アンクルトリス
【 秋の夜長にトリスをグイッ♪ いつの間にやら自分もアンクルトリスです! 】
トリスウィスキー
昔は、たいてい、どの町にも、小児科と内科を兼ねた、お医者さんがあった
もんです。 いわゆる 「町医者」 と呼ばれる開業医ですね。
あの独特な “消毒液のニオイ” がする診察室の中に入ると…
クルクルと回る、黒い革張りのイスがあって…
そこに座ってるのは、気骨のある院長先生! (って感じの… ね)
* * *
私が幼少の頃… うちの近くにも、そんな病院が、ありました。
ある時、私の様子が変なので、母が、その病院に診せに行ったんです…
先生 : 「 う~ん… よし、大丈夫! 今日は注射は、しないでも イイよ!
その代わり、お子さんを、耳鼻科に連れて行ってやんなさい! 」
院長先生に、そう言われてしまった母は、『 内科に連れてきたのに耳鼻科?』
と、正直、戸惑ってしまったそうです。
(その先生は、内科なのに、なんと!小さな中耳炎を見抜いて、
耳鼻科を紹介して下さったわけです。
耳鼻科の先生が、驚いていたのですから、大したもんです。)
子ども(私)の診察を終えると、先生は、決まって、父の近況を聞くのです…
先生 : 「 ところで、奥さん! 旦那は、今、酒をどのくらい飲んでる?」
母 : 「 はい、晩酌で、コップ2杯くらいでしょうか… 」
先生 : 「 ビールか? 日本酒か?」
母 : 「 いえ、ウィスキーを… 」 (しかも、ストレートで)
先生 : 「 そりゃ、バカもんだ! いいかい!ウィスキーは、おちょこ ぐらい
の小さなコップで、なめるように、飲むもんだ!そして水を飲むこと!
それを守らせなさい! じゃないと、うちの世話だけでは済まんぞ!
奥さんが、しっかり、旦那さんの、尻をたたかなきゃ!」
そんな、まるで 「赤ひげ」 みたいな「名物先生」が、けっこう、いた時代。
それも、昭和を感じさせるエピソードのひとつだと、私は、思うのです。
* * *
若い頃の父は、ほんとに、よく飲んでました!
飲むのは、決まって、安い酒。
安い酒なので、これまた、たくさん飲みます! 結局、悪酔いです!
父が、よく買って来たのは、サントリーレッドでした。
たまに、 「今日はイイ酒だぞ~♪」 と言っても、サントリーオールドです。
そんで、お酒が無くなると、私が、たま~に、おつかいを頼まれるのです。
父は… 「レッドが無かったら、トリスでもイイよ!」 と言うのです。
でもね、ここだけの話… 私は、酒屋に行くと、「レッド」があっても「トリス」
を買って帰ったのでした。 (絶対に!)
「 なぜか?」って?
私は、心の底から、信じていたのです…
『 トリスを買い続ければ、いつの日か、家族揃って、ハワイ旅行に行ける!』
と…
当時、企業が企画する “上限なきプレゼント” に、世間は夢中でした!
* * *
ハワイ旅行の夢は、未だに叶っていません!
もはや、年老いた両親を、海外旅行に連れて行くのも、無理な話で…
今は、それ以外で、できる親孝行を、自分なりに、やっているつもりです。
現在は… 私も、あの頃の父の年齢を越え、2児の父親。
どんなもんか? と、「レッド」 と 「トリス」 の小びんを買って来ました!
「かきピー」 と 「レッド」 最高だぁ! うま~い♪
どれ、どれ、「トリス」 も、やってみるか!
ク~ッ! なかなか、いけるじゃん! 『 えへへへッ♪』
父が好きだった、ウィスキーの味… 今の私には、よく分ります。
おっと、調子コイてたら 「レッド」 も 「トリス」 も、空になっちった!
あッ! 亡くなった院長先生が、見てたら、怒ってるだろうなぁ~!
<関連サイト>
「トリス」とは「Tory's」と書き「鳥井の」という意味からきています。
サントリーの創業者・鳥井信冶郎さんが、最初のウイスキーに、自らの
名を冠したというわけです。
⇒ http://www.suntory.co.jp/whisky/torys/
★ あなたの、まわりにも、「昭和」 を感じさせるものは、きっとあるはず!
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