大宮妄想小説です

BL要素含みます

パラレルです






side N







キッと大野を睨みつける。

でも大野は静かに俺を見つめてる。






「だって、中身ももうニノだろ?」







「えっ、気づいてたの……?」







「気づかねー訳ねーだろ。

雰囲気がニノだったし。

第一ポチと舌の使い方が全く違げーからな」







舌の使い方って……、そんなエロい言い方しないでほしい。

何よりペロッと舐める前に既に気づかれていたなんて。

やばい……、すげー恥ずかしいじゃん。







「なぁ、何ですぐに戻ったって言わねーの?」







拗ねたような顔の大野。

そうだよね、心配かけていたんだからすぐに言うべきだったのに。







「ごめん……、マッパじゃ恥ずかしいから、服を着てから言おうと思ってた」






しばらくの沈黙……。

怒ってる?って大野をうかがうように見たら、少し真面目な顔をしていたんだけど。

でも、すぐに鼻の穴が膨らんで。






「ふはっ、そうかなって思ってたけど、すぐに言って貰えなくてちょっと意地悪しちまった。

でも戻って本当に良かった、ニノ、おかえり」







そう悪戯っぽく笑って言ってまた大野は俺を抱き締めた。

怒っていたわけではないと分かって、安心して大野の胸に顔を埋めた。







「ん、本当に戻れて良かった。

ただいま」







俺も大野に腕を回して抱き締め返した。






「あと、戻ったらきちんと言おうと思ってた。

過ぎちまったけど二十歳の誕生日おめでとう」






「ん、ありがと。

対面で二十歳をお祝いしてくれたのは大野が一番っていうのが、何だか嬉しい」






メールでお祝いは来ていたけど、直接顔を見て言ってくれたのは大野が一番で。

それが余計に嬉しく感じた。


お礼を言ったら少し大野の腕の力がゆるんだから、そっと胸元から顔を上げて大野を見たんだ。

そしたら大野も俺を見つめてて。

熱っぽく煌めく瞳に囚われたみたいに、俺もただただ大野を見つめることしか出来なかった。


そしたらさ、やっぱ自然と良い雰囲気になるじゃない?







「ニノ……好きだ……」






少し掠れた声で名前を呼ばれて、そして好きだと言われたらもう胸の中がうるさいぐらい音を立てて。

嬉しくて何だか泣きそうになった。






「大野……、俺もずっと大野が好き……」






ゆっくりと近づいてくる大野の顔。


そっと目を伏せた途端に、唇をベロリと激しく舐められた。









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