[5/5話] 農業技術共有する?しない? | 農産物の産直マーケティング企業 オリザの公式BLOG

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こんばんは。
今夜で連載最後になります。

最終日ともなると何について書こうか悩んじゃいますね。
農産物輸出の将来、農業ファイナンスの仕組み、農業補助金の取得方法、
農業と雇用、農業と福祉、企業の新規参入動向など色々浮かんできます。

しかし、今夜は「農業技術共有」について書きたいと思います。

私のように就農して2年目の未熟な農業者は、様々な課題を抱えていることと思います。
私の去年のランキングを書くと、
■第3位:原価・コストを下げたい
■第2位:売上、販路を拡大したい
☆第1位:技術を習得したい!

こんな感じですかね。

サラリーマン時代の経験で、コストを下げたり、売上を伸ばす方法などは、
何とかなるんですが、栽培技術だけは短期ではどうにもなりません。
知らないし、やったことないし、誰に聞けば良いのかも分かりません。

私の場合、周りに優秀な農業者の方がたくさんいるので、聞きたいことが
すぐに聞ける環境があって大変助かりました。
地域で孤軍奮闘している若手農業者の方にお伝えしたいことは、
1人で頑張るよりも、皆で頑張る方がずっと効率的で楽しいということです。

農業は1作に数ヶ月もかかるので、技術や栽培データを蓄積するのに
膨大な時間がかかります。
あるオリザメンバーの結婚式で、その子のオヤジ(農家暦30年?)が
言っていたことをよく覚えているのですが、、、
「職人と呼ばれる人は、数千回、数万回と繰り返し技術を磨いていく。
でも農家は、一生にせいぜい数十回程度しか試せないから、職人にはなれない。」と、
重みのある言葉でした。

そこで、例えば100人集まって技術や栽培データを情報共有できれば、
100倍のスピードで技術・栽培データの蓄積が可能になります。
この方法が上手くいけば、農家も職人の域に達せられるかもしれません。
(もちろん、今でも神様と呼ばれるような農家さんもいると思いますが・・)

農業技術共有において言えば、私達の世代は非常に恵まれています。
それはIT活用が容易になったことでしょう。
インターネットさえ繋がれば、全国どこの農家どうしも繋がることができ、
リアルタイムで様々な情報共有が可能なんです。

オリザでは、現在この農業技術共有・蓄積のシステム開発に取り組んでおり、
これらをメンバーには全て公開していきたいと考えています。
そうすれば、現在の何倍ものスピードで各農家がレベルアップしていく
ことが可能になると思いますし、結果的に日本農業のレベルアップにも
繋がっていくことを期待しています。

オランダの場合、トマト団地のような場所にトマト農家が集積しており、
それぞれの技術などを集約する為の中立な機関があるようです。
他にも様々な専門的組織があり、結果的に高い競争力を保持しています。
「戦略的共闘」といったところでしょうか。

日本の場合、まぁ関税で守られているし、輸出なんて興味ないという方には
何を言っても響かないかもしれませんが、グローバルな競争において、
優位性を保てるような戦略を持ちたいですよね。

これまでの日本の育種は、世界と比較しても、非常に素晴らしい品質、
食味を実現してきていると話を聞いたことがあります。
(※育種については、私はあまり詳しくありません)
量やコストで勝てないのなら、品質や技術で勝負しましょうって話です。


話がバラバラとしてしまいすみません。
今夜伝えたかったことは、、、

情報や技術は置いといても陳腐化するだけです。
有効に活用され、更にブラッシュアップされていくことで洗練されるものだと思います。

だから、

あなたも、「技術情報共有システム構築プロジェクト」に参加しませんか?
今夏頃には詳細を発表できると思いますが、興味あればお問い合わせ下さい。
お問い合わせは info@oryza-i.com まで。


って、宣伝で終わるんかい!?