私たちの共通点が最初に見つかったのは韓流ドラマだった。

私は2015年あたりから韓流ドラマにはまっていた。

これには訳があったのだけれど、それもまた別の機会に書こうと思う。

今、2022年だから足掛け7年くらい韓流ドラマにはまっていることになる。

記録を付けているので数えてみたら７年で200数十本観てきたことになってた。

その中でも私がダントツに好きなドラマが三つあって、それが

『ミセン－未生－』

『恋のスケッチ～応答せよ1988』（邦題には恋のスケッチとあるけど、これいらないと思う…。）

『マイ・ディア・ミスター～私のおじさん～』

まず、『ミセン－未生－』

日本でもリメイクされたほど、韓国では大ヒットした作品。

熾烈な学歴社会である韓国で、学歴もコネもない元囲碁のプロ棋士を目指していたチャン・グレが、なんとか契約社員で入った

商社の中で、もがきながら同僚や上司の支えもあって成長していく。

ストーリーの中では日本にも通じる様々な会社での問題、学歴差別、女性に対するセクハラ、マタハラ、そして上司から部下に対するパワハラなど様々な問題を取り上げられている。

主人公のチャン・グレをはじめとする会社の同僚たち、上司たちの横のつながりや縦の繋がりが細かく描かれていて、

それぞれのキャラクターが本当に身近にいる人達のように感じられるほど。

特にチャン・グレの所属する営業本部営業第3課の上司、オ課長（のちに次長）は本当に魅力的なキャラクターで、

こんな上司に恵まれたら、どんなにいいだろうと思わずにはいられないくらい。

とにかくこの作品の見どころは一人残らずキャラクター造形がリアルで魅力的なところで、会社で働くすべての人に見て欲しい

作品。私はこの作品を観終わった後、暫くロス現象が続くくらいこの世界にどっぷりとハマっていた。

次に『恋のスケッチ～応答せよ1988』

この作品は『応答せよ』シリーズといって、主人公の女の子の未来の旦那様は誰なのかという謎をめぐって過去にさかのぼって、

ストーリーが展開していくシリーズで、私は全作品を観たけれど、この1988年版が一番好き。

日本でいうと70年代くらいの雰囲気（特にお母さんたちの髪型ｗ）で、小さな横丁に住む幼馴染たちとその家族のストーリー。

もちろん、主人公たちの恋の行方も丁寧に描かれているけれど、私が何より心を動かされたのは、その隣人愛。

横丁に住む5件の家の幼馴染とその家族は、子どもたち、母親、父親、みんながひとつの家族のように仲良し。

私が小さかった頃の昭和の匂いがするような、懐かしく、温かい人間関係が時に笑いを、時に涙を誘う秀逸な脚本で、

今韓国で大ブレークしているパク・ボゴムはこの作品で広く知られるようになった。

また、民主化されたばかりの当時の韓国の時代背景の勉強にもなる作品でもある、少し、寂しい気持ちになった時、

この作品を観直すとほんわかと暖かな気持ちになれる作品。

それから『マイ・ディア・ミスター～私のおじさん～』

この作品は、『アルケミスト』で有名なブラジルの作家パウロ・コエーリョも「完璧に人間が描かれている作品だ！」とツイッターで

絶賛していたという作品。私も何度観ても心が揺さぶられる。

この作品も格差や、ヤングケアラー、等時代の問題を提起しつつ、人間の優しさ、強さ、弱さ、人とのつながりの美しさを描いた

本当に素晴らしい作品。初めの方は暗いけれど、最後の方に行くにしたがってどんどん引き込まれていった。

『パラサイト』にも出演していたイ・ソンギュンの低音ボイスが最大限に生かされた脚本。

主人公の一人であるジアンを演じたのは国民的なシンガーソングライターであり、女優であるＩＵ。

彼女の歌や演技の才能は本当に素晴らしく、私も大好き。

この作品で流す涙は、温かく、希望と優しさに満ちたこの作品の世界に心を揺さぶられ、ラストは感動の涙が止まらなかった。

３作品に共通するのは、脚本が素晴らしく、たくさんの出演者がいるにも関わらずキャラクターが細かいところまでよく描かれていること。

人生についてのたくさんの示唆に富んでいて、優しさに満ち溢れているところ。

だから、観終わると３作品ともロスがすごい。役者さんたちの演技の上手さもあるけれど、キャラクターたちとその世界に一緒に

過ごしたような気持ちになれるから…。

韓流ドラマで好きな作品は？と聞かれたら、迷わずこの３作品をいつもあげていた。

そう。

こんなに大好きな作品を３つとも好きと言っている人。

この作品を好きな人に悪い人がいるわけがない。

少し、話をしてみようかな…。

私はそんな気持ちで、彼からのメッセージに返信していた。

「私も、その３作品は大好きです。」

そこから、私たちのやり取りは始まっていったのだ。

4.3つの韓流ドラマ