お恥ずかしいですが、今日はじめてオスカーワイルドの戯曲「サロメ」のストーリーを知った。
知らない方のために、本当にざっくりであるか言うと、
振り向いてくれない男を殺すように命じて、首だけになった男に念願のキスをして陶酔するって話。
これをもとにした漫画を読んだんだけど、その漫画がまぁ切なくて(サロメのストーリーに沿っているけど、脚色して、両思い同士の悲恋になったんだけどね)。
あまりの切なさに後味が悪すぎて、寝れない。笑
古典とかギリシャ神話って、人間の愚かさとか欲深さを語るものが多いよね。
いくらシステム化・ITが進んで、人間自体が崇高な生き物みたいになってる現代だけど、感情の生き物の人間はそう簡単にクリーンにはなれない。
そんなことを思った今宵。
好きな人、愛する人を首だけになっても手に入れたいなんて思ったことないや。
生きてなきゃ意味がないし、動いてないと意味がない。そこに気持ちや想い、魂がなければ意味なくない?
でも、愛しすぎて歪むと、人間は愚かにも形だけでも手に入れたくなるんだね。
なんで昔の人は、こんなに人間の愚かを語る物語をつくったんだろう。
現代と比べていいところは、神話や戯曲や童話は、元になった話があったとしても、そのストーリーは架空のものだから誰かを中傷しているわけではない。
今は情報化社会で、噂話も出所を特定できて、わかった途端中傷しやすい。
そう考えたら、古典や神話の方が、人間の愚かさやドロドロを色濃く描いていても、まだマシなのかもね。
サロメ。人間の黒い部分を見た気がする。