(根上がりの桜の開花)
「春」たけなわの時季とはいえ、 天候が落ち着かず、週末には、
再び寒気がやってくるとか。
せめて春らしい雰囲気にひたりたいと思い、「春」にふさわしいク
ラシック音楽を聴くことに。
「春」と言えば、すぐに思い浮かべるのが、ヴィヴァルディの「四季」
の「春」。よく知られている親しみやすい曲で、出だしから、いかに
も春らしいメロディが。
周知の通り、クラシックのタイトルに、「春」というネーミングがされ
ていても、必ずしも作曲者がつけたものとは限りませんので、聴い
てみて、意外に思うことも。
1913年に初演された、ストラヴィンスキーの「春の祭典」は、タイト
ルからすると、もっとも春らしいイメージの曲。
ストラヴィンスキーの最高傑作、20世紀の近代音楽の傑作に挙げ
られる作品との評価をされていますが、 反古典的、反伝統的なリ
ズムからなるこの曲は、当時としては、かなり前衛的。
発表当時、賛否両論の渦を巻き起こし、怪我人も出る大騒動にな
ったとか。
その曲調には、おだやかで、のんびりとした「春」の風情など、微塵
も感じられないようです。
シューマンの交響曲第1番「春」、ベートーベンのバイオリン・ソナタ・
第5番「春」の第1楽章を聴いた後は、ピアノ曲の小品をいくつか。
メンデルスゾーンの「春の歌」、ショパン&リストの、6つのポーランド
の歌より「春」、シューマンの「パピヨン」、ランゲの「花の歌」など。
なかでも、メンデルスゾーンの「春の歌」は、よく聴く旋律で、楽譜の
冒頭には「春の歌のように」と書き記されていて、演奏者には難しい
曲とされていますが、優雅で穏やかな春を感じさせる心地よい曲と
言われています。
しめくくりには、やはり、ヨハン・シュトラウス2世の「春の声」。
リストと一緒に即興演奏パーティに参加したときに、余興としてまとめ
たものとのこと。
さらには、チャイコフスキーの、くるみ割り人形より「花のワルツ」。
CMなどにも使われることがあり、これもよく知られている曲で、聴く者
を、ゆったりとした春の雰囲気にひたらせてくれます。
強い風の一日でした。
暖かさのため、 桜は八分咲きの状態ですが、今年は従来のような形
の花見は中止し、ひたすら静かに花を愛でることに。
{今日の一句]
・咲きみつる先に散りゆく桜かな
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夏の気象を詠むには-雷
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