放送作家の小野高義です

 

キャンプインまであと一週間を切ったきょう

まだ契約更改を終えていなかった

楽天の辰巳涼介選手が

昨季の年俸5300万円から2700万円増の8000万円でサイン

 

これで

自腹キャンプという事態は逃れました

 

  ◇

 

このキャンプインギリギリ滑り込みの契約更改

ということとともに

記者会見での姿も話題となっています

 

黄土色のダブルのスーツにセカンドバック

手にはガラケー

バブル時代を彷彿とさせるその出で立ちには

本人の強い意志やなんらかの主張が感じられます

 

本人のコメントでは

「テーマは時代遅れの人です。パンチパーマにもしようと思ったのですが、キャンプが近かったのでやめました」

と衣装のテーマについて語り

この時期まで契約更改が遅れたことについては

「携帯が古くてメッセージ機能がなく、連絡が届きませんでした。

 なので今年から楽天モバイルに変えたい」

と笑わせました

 

  ◇

 

もちろんそうやって

「笑わせよう」

という狙いもあったとは思いますが

 

おそらく

契約更改でこの時期まで「闘った」

ということを

このファッションで表現した

個人的には思っています

 

  ◇

 

契約更改を終えた選手が記者会見に現れ

契約したか保留したか

その内容はいかほどか?

を答えていた時代

 

スポーツ紙の見出しには

「銭闘」

という文字が連日躍っていた時代

 

野球選手は

きょうの辰巳選手みたいな格好を

していました

 

有名選手が契約を「保留」すると

スポーツニュースで報道される確率も上がり

印象は強くなります

 

  ◇

 

その象徴的な事件が

 

まさしくダブルのスーツ姿で

セカンドバッグを投げつけた

トレンディーエースこと西崎幸広投手

そして同じ日に

イスを蹴り上げて記者会見で「低すぎるよ」

と怒りをあらわにした

武田一浩投手

があります

 

両社とも

まさしくダブルのスーツにセカンドバッグ

 

1991年の出来事です

 

  ◇

 

おそらく辰巳涼介選手の今回の出で立ちは

 

これらの契約更改記者会見のオマージュ

 

なんじゃないかな

ぼく個人は勝手に思っています

 

1つだけ当時とちがうところは…

 

1991年

バブル期ですが

さすがにガラケーはなかった

 

ってところですね

 

でも

ガラケーがあることで時代遅れ感も出るし

楽天モバイル(いろいろ苦戦中)

に引っかけられる

 

っていうところなんかは

 

辰巳選手

なかなかのセンスだなあ

テレビの仕事をするものとしては

ちょっと感心したりもしました

 

さて

契約更改

残っているのは佐々木朗希投手ただひとり…

 

というわけできょうはこのへんで

小野高義でした