「奥行き」の世界認識と「平等性智」 | 六角時代-Only Sir素空慈の新時代を開く波動文明ブログ
こんにちは。
GOLDEN KIDです。
今日は、前回の記事の捕捉として
「奥行き」の世界認識と「平等性智」
をお届けします。
GOLDEN KIDのやさしい解説

前回の記事では、唯識における
『三性説(さんしょうせつ)』と
『転識得智(てんじきとくち)』に
ついて取り上げました。
そのうち『三性説』が仏教における
”悟りに向かうまでの過程”だとすれば、
『転識得智』が”悟った後の世界観”と
言うことができます。
この三性説と転識得智について
簡単に見直しますと、
世の中で起こる現象を全て分かれた
<点>としてしか捉えられない状況を
「分別性(ふんべつしょう)」、その点と点が
実は<線>で繋がっていると気づく状態を
「依他性(えたしょう)」、最後にそれらの線も
大きな一つの<円>であったと知ることを
「真実性(しんじつしょう)」と言い、
この三つを『三性説』と言います。
さらに「真実性」を体得すると、
八識がそれぞれ
アーラヤ識は「大円鏡智(だいえんきょうち)」、
マナ識は「平等性智(びょうどうしょうち)」、
第六意識は「妙観察智(みょうかんさっち)」、
前五識は「成所作智(じょうしょさち)」、
に転じ、これを『転識得智』と言います。
そして『三性説』と『転識得智』は
切っても切れない表裏一体の関係なので、
悟り(真実性)を求めるばかりではなく、
転識得智の世界観もしっかり知って、
日々の生活に役立てることが大事になります。
そこで今日は『転識得智』の一つである
「平等性智」について、もう少し詳しく
見ていきたいと思います。
「平等性智」とは、簡単に言いますと、
<私>と<対象>の壁がなくなった状態
を言います。
これをサイパワーでは『感謝状態』
と言います。
<対象>に対して、それが人であっても
モノであっても、<私>の心が完全に
開かれた状態ですね。
ただ逆に言いますと、私たちの多くは
常に<対象>に対して「壁」を作って
生きていると言えます。
別の言い方をしますと、
色眼鏡を通じてあらゆる<対象>を
見ているとも言えますね。
そしてこの「平等性智」は、
宇宙哲学であるヌーソロジーが話す
「奥行き」の世界認識と言っても
良いかと思います。
「奥行き」の世界を認識する『智』
が「平等性智」というわけです。
ヌーソロジーではこの「奥行き」に
対して、「幅」の世界認識というもの
があり、私たちは通常世の中を「幅」
でしか認識していないと言います。
この「幅」と「奥行き」を簡単に説明
しますと、まず目の前に下図のような
棒磁石があるとイメージしてみて下さい。
図では左側にS極、右側にN極があり、
真ん中から2つに分かれていることを
認識できますが、
これが「幅」の世界認識です。
どういうことかと言いますと・・・、
例えば左にリンゴ、右にブドウを置いて、
私はリンゴは好きだけどブドウは嫌い
というように、二つを分けて比較する
心が「幅」の世界認識です。
これはモノだけでなく、人にも当てはまり、
AさんとBさんを横に並べて、AさんはBさん
と比べて〇〇だから好き or 嫌いとか、
あるいは自分さえも「幅」の世界上に並べ、
他人と比較して落ち込んだり、逆に傲慢に
なったりするのが、世の中を全て「幅」で
認識しているために起こる現象なのです。
もちろん今回の例えの棒磁石はS極とN極に
分かれていても、本来一つのものであると
視覚上分かりますが、本来一つのものを
別物としてしか認識できず、
<比較>の世界の中で生きることが
「幅」の世界認識と言うわけです。
これは唯識で言う「分別性」の世界であり、
マナ識の<我執>がそうさせているのですね。
そして、マナ識が転じて「平等性智」を
得た状態がヌーソロジーで言う「奥行き」
の世界認識で、これは棒磁石を目の前に
立てた見方を言います。
そうすると下図のように見えます。
ちょっと分かりにくいかも知れませんが、
棒磁石を鼻先に立てた状態です。
上図のように横から見ればS極とN極
をそれぞれ見ることができますが、
目の前に立てることで二つの違いが
なくなってしまいます。
これが「奥行き」の世界認識です。
つまりリンゴにしてもブドウにしても、
あるいはAさんにしてもBさんにしても、
「奥行き」の世界から見れば全て
<私>と”一対一”の関係であり”平等”
なので、唯識では「平等性智」と言います。
実際に近くにボールペンなどがあれば、
手に持って目の前に立ててみて下さい。
そのボールペンの先に広がるのが
「奥行き」の世界です。
ただ、目の前に見える「奥行き」は、
どこまでも<入口>に過ぎないので、
ここに拘り過ぎてもいけないのですが、
ひとまず「奥行き」世界をのぞき込む
良いきっかけとなるのは間違いないと
思います。
まだあまりピンと来られていない
方のためにもう少し説明しますと、
棒磁石を目の前に立てて見ると、
棒が線ではなく、点で見えます。
ここで言う点は、先の分別性の時の
点とは全く意味が異なるのですが、
この点には、棒磁石のS極とN極が
共に含まれています。
つまり、「一つの点」にS極とN極の
”二つの点”を見出した状態が奥行きであり、
平等性智と言うわけです。
もちろんここで言う”二つの点”は、
どこまでも例えに過ぎませんが、
「一つの点」に全てが含まれていると
気づくことが、奥行き世界への
第一歩と言えるでしょう!
■参考記事
ヌーソロジーから読み解く「奥行きの世界認識」
GOLDEN KID
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