誤解してほしくないのですが
そんなことは一言もおっしゃってなかったんですけれど
胸ぐらをつかまれて
ブルンブルン
ガクンガクン
揺さぶられながら
「何にもできないくせに
何にも知らないくせに
いい子ぶってんなあ
お前はそれでいいのか?
お前の生き方はそれで本当にいいのか?」
と
舘野さんに
叱咤されたような
往復ビンタをあびせられたような気がしました。
(↑わたしの勝手な妄想です)
往復ビンタをはられても、いい。
いっそ気持ちいい。
(実際には往復ビンタされてないですよ)
絵本作家舘野鴻さんの ディープでエグい講演会を
開催しました。
わたしの場合は、
つい。
みんながそうしているから。
こっちの方が楽だから。
こうした方が売れるから。
こっちの方がウケるから。
こっちの方が理解してもらえそうだから。
検索すればすぐわかるから。
そんなわたしに
「おめえ、物事の判断基準が自分に甘過ぎるんだ、このやろ」
と、舘野さんに叱られた気がしました
(実際にはひとことも言われてないです)
(わたしの勝手な妄想です)
舘野さんは
自分の手を使い
足を使い、
実際に何度も行き、
論文を読み
捕獲し、
飼育し、
仮説をたて、
失敗し、
自分で歩き
表現する。
例えば
デビュー作の
しでむし
作・絵: 舘野 鴻
出版社: 偕成社
しでむしでデビューするっていうこと自体
ただならぬ雰囲気ですけれど。
この絵本
ネズミの死骸が出てきます。
ネズミの死骸を描くためには
ネズミの死に際を知らなければならない。
「いつ、どんな風に死んだ」ということがわからないと
ネズミの死骸を描けない。
舘野さんは、何度もネズミの死に際を見ます。
ずっとずっと、「死」について考え続けます。
そして
「自分が死なないと死骸なんか描いちゃいけないんじゃないか」
と
ギリギリの精神の崖っぷちまで追い詰められていきます。
身近な人のとんでもなく残酷な「死」も目の当たりにします。
この
しでむし
という絵本は
科学絵本 虫の絵本 という分類をされるかもしれないが
描かれているのは
もっともっと「いのち」そのもの。
脊髄にブスッと刺さる具合に
鋭利な息遣いを持った
ただならぬ絵本。
それは、やっぱり伝わっちゃう。
伝わらない人には
伝わらないかもしれないけど
(げ。気持ち悪い)で
閉じちゃうかもしれないけど
伝わる人には
ブスッと伝わる。
「いい加減なもの作れない」
「人生削らなきゃしょうがない」(←舘野さんの言葉)
そんな気持ちで舘野さんが生み出した絵本。
そんなことを知らなくても
脊髄直下で伝わる。
売れないかもしれない。
でも、
「100人に1人でも、脊髄に届く人がいればいい」(←舘野さんの言葉)
録音録画禁止極秘非公開講演会なので
これ以上は書けません。
書きたいけど
書けません。
ディープでエグかった。
それはもう、想像以上に。
次作の絵本も見せていただきました。
もうね。
顔をしかめずには見られない。
全面的に顔をしかめちゃう絵本でした。
でも
買う。
絶対、買う。
こちら発売された頃、
また
第2弾を企画したいと思います。
絵本を生み出す人の
生のことばから
ほとばしるもの。
それを全身に浴びて
圧倒されます。
懇親会もディープでエグかった!