前川桃子さん×勝又悠監督トークショー前半! | 大塚薬局ができるまで

前川桃子さん×勝又悠監督トークショー前半!

18日の上映後は、今週の併映作品「キミ/ハミング/コーヒー」主演の前川桃子さんと勝又監督のトークショーがありました!

作品の中では、ゼブラ柄のマフラーを巻いたり、勝又監督の作品では外せない要素でもある“片足ギャル”っぽい女子高生を演じられていますが、実物は、とてもふんわりとした可愛らしい雰囲気の女優さんです(´∀`)

トークショーのはじめに、「はい!もしもし、大塚薬局」を観て、大塚さんとお友達の柏木さんのシーンが面白かったということや、この作品がとても好きだということなど、大塚薬局の感想を述べてくださった前川さん。
監督との「キミ/ハミング/トーク」の一部を掲載します★”

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大塚薬局ができるまで

-併映作品に「キミ/ハミング/コーヒー」が選ばれた理由について。そして、この作品はどのように作り出されたかについて。

勝又監督:今の作品(「キミ/ハミング/コーヒー」)ともう一つ、まだどこにも流れてないんですけれども「愛すVS無」という作品を僕は二つ押したんですね。その両方に前川さんも出演してもらってるんですけれども。こういう同時上映となった時に、どうしても自分のその、作家性に差があるものを上映したかったんですね。そこで「キミ/ハミング/コーヒー」が結局併映になったわけですけれども。この2つの作品(大塚薬局と「キミ/ハミング/コーヒー」)に対して、全然違うベクトルで作品を作らせてもらったんですね。確かね、「キミ/ハミング/コーヒー」を撮影する直前に大塚薬局の製作が決まったんです。

前川さん:ああ!言ってましたね。

勝又監督:そうそう。で、その時「キミ/ハミング/コーヒー」ももちろん準備をしてたんですけど、そこで考えたのが大塚薬局ではできないことを「キミ/ハミング/コーヒー」でするっていうのがあって。そういう意味で、自分の頭の中の脳の使い方がこの2つの作品は全く違うんですね。で、具体的なその違いっていうのはすごい明確ではあるんですけども、それは僕の口からではなくやっぱりそれはお客さんに感じてもらいたいですし。それぐらい僕は「キミ/ハミング/コーヒー」を好きなんですけど、この作品のことを。まぁ作った本人ですから。…なんですよ(笑)。

前川さん:(笑)。私もすごく大切な作品です。はい。

勝又監督:あの「キミ/ハミング/コーヒー」で、決定的な差っていうのが、まぁいい意味でも悪い意味でもやっぱりその芝居のタイプっていうか。あの「キミ/ハミング/コーヒー」が悪いと言ってる訳でなくて。決して(笑)。

前川さん:すみません…(笑)。

勝又監督:「キミ/ハミング/コーヒー」は前川さんの相手役の宮野君という男性がいるんですけれども、その方はこれが確か初めての芝居だったんですね。元々照明助手で、別の仕事で彼と知り合いまして。その時に彼のその佇まいですとかを見て、どうしてもキャスティングをしたくなって「ちょっと役者をやってもらえないか?」と。ほぼ強引に。

前川さん:何か、聞きました。「宮野君に出逢ったことでこの作品は撮れたんだ」って聞いて。「宮野君が重要だったんだ」って言われて、「あ、そっか…」って(笑)。

勝又監督:そんなことないです…!

前川さん:でも…

勝又監督:もちろん前川さんもすごい重要な、はい(笑)

前川さん:あの、宮野君とはこの撮影の日が初対面で。で、スタッフさんだと思って。スタッフさんとして来られてるんだと思って、一緒に車に乗ったんですよ、朝。「あれ?キャスト私だけだなー」と思って、「相手役誰だろう?」と思って。コンビニに寄って「着替えて」って言われて着替えたら宮野君が制服着てて。「え!?マジで?スタッフじゃなかったの?宮野君か、相手!」と思って。すごくビックリして。

勝又監督:それをすごい覚えてますね。そのビックリした感じを。

前川さん:ははは(笑)。「うそー!」って。はい。

勝又監督:で、その彼を使うことはすごい諸刃の剣というか、すごいけっこうな賭けだったんですけど。実際に前川さんと共演をして、二人でそういう、恋のね、映画じゃないですか。

前川さん:はい。

勝又監督:で、彼が段々本当に前川さんに惚れていくのが僕はわかってですね。(と、宮野さんが前川さんを好きになってしまったらしいエピソードを告白)

前川さん:(それを聞いて)そんなこと言ってたんですか?

勝又監督:そうそうそう。けっこう彼はそうだったんですよ。それでその模様がこの映画には入ってると。僕は完成した時に思ったんですね、それを。

前川さん:そうかなぁ?そうですかねぇ?いやぁ…(笑)

勝又監督:はい。

前川さん:初めて聞いてちょっと照れました(笑)。でも、役者さんだったら…この作品は「キミ/ハミング/コーヒー」は脚本ていうものがなくて、本当、その日「制服を持って来てください」と言われて私は始まった作品なんですけれども…。だから全部最初から最後まで順番に撮っていって…だから私はお芝居をしていた、演じていたっていうよりも、本当にその状況を体験したような感じで。だからこそ、こういう作品になったと思うんですけれども。相手役が役者さんだったら、やっぱり「何かしよう」とサービス精神でこう、「話を面白くしよう」とか「展開していこう」とかっていうのを考えたり、アドリブが得意だったりされると思うんですけれども。宮野君は役者さんじゃないので、本当「その場に居てくれた」って感じで。何もしないでも居てくれたことがすごく私は、何か良かったなぁって思いました。

勝又監督:「物語」というより、さっきも楽屋で言ってましたけど「事件」なんですよね、これ。“「事件」の模様をドキュメントで押さえた”みたいな。そんなちょっと、生々しい感じがあって。やっぱり大塚薬局を撮るにあたって、やりたかったことなんですね、それは。逆のやり方をしたら…例えば大塚薬局を生っぽく撮って「キミ/ハミング/コーヒー」をちゃんとお芝居で撮ったら、全く印象が違うというか、その作品の特色が全く生かされなくなるんじゃないかと、僕は思いますね。だからあのやり方だったからこそ、あれが生まれたみたいなのは、僕個人的にはありますね。

前川さん:狙ってたんですよね?それを。

勝又監督:狙ってたというか…最初と終わりだけは想定はしてたんですけど、その過程っていうのは、本当に二人に委ねようと思っていたので。この二人の関係性が全てだと思ってたので。あの何て言うんですかね、どんどん高鳴っていく鼓動みたいなのは二人の鼓動だと、僕は思ってます。

前川さん:…え…(笑)?二人のコト…??

勝又監督:え…(笑)?二人の「鼓動」!

前川さん:あ、鼓動、はい。

勝又監督:鼓動、はい。あのドキドキした二人の感じっていうのは、二人が作り出してくれたものだと。僕は芝居をつけるときに言ってほしい言葉と、「こういう事をやって」しか言わなかったじゃないですか?

前川さん:はい。

勝又監督:その、ある種キーワードを与えただけで、あそこまで自由に設定の中で生きてくれたっていうのは、作品を作る上で非常に有り難かったです。

前川さん:ふふふ(笑)。

勝又監督:…え(笑)?

前川さん:いえいえいえ。何か初めて聞きました。そういう話を、はい。

勝又監督:あ、本当に?スイマセン。

前川さん:ずっと「あの宮野君は良いよ~」って言われてたので、初めて。

勝又監督:宮野君はもちろん好きですよ。本当に実は口説きたいくらい、役者で。

前川さん:うん。

勝又監督:口説きたいくらい、いい役者だと僕は思いますし。

前川さん:今は、企業のVPの…

勝又監督:そう、VPとかの作り手側なので。

前川さん:監督さんをされてるらしく、この前会ったんですけど。

勝又監督:あ、本当に?

前川さん:あ、ぴあのときに。

勝又監督:ああ。

前川さん:で、「仕事ください」と。もう、そういう関係です(笑)。

勝又監督:…え?キミが?

前川さん:え?あ、共演したんですけど、今はもう監督さんなので。

勝又監督:ああ、「仕事くれ」と。

前川さん:あの「仕事ください」と。

勝又監督:ああ、なるほどなるほど。

前川さん:で、何もないんですけど、連絡は…(笑)。

勝又監督:営業したってことですね、じゃあ。

前川さん:ああ、営業しました宮野君に(笑)。

勝又監督:つまり今のをまとめると?

前川さん:はい、相手役に、

勝又監督&前川さん:営業しました、はい。

勝又監督:それはいい事じゃないですかね、はい(笑)。

前川さん:ああ、そうですか。



作品誕生秘話を聞けたところで、いったんこの辺で。
「キミ/ハミング/トーク」はまだまだ続きますよ~♪



<「はい!もしもし、大塚薬局ですが」劇場公開日程>
2011年4月9日(土)~4月22日(金) 毎日17:00より上映
新宿K's cinemaにて
住所:東京都新宿区新宿3-35-13 3F
電話:03-3352-2471

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映画「はい!もしもし、大塚薬局ですが」公式HP
http://stroborush.com/otsuka/

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