
1.胃に悪いの???
コーヒーに含まれるカフェインは、胃にとって両刃の剣です。カフェインには胃液の分泌を活発にする効果があるからです。健康な人が食後に飲むと、胃のはたらきが促進されて消化が進みます。しかしその一方で、胃酸過多や胃潰瘍の人が大量にコーヒーを飲むと、胃液によって胃壁が荒れがちとなります。空腹時も避けたほうがよいです。いちがいに「コーヒーは胃に悪い」とはいえないのです。
ただし、コーヒーとたばこの組み合わせはタブーです。たばこは胃粘膜の血流を阻害し、粘膜が持つ防御機能を弱めてしまう。そこへコーヒーによって胃液が大量に分泌されれば、胃壁はひとたまりもないです。
2.便秘になるの???
この誤解を生んだ犯人はタンニンという成分です。収斂(しゅうれん)作用を持っており、大量に摂取すると便秘を起こすとされます。その証拠に、下痢止めとして古くから用いられてきた植物「ゲンノショウコ」の葉には、タンニンが20%と豊富に含まれています。
コーヒーに含まれているのは、実はタンニンそのものではなく、クロロゲン酸という成分です。ポリフェノールの一種で、タンニンとよく似た働きをしますが、コーヒーには4~5%と少ししか含まれていないです。焙煎すると、その多くが分解されてしまいます。よほどがぶ飲みでもしない限り、便秘の心配はないです。
3.肌荒れするの???
「コーヒーこそはお肌の大敵!」と敬遠してきた女性は少なくないのでは?
アメリカの研究によれば、コーヒーにはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸類を始め、豊富な抗酸化物質が含まれており、肌の張りや老化防止にはむしろうってつけなのだとか。このほか、カフェインが持つ利尿作用や新陳代謝の促進作用も、美肌づくりには欠かせない要素です。ヨーロッパには昔から「コーヒーは肌を美しくする飲み物」という言い伝えがあり、女性たちはおおいにコーヒーを愛飲してきたみたいです。
4.肝臓に負担がかかるの???
むしろ、二日酔い防止には効果てきめん!コーヒー中のカフェインが、肝臓や腎臓のはたらきを活発にし、アセトアルデヒドの分解を助けてくれます。さらに利尿作用があるため、体内のアルコール排出も促進されます。
5.子供に飲ませてはいけない???
カフェインには、中枢神経を穏やかに刺激し、心と体をリフレッシュする働きがあります。大人がほっと一息つきたいときは、じつにありがたい飲み物です。乳幼児などにはこのはたらきが強すぎることもあるので、あまり小さな子どもには与えないほうがよいかもしれません。とはいえ、小学生に牛乳入りのカフェ・オ・レなどを飲ませるのはまったく問題ないのです。
6.妊娠中はタブー???
現在のところ、コーヒーによる流産や早産、未熟児、奇形児の出産などは認められていないです。むしろお母さんがコーヒー好きな場合、飲まないことでストレスが溜まるほうが問題です。ただし、何事も過ぎたるは及ばざるがごとし。飲み過ぎには注意しよう。
●カフェインの含有量一般的な含有量(100ccあたり)
・コーヒー 40mg(JAVITAは約半分)
・玉露 150mg
・紅茶 50~60mg
・コーラ 10mg(1缶350mlでは40~60mg)
・ココア 10~20mg(1カップあたり)
7.飲みすぎるとがんになる???
これはまったくの誤解です。それどころか、コーヒーに含まれるクロロゲン酸や、クロロゲン酸が分解してできるカフェ酸は、がんの発生や増殖、転移を抑えるとされ、最近ではがん予防効果について研究が進んでいます。例えば1日1杯以上飲む人は、肝臓がんによる死亡リスクがまったく飲まない人の半分に、3杯以上なら胃がん発生率が半分になるという結果もあります。ただし、ほんとうにがん予防効果があるかどうかはまだ検証中です。 DVDつき 女子ラテアート倶楽部―おうちカフェが楽しくなる! (セレクトBOOKS)/著者不明

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