九州に暮らしている人たちは、自分たちが日々乗っている普通列車が、ただならぬほどにスタイリッシュである事に、気づいているだろうか。
たまに九州に行く我々は、普通列車に乗ってさえも、震えるほどに感動する。
私が、感動しながら列車内を見まわし、写真を撮っている事で、地元の人たちは、あれ、この列車っていいものなのかな、と気づいてくれるだろうか。
門司港に行く時に乗った、普通列車。
赤い座席シートに、ドーンデザインならではの、斑点模様。
そして、座席とドアの境・・・・
木の板がはってある。
ちょっともたれたり、荷物をちょっと載せてみたりする台が、木だなんて。
こんな贅沢感が、普通電車内にある。
しかも、車両をつなぐ扉が、座席とまったく違う、鮮やかな青色。
毎日の通勤、通学に、こんな洗練された雰囲気を味わえる人たちがいるなんて・・・・
こちらは、有名になった、コミュータートレイン817.
外面のロゴで、もうしびれてしまう。
車内が、そう、これ。
普通列車なのに、皮の背もたれと頭のせのついた、木の椅子。
ドア付近の、手すりが、円状に取り付けられている。
初めてこの列車を見た時の私は、自分の目を疑い、きょろきょろと車内を見渡した。
今回も、私は、列車の隅から隅まで歩いて眺めている。
当たり前のように車内に入っていく人たちに、まぎれて。