昔、夜中に

隣町の八幡浜の港に

人を迎えに車で行ったことがある。

 

 

夜中過ぎの船の到着までに時間があったので、

途中のコンビニに寄った。

 

誰もいない。

「おーい、誰かいないのか」

と呼ぶと、裏から青白い顔をした若者が、

「いらっしゃい」

と顔を出した。

 

会計をしながら

「何か不景気だね、人通りもないし」

と言うと、

「そうなんですよ、出るんです」

という。

 

 

「え?出る?何が?」

と聞くと、

「お化けが出るんです、だから誰も来ないんです」

 

話を聞いてみると、

その店の数メートル先に電信柱があって

そこの道を、

鉄道の線路に向かって入ったところの

小さい四つ角の

街灯の下に・・出て、

もう何人か、

買い物かごを抱えた女性とか

帰宅途中の男とかが、

このコンビニ店に駆け込んできたという。

 

 

路地の入口まで行って見ても

遠くに街灯の明かりが点いているだけで

誰もいない。

店員に、

「誰もいないよ」と言うと、

「もうちょっと遅い時間なんです」

 

そろそろ迎えに行く時間になったのでそのまま

港に迎えに行って帰ってきたが、

続きがある・・

 

ちょっとかわいそうな話なのだが、

やめておこうかどうか、迷う。