していないと人間の口から出る声がかき消されてしまいそうな気がします。
動画、私も見ます。
好きなアーティストのMVとかお笑いとか。
娘にも美容室で髪を切るときにアニメとか見せてます。
手軽で便利、面白い。
子どもがぐずった時には一瞬で気を引いてくれるので本当に助かります。
でも、読み聞かせはゆずれない。
毎回が子どもとのライブだから。
直前まで「片付けなさーい!!」と怒声をあげていても、
ひとたび絵本をひらけば声のトゲトゲしさは鞘に収めて物語の世界に浸ります。
ここに関しての切り替えは我ながらあっぱれ(笑)
絵本は本当に味わい深いですね。
一度で伝わるものもあれば、読むたびに気付きがあるものもある。
先日、「おおかみと七ひきのこやぎ」を読んでいたら、
おおかみが井戸におちて死んだあと、
井戸の回りで踊っている母さんやぎと子どもたちのシーンを見た娘が
「ねぇママ、井戸の水が茶色い所があるけど、これってもしかしておおかみが出てくるんじゃないの」って言うんです
その瞬間、雷に打たれました
今まで何度も読んできた本ですが、今の娘にはおおかみが生き返る可能性が物語の続きにあるのです
文には確かに溺れ死んでしまいました、とあるけれど、娘の中には「まさか」がある
そして、
「井戸に一番近いこの子やぎ危ないね」って言うんです
そんな風に考えられる娘が羨ましくて、ちょっと負けた感がしました。
こんな思いもよらないことを言われたら、次はどんな発想が聞けるかって内心期待して、読み聞かせやめられないです!
絵本の良さは、思い思いに物語を膨らませる事ができることなんですね、きっと。
人と人の間に絵本がある暮らし。
私は大好きです。
面白いモノがいっぱいあるから、
いつか娘の気が違う方へ向けられるかもしれない。
それでも私は、
絵本を読む背中を見せ続けていきたいと思います。
かつて出会ったママが
こんなふうにメールをくださいました。
そして
今も読み続けてくれている。
そのことがどんなにわたしを勇気づけることか。
全員に
「やめられまへんな、読み聞かせ」って
気づいてもらうことなんてできるわけないんだから
出会った一人一人に真摯に向き合う、
そういう
地味で
目立たないようなことを
コツコツと続けていくこと。
それは
得意じゃん。
そう。
ここは譲れない。
明け渡さない。
生の声で
指示でも命令でも禁止でもないことばを、物語る時間。
大切にしたいです。
ちょうど3年前に書いたブログ。
iPadを見たい子どもに絵本の楽しさを一生懸命伝えてもねぇ・・・・・。
このときよりも更に
レアキャラになっているかも。
電卓を使わずにそろばんを使えと言ってるオッサンと一緒か。
「iPad見せる、絵本は読まない」を選ぶなら
それはそれで
もう追わないし、そこまでこっちも暇じゃない。
がしかし。
その子にどっかで出会えたなら
「あれ? 絵本ってもしかして面白い?」と
一瞬でも思ってもらいたい。