前回までにキャリアパスとは何ぞやというお話をしてきました。
だったら、わが社にはすでに人事制度はあるよ!とおっしゃる方もいらっしゃると思いますので、今回は人事制度とキャリアパスの違いについてまとめてみます。
キャリアパスも大きく分けると、人事制度の一部を切り抜いたものになります。人事制度においても、「職位」「職責」「等級」「職務基準」等を設定するところから始まります。
大まかに区別すると、人事制度における「職位」「職責」「等級」「職務基準」「賃金レンジ」等にクローズアップしたものがキャリアパスと言えます。
皆さんは、現在所属する会社の今の職位(例:主任、係長など)における役割や職務基準を理解してるでしょうか?また、今の職位においてまだ達成できていないスキルや能力、そして一つ上の職位に上がった場合には新たにどんな役割等が待ち受けているのかが明確にされているでしょうか?
人事制度は一般的に、次の3つの評価項目を用いて、評価を処遇・教育・異動などに結び付けます。
① 期首に定めた計画(目標)の進捗を評価する「成果評価」
② 仕事への取組む姿勢を評価する「執務態度評価」
③ 成果を上げるためにどれだけの(どんな)能力を発揮したのかを評価する「発揮能力評価」
ただ、現在日本で普及している人事制度は、どうしても処遇(昇給やボーナス等)に焦点が当てられているため、①の「成果評価」に偏重している傾向にあるように思えます。
キャリアパスはどちらかというと③の「発揮能力評価」に力を入れたものと言えるでしょうか。
「成果評価」だけで人はモチベーションを高めることはできません。
“今”の自分の役割と足らない部分を明確にし、“未来”に待ち受けている今より成長した自分の姿
を明確にすることで、人は仕事に対して“やる気”を高めることができます。
続く
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