新しい一日が始まって、曲の続きの制作に取り掛かるとき、まず初めにやること。
それは、曲頭からできた所まで聴くこと。
けれど、ただ聴く、というより、全身全霊で聴く、といった感じ。
パソコンから横を向き、目を閉じ、手は横にダランとし、全身をリラックスする。
深い呼吸をして、全細胞を感じる。
そして、全細胞で音を感じる。
まるで瞑想。
ううん、これって瞑想か。
耳で聴くのではなく、全身で音を受け止める。
これが私にとってすごく大切なこと。
フラットに受け止められて、とてつもなく気持ちのいい瞬間。
不思議と心地よい風が吹いて、神が宿る感覚になる。
受け取った音を「音」にしていくだけでも、創り始めるとどこか自分の意思みたいなものが発動するから、微妙にコントロールが入る時がある。
わからなくなった時は、自然に音を下ろせてないってこと。
そんな時は、一旦ヘッドフォンを外し、トイレに行ったり他に目をやったり、間をあけてから、また座り、この瞑想状態の聴き方に戻す。
純度100パーセントの音だけにしたいから、自分が世界に分解されて溶けてしまったように一体となり、ただ自然に音を下ろす。
それが、私の音楽の創り方。