2013-05-22 01:38:35

シリア情勢:イスラエルの武力介入強化とそれがもたらす懸念

テーマ:国際政治
過去数日イスラエル軍はシリア空爆を頻繁に実施してきた。ここに至って、シリア側発表によれば、シリア軍がゴラン高原に違法に侵入したイスラエル軍の装甲車両を破壊した由である。

シリア内戦は混迷しているが、この混迷を密かにほくそえんでいたのはイスラエルであったと言えよう。シリアが混迷してイスラエルへの脅威を及ぼす余力がなく、シリア=レバノン=イランという反イスラエル枢軸が機能しないことは、イスラエルにとってはよいシナリオであったはずだ。ところが、最近ではレバノンのヒズボッラーがシリア政府側に加担し、シリア戦局が動き始め、イスラエルとしてもシリア政府の背後にいるヒズボッラーとイランを懸念せざるを得なくなってきた。

シリア政府は、イスラエルを内戦に巻き込むことは、アラブ諸国の反イスラエル感情を煽ることを承知していたはずながら、シリア内戦への介入を逡巡するイスラエルの友好国=西欧を懸念し、このようなシナリオを採用することは避けてきたようだ。しかしながら、①イランとヒズボッラーの支援なしには立ち行かないシリア政府として、シリア領土を経由してのイランからヒズボッラーへの武器供与を受け入れざるを得ない、②ヒズボッラーのシリア内での展開が見られる、③ヒズボッラーのナスル・ッ=ラー指導者が「ゴラン高原をイスラエルから解放する」と主張した、④ロシアの仲介等でシリア内戦停戦に向けた対話の可能性が若干出てきた、等の情勢の変化は、シリアの選挙区にも影響を及ぼしつつあるようだ。

特に、イスラエルは、シリアにヒズボッラーが展開し、あるいはイラン製の武器がシリア並びにヒズボッラーの手に渡ることを受け入れることはできないはずだ。このため、本年初頭以来、武器を運搬していたとされる車両等を空爆してきたのである。それにも限度があり、「先制攻撃」と「自国の安全を保障するバッファー確保」を得意としてきたイスラエルとしては、シリアの現況を看過することができなかったのであろう。

いずれにせよ、イスラエルの関与は域内におけるシリア内戦のあり方を大きく変更させる可能性があり、大変懸念せざるを得ない。シリアの隣国は、シリア政府は継続させたくない一方で、ジブハト・ル=ナスラのような勢力がシリアのキャスティング・ボードを握るのは是非避けたいというジレンマの中に居たが、新たにまた、大きな不安定要素が頭をもたげてきたのではないだろうか。

http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2945418/10779675
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2013-05-07 20:09:35

前代未聞の国会運営!外交防衛委員会理事懇談会の開催

テーマ:政治

今日、外交防衛委員会の理事懇談会が開催された。予算委員会で決定されて委嘱された9日の審査のための委員会開催に関し調整を行うためである。しかしながら与党は、理事懇談会の開催を「川口順子環境委員会委員長解任決議が野党から提出され、これを最優先事項として協議すべきために、この決議の採決が行われる本会議終了時点まで理事懇談会を延期してくれ」と申し入れてきた。なお、川口委員長の解任決議について説明しておくと、参議院において委員長は原則として(国際会議出席を除き)国会会期中の外遊を許されていないが、国会は川口委員長の強い希望により23-24日にかけて中国出張の許可を特例として許可したが、25日に委員会を招集していた川口委員長本人が中国との要人が入ったとして帰国せず、委員長の責任を放棄したことに対するものである。自民党は、「国益にとって重要であるから解任決議は不当」としているが、国会内の一会派が国益を主張し、それを根拠に委員長ですら国会をないがしろにすることができるとすれば、他の会派も倣うことになりかねない事態であった。

話がそれたが、与党側からの理事懇談会延期の申し入れに対し野党側は、①政府与党が提出した予算案の審議を行うための委員会よりも、一委員会の委員長の解任決議が優先されるというルールは聞いたことがない、②8日の本会議開催を決定するための議院運営委員会理事会が開催されていないため、「本会議終了」がいつなのかわからないところ、予算委員会で総意で決定された委嘱審査の9日開催が担保されない、③そもそも、予算を成立させるための審議は政府与党が依頼して行うべきものであり、与党が審議拒否につながる理事懇談会拒否をするのは前代未聞である、との理由から、理事懇談会開催を主張した。

するとそこに、本会議開催のための議院運営委員会理事会が開催されなかったとの一報が入った。これを受けて、与党側は委員長に「休憩」を申し入れ、その後、委員長解任決議を取り扱う本会議開催までは外交防衛委員会の理事懇談会は開催しないでほしいと主張してきたのであった。

本会議の開催が全く不透明な中、予算委員会で総意で決議した委嘱審査を行わないことは、議会の怠慢であり、国民に選出された議会が政府の予算を審議しないことは国民に対する裏切りである。この考えから、野党としては、予算案委嘱審査の9日開催という決定を守るためにも外交防衛委員会の開催を決定すべきであると主張したが、与党は飲めないの一点張りであった。そこで野党より、①自民・公明両党は、予算よりも一委員会の委員長解任決議を優先するという党の方針であると理解してよいか、②与党より「休憩」を求めたのであるから、外交防衛委員会理事懇談会は開催されたという理解でよいか、と質したところ、自民党の理事は1名が「党の方針である」と答え、もう1名が「どちらも大事なので、予算の委嘱審査の日程を決定できない」と回答し、②については肯定したのであった。

最終的に外交防衛委員長より、予算委員会の決議で要請された9日の委嘱審査は実施しなければならないが、与党側が終了まで待って欲しいとする本会議開催に向けた議院運営委員会理事会すら開催されていない中で理事懇談会をいたずらに延期しては、委員長としての責任が果たせないので、明8日に委員長職権で委員会の開催を決定しても致し方なしと理解して欲しいと述べてこの理事懇談会は閉会となった。

予算をしっかりと審議してもらうために与党が汗をかくのは当然のことであり、自分も与党時代の内閣委員会において、当時の野党に審議に応じ、法案を通してもらうために大いに汗をかいてきた。現在の自民・公明両与党は、国民の代表たる国会をあまりに軽視し、審議を通じて必要な法案を通そうという立場に欠け、無責任であると言わざるを得ない。それは、今日の参議院における法務委員会で、相変わらず与党の議員の欠席が多いことに業を煮やした野党側が審議を止め、定数不足で不成立となったきわめて珍しい不誠実さにも現れている。民主主義の最低限の原点を尊重しなければ、我が国の民主主義は終わり、独裁に向かってしまうことになりかねない。
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