おのころ心平です。
セラピスト
と聞いて、あなたが最初に
イメージするのはどんな人でしょう?
・癒し人?
・ナチュラル志向で生活を送っている人?
・治療を追求する仕事人として、
生き方をまっとうしている人?
セラピストを「職業」として捉えた場合、
私は、これまで幾度となく葛藤を覚えてきました。
癒しの世界に生きようとする人たちは、
いまの資本主義という経済社会とは
相容れない世界にいるのです。
どうしたって、お金と癒しは、相性が悪い…。
***
仕事にするには、
それがどんな仕事でも、
起業家マインドや経営の心得、
数字に対するシビアさや、
お客様に対する線引き(バウンダリー)
というものが必要になってきます。
これらの経営に関する
スキルを持てば持つほど、
なんだか自分のやっている癒しの技が、
単なる「作業」に
貶められていくような危機感を、
癒しの人は、持ってしまうのです。
お金や時間では推し量れない、
これはもっと高尚な技であるのに、と。
***
グノーシスやヘルメス主義の時代にまで遡り、
癒しの伝統を勉強してみると、
また、それをお金が生まれてきた歴史との
比較で概観することができれば、
この違和感も無理もないということが見えてきます。
***
しかし、いまここでは
それには触れずに先に進みましょう。
癒しを「仕事にする」という
セラピストの定義ではなく、
セラピストを「生き方」として捉えてみたなら…。
あなたは今日、目覚めた後、
どれだけの人に「おはよう!」って
声をかけましたか?
あなたは今日、どんな表情で、
街を歩きましたか?
口元に微かな笑みをたたえて、
眼差し優しく、人や生き物にすれ違う時には、
決して表面だけでなく、
その奥にある命を讃える視線を送る。
あなたは今日、
どんな音楽を聴きましたか?
どんな香りを嗅ぎ、
どんな絵画に触れたでしょうか?
自らの五感に栄養を与え、
瑞々しいこの地球の微細な
息吹までも感じ取られる感性を磨く。
僕が
「セラピストとは生き方だ」と思うのは、
それが職業として成り立つ以前に、
生活そのものの中で、
自らの「癒し」の力を行使しているかどうか
のほうが大事だと感じるからです。
私たちが営んでいる現代都市生活という
日常にこそ「癒し」が求められる場面が
たくさんあるからです。
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