ヒーローとディレイ音は遅れてやってくる。どうもorhgです。
最初に買うエフェクターがディレイなんていう人は、相当センスの良い人だと思います。
いや、良い意味でね。
フツーは、歪み系やワウなんかの次に手を伸ばすのがディレイではないでしょうか?
僕はそうでした。
そして、僕はディレイかリバーブがないと弾けません。下手だからね。
そして今使っているディレイがこちら↓
MAXONのAD-900です。
しかもRE-Jモディファイというかなり珍しい仕様。
AD-900は前期・後期と仕様が違うらしく、音も微妙に違うようです。
僕の仕様が気になる方は、RE-Jさんのホームページで確認してください。
当初はボスのDD3を使っていました。
全くこだわりなどなく、当時はとにかくディレイが欲しくて楽器屋の方に勧められるがままに購入した記憶があります。
しかし結構優秀だったこともあり、相当長い間ボスのお世話になったと思います。
今でもあれで良かったんじゃないかなとも思います。
しかしこれまでも書いてきた通り、何かとこだわりたい性格で、ミラクルを求めて色々と物色を始めたところ出会ったのがコイツです。
RE-Jさんのホームページにも小さくその存在は書かれていますが、現在実際にコイツを使用している人はほぼ皆無では無いでしょうか?
というか、持っている人や売っているものを見たことがありません。
理由2はつ。
①店頭販売していない
RE-Jさんはかなり多忙らしく、店頭在庫品を作っていたのは初期の頃のみで、このAD-900はオーダー対応のみだったと思います。しかもパーツの供給量の関係で、数に限りがあったハズです。
楽器という商品で試奏無しで購入するのはなかなか勇気が要りますので、実際オーダーされた方は極少と思われます。
②そもそも高い。
僕の記憶が確かならば、RE-Jさんは「いくらのパーツを使ったとか、どれだけ手間がかかったかは値段に関係ない」、その音に「いくらの価値があるか?」がその商品の値段・・・というお話をされていたと記憶しています。違っていたらスミマセン。
しかし、RE-Jさんの言い分は至極もっともだと思います。ちなみに、この音のお値段は5万円ちょっとでした。
楽器屋さんの利益もあるので、直接のやり取りならもっと安かったと思います。
頭でっかちの僕は、値段からして「素晴らしいものを手に入れた!」という満足感でいっぱいでした。本当にコイツの凄さが分かるのはずっと後になります。
関係ない話ですが、僕はRE-JさんがモディファイしたTS9も使用していました。フルドライブ2と同じく、最後まで僕の手元に残っていたオーバードライブで、良い音だったと思います。
どうやらRE-Jさんは僕と同じ地域に住んでいる方らしく、懇意にしている楽器屋さんも同じでした。
楽器屋さんでお見かけしたこともあります。
店員さんが「あの人が君のエフェクターを作った人だよ」と教えてくれましたが、会話が弾むビジョンが全く浮かばなくて、声は掛けられませんでした。
凄く良い人そうでしたか、もし感想を求められたり詳しく聞かれたときに、僕自身が答えられる自信が無かったのです。こんな奴が使ってるのか…とガッカリされたくなかったんですよね。完全に下手ゆえのコンプレックスですけど。
そんなこんなで長らく不満もなくオーソドックスに使っていましたが、ふと目にしたネットの情報で、また僕の悪い虫が騒ぎ出したのです。
「空間系ならストライモンが最高らしい…」
こんな話を聞いた日にゃー、試さずにおられるかってーのっ!ということで、ネット検索の日々が始まりました。
程なくしてエルキャピスタンという、デジタルだけどアナログのテープエコーを再現した、それはそれは評価の高いディレイにたどり着きます。
ま、ソッコー買いましたけどね。中古で。
ワクワクしながら使ってみましたが、そこで遂に気付くのです。
AD-900ってめちゃくちゃ音いーっ!
例によって問題は低音です。
AD-900は重心が低く、音の密度もスカスカにもならず、飽和してボケる感じも無い。
細かい設定は圧倒的にストライモン。確かに音も良い。
でもしっとり感はAD-900の勝ち。アナログディレイの説明で「あたたかいサウンド」というのがありますが、この時初めて理解しました。
多分サウンドの角が取れて、少し丸くなり、耳馴染みの良い程度に適度に劣化(変化)するのが「あたたかい」になるのだと思います。
ギターサウンドの形容って、業界の人や上級者の人は難しい言葉使い過ぎっ。分かりやすく説明してくれよっ!と思います。
ミステリアスかつ適度にぼかした方が、憧れや射幸心にも似た感情を掻き立てるのでしょうが、もっと分かりやすく伝える方法を模索したほうが双方に利益があるように思います。
あ、AD-900のお話でしたね。
そして僕は、オーソドックスなディレイの使い方しかしません。
ショートディレイで掛けっぱなし。曲によってディレイタイムを変えたりもしません。発信なんて、もってのほか。
結局、ストライモンの多機能性をつかって僕がやっていたことは、いかにAD-900の音を出せるか…
完璧にアホです。本末転倒です。
じゃあAD-900使っとけよ…ってゆー話です。
おまけに、どーやってもその音は出ませんでした。
いつかコイツが壊れたとしたら、次に買うのもアナログディレイだと思います。
結構長々と書きましたが、結局何か言いたかったのかというと、色々と気付かせてくれたAD-900ありがとうっていうお話でした。
おしまい。
