才能は、むしろ欠点に注目する方が分かりやすいのかも知れない。
画家は精神を病んでいたり、小説家は自殺者が多かったり、むしろ才能のある人ほど表面的な欠点が目立っている。
画家や小説家という芸術的な才能は固定概念をブレイクスルーしていく破壊力と、組み立てていく創造力という正反対な資質が目立っている。
そのなかでも、壊すエネルギーの方が目立っている。
才能は、まるで正反対な矛盾した資質を合わせ持っている。
想像力と創造力も矛盾している。
想像力は[竹取物語]のように科学を無視して広がっていく。
ルイスキャロルも完全に壊れた物語の作家だけど数学者でもあって、論理的な数学と非論理的な[不思議の国]は矛盾している。
そして学者には考えるプロセスがあって、最初は空想という常識をブレイクスルーしていく破壊的に広がっていく資質と、最後は答えを求めて絞り込んでいく資質は矛盾している。
9月24日のTBSラジオで山田五郎が面白いことを言っていた「教育現場でPCやタブレットの普及が進んだ国ほど、学習能力が低下しているという報告がある。」
「簡単に、結果にアクセスできるので自分で答えを出す能力が低下してしまう。」
「人の学習能力に効率を求めてはいけない。」
一度、空想や想像それに疑問という正解から離れていく発想があって、新しい答えは生まれてくる。
学習能力は、むしろ欠点に注目する方が分かりやすいのかも知れない。
学習障害のある子に、特別な才能を示す子がいるらしい!
答えに行きつくまで、わざわざ遠回りをして、手間取ってしまう!
疑問を感じると、引っかかって頭に入らなくなってしまう!
模範解答と言ってもいい常識に囚われない発想から、新しい常識は生まれている。
学習能力には、こんな学習障害の様な資質が必要で、そんな矛盾したことを繰り返しながら学習は進む。
むしろこんな資質が学習能力で!
人の学習能力に効率を求めてはいけない。
ただ!そんな山田五郎に「模範解答しか評価しない東大からは才能は育たない。」と言って欲しかった。
