大宮妄想小説です
BL要素含みます
パラレルです
side O
俺の中で芽生えたその気持ちはなかなか消える事なく、ずっと燻り続けていた。
キャニオニングも、俺たち4人だけではなく他にも参加者がいて。
常に周りに目を光らせ、話しかけられないように、そして、ニノを誰にも見せないように、離れずずっとガードしていた。
俺、こんなに独占欲の塊だったんだって自分でも驚く程だった。
川に飛び込むために今ニノは下を見つめているんだけど。
怖いって怯えるニノはとても可愛くて。
守ってあげたくて隣に並んで手を握った。
「大丈夫?無理しなくて良いよ」
「大野、先に飛んで下で待っててくれる?
大野が待ってくれてるところになら飛んでいけそうな気がする……」
きゅるんと潤んだ上目遣いで無意識に煽っているなんて気づかないニノはそんな可愛い事を普通に言う。
ずっと燻り続けている俺にはもう拷問のようで。
「もう、ここであんま可愛い事言わないで。
キスしたくなっちゃう」
ニノにそう囁いて、飛び込んだ。
冷たい水が少しは熱を抑えてくれたけど。
でも、まだ奥底で燻る熱はもう完全には無くせるものではないと悟る。
見上げて手を差し伸べる。
「ニノ、おいで」
ニノは俺だけを見つめて、声に操られるように俺に向かって飛び込んできた。
今まで飛べなかったのに、当たり前のように俺に向かってだったら飛んでこられるニノが物凄く愛おしい。
水に沈んで浮き上がったニノを支えて、一緒に陸に向かう。
水から出て岩場にニノを座らせると、堪らずキスをした。
「ちょっ」
ニノは人目を気にしているみたいだけど、俺はむしろニノは俺のもんだと皆んなに分からせたくて。
それに……。
「本当は、キスだけじゃ足りないんだけど」
そう、本当ならばもっと欲しい。
そんな気持ちを込めてニノを見つめた。
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