オールウェイズ・朝日町の夕日 -27ページ目

元町アパート物語

中学の頃、町中に存在したアパート。


昔の下宿を思い出すような、建物だった。

木造2階建ての古いアパート。

住人は実にユニークで面白い強面のメンツ・・・得意げ


敷地に入ると、住人の車が数台停めてある。

高級車だが改造しまくり!


玄関を入ると、共同の公衆電話が有り、すぐ脇の部屋に住むコージと言う20代後半の男性が住んでいた。

自然にその男が電話の呼び出し係になっていた。

2階に上がると、全部で4棟分の部屋がある。

特に部屋番は無かった。

階段を上がり、突き当りの部屋がEさん宅。

彼女と同棲してる。


その向かいの部屋は、ここの住人のリーダー的存在のJ君の部屋!

同棲はしてなかったが、週末には彼女が来てた。


一番奥の部屋は、Fさんの部屋!

皆から通称「モーテル元町」と呼ばれてた。

由来は、とにかく暇さえあれば車で町中を走り回り、目に付く女性に片っ端から声を掛け、連れ込んでたからであるショック!

このFさんには女性の好みは無いんじゃないか?と、思わす位幅広い年齢層と色んなキャラの女性を連れ込んでいた・・・。


こんな連中ばかりのアパートなので、他に借りる人は居ない・・・汗


週末は、J君の彼女が来るので、当時中学生だった我々には、週末のみの立ち入り禁止のお達しが出されていたカゼ

同じ住人のその仲間も週末には、彼女を連れて出かけたり、彼女が居なかったFさんも一晩中車で走り回ってた。

仮に女に声を掛け、乗車させても結局部屋に戻れず、車の中で用事を済ませてた・・・あせる


こんな場所だから、中学のPTAから近づかない様に!との注意も促された・・・。

特別可愛がって貰ってた私は、放課後は毎日通ってた。

その事が人伝いに両親の耳に入り、注意されたが、それを無視して隠れて遊びに行ってた。

いつもお邪魔する部屋は、リーダー各のJ君の部屋。

留守中も鍵など掛かって無いので、勝手に入ってテレビを見ていた。


ある日の夕方、いつものように遊んでると、ドアのノック音・・・

わざわざノックする者は居ないので、誰かのいたずらと思い勢い良く開けた!

すると、私の父が立ってた・・・ビックリマークあせる

呆然と立ち、固まる・・・


「おい!帰るぞ!」


と、父が言い、後をついて行く。

元アマチュアボクサーの父の強烈なパンチの痛さを十分知ってる私は、帰ってからのボコボコ状態の恐怖に包まれる。

父の車の中で、父が


「何であの部屋に行ったのか?」


答えようも無い・・・

やがて自宅に到着し、父が


「早く風呂に入って、メシ食え!」


と、言う。

殴られる気配は全く無い・・・。

これも逆に怖いものであった・・・得意げ


翌日、その理由を母から聞いた。


父と母が、出会った頃それぞれの両親の反対を押し切って駆け落ちし、ふたりの生活を始めたのがそのアパートだった。しかも部屋も同じ。その部屋で私を身ごもり許しを得た場所でもあったらしい。


との話を聞いた。

父は不思議なめぐり合わせと複雑な気持ちでだったらしく、怒る気持ちがどこかに去ったと言う。


何かに導かれるように通ってた自分も複雑な気持ちになった。

栗工の放課後

一日の授業終了時間は、午後4時。

栗野駅から地元大口駅まで行く列車は、4時16分発!

学校から駅まで3キロの道のり。

その時間を逃せば次の列車は5時45分だ!

早めに帰りたい者は、事前に自転車通学やバイク通学の者に2ケツさせて貰う為に予約を入れる。

原付バイクに3人乗りは普通に見掛けた。

中には、カバンをバイクの連中に預け、ダッシュでギリギリ間に合う事もあった。


4時16分分の列車は、二両編成でガラガラ状態。

猛スピードで駆け込む連中は、汗だく・・・

駅の売店で喉を潤すジュースも買う時間が無かった・・・。

地元までの30分間は、喉の渇きと空腹との闘い!


地元の駅の3番ホームに列車が入り、駅舎の中の他校の連中は、相変わらず我々を避けるように非難する。

毎回の光景得意げ

そそくさと、南国交通のターミナルに向かい、自販機でジュースを買って一気飲みする。

ベンチに座り、腹ごしらえの店を何処にするか話し合う。

わざわざ、バイクや自転車まで借りて列車に乗り込む意味がわからない。

ひとつ言える事は、早めに地元に帰って、他校の横着そうな連中とのトラブルに期待してる自分も居るような気がした。

いわゆる、私立警察みたいに町中をパトロールする。

一番警戒される我々が、こんな事をしてるのは実に矛盾してた・・・あせる

駅周辺でブラブラしてると、4時の列車に乗り遅れた連中が帰って来る!

お出迎えみたいに合流し、何か食べに行く。

他にする事無い日課的な出来事・・・。


夜、8時位まで他愛も無い会話で過ごした。

でも最終的には、女の話。

寂しい、虚しい、男子校生活・・・・・。

荒ぐれKID

20代全般の頃のお話。

中・高生時代から仲の良かった同級生や後輩連中が車に乗り回す様になって、この田舎町は昼夜を問わず若者の往来で賑やかになった。

町の至る所で、各世代の連中が集まる風景が伺えた。


すれ違う車も大体誰だかわかる。

時には、見た事が無い車なんかがウロウロしてると、必ず誰かが止めてトラブルを起こすショック!


平日午後、暇な私と後輩Jがブラブラしてる時、信号待ちの改造したバイクがいた。

Jが運転席から、バイクの奴に


「おい!お前何処の者よ?」


と、聞いた直後そのバイクはいきなり急発進!

これに火が点いたJは追いかける。

次の大きな交差点で左からいきなり車が飛び出してきた!

後輩Yである。

我々のJが運転する車と、Yの運転する車は同じ方向に向かう。

2台ともバイクを追いかける。

どうやら目的は同じらしい・・・。


菱刈町に入る手前でバイクとYを見失ったあせる


取り合えず速度を落とし、走ってると国道沿いの空き地で発見!

Yは既にバイクを止めて話してる様子。


「お前ら何してんの?」


と、JがYに聞いた。

するとYが、


「信号待ちしてたら、見た事無いバイクが暴走してたのでしゃくにさわり追いかけて捕まえたんだけど。先輩達はどうしたの?」


「信号で見かけて、誰か聞いたらいきなり逃げやがったから、追いかけてる途中だった。そしたらお前が捕まえてくれた」


と、説明。

Yがそのバイクの少年に、


「お前、この辺で横着すんな!呼ばれたら素直に停まらんかい!二度とこの辺に来るな!」


と、脅し開放する。

若者が見かけない車両に対し神経質になるのもわかる。


当時、県外の連中とトラブルが多く、被害者が続出していた為である。

大口市は、熊本県と鹿児島県の県境の町。

隣の水俣にドライブに行った連中が、向こうの連中に囲まれ車共々ボコボコにされる事が頻繁にあった。

その報復として、こっちに来た、熊本ナンバーも同様にボコボコにするようになった。


巷では、熊本ナンバーを停めて制裁する事を、「熊狩り」


逆に熊本連中がこちらの者を停める事を「鹿狩り」


と、言ってた。

ある時期は、全く熊本ナンバーを見なかったし、こちらから熊本県に足を踏み入れる事も無かった。

同県の隣町の出水市の連中の中でも、やはり同様に警戒してたらしい。

最初のきっかけは、我々大口の者が原因か、出水の者の原因かは不明。


大口の観光名所の「曽木の滝」の駐車場の隅に、熊本ナンバーのセドリックが廃車同然で長い事置き去りにされてた・・。

これも後輩達がの「熊狩り」の残像だった。


無関係の者が巻き込まれる事も多かった。

迷惑な話である。


元はと言えば、私も無関係の部類だったが、いつ自身も狩られるかわからない警戒心だけは持ち続けた。


今から、20年前のお話・・・・・