美術館の椅子たち | つながっていこう~オンライン版絵本で支援プロジェクト【公式ブログ】

こんにちは、かわいんです(^^)/

 

埼玉県立近代美術館は、「椅子の美術館」とも言われています。
私が初めて訪れたのは20代の頃。インテリアの勉強に通っていた時、クラスメートに「名作の椅子に座ろう!」と誘われて、数人で来ました。デザインの教科書に載っているような“グッド・デザインチェア”がいくつも展示されていて、惜しげもなく座らせてくれる美術館なのです。
「今日座れる椅子」のリストがあり、HPにも公開されています。
これは、初代の館長が、来館者には美術館でくつろいで鑑賞してもらいたいと考えて始められたとのことです。1982年のことです。
 
そして、現在開催中の展覧会は、
「アブソリュート・チェアーズ
Absolute Chairs」


“絶対的な椅子”…椅子をいろんな視点から見てみよう、という展覧会です。タイトルは、デヴィッド・ボウイの曲名「アブソリュート・ビギナーズ」から連想したとのこと。
いわゆる名品の椅子の展示ではありません。
とにかく一緒に見てみましょう~

さあ、建物は北浦和公園の中にあります。噴水が時間によって音楽と一緒に踊ります♪美術館に入らない人も公園にはたくさん遊んだりくつろいだりしています。

企画展の会場に入る前に、名品に座ってみます♪



 

いよいよ、企画展へ。企画展でも、写真撮影OKや座ってもOKのものがありました。
これは、岡本太郎の椅子。
座ってもOKだけど、表面の顔が座ることを拒否していますよね。


椅子を切ったり壊したりした作品。もはや座ることはできません。


ミシンステッチで椅子。キルトのように厚みがあります。

 
透明な球体で覆った椅子とテーブル。テーブルにはタロットカードが透けて見えてます。

 

平日に来たので、座ってみました。

オノ・ヨーコ「白いチェス・セット」

どれが自分のか相手の駒か…



これは全て座ってもいい椅子。
よく見ると見慣れたもので出来ています。
この展示のために作られた“備品”のような作品。


建物の吹き抜けにぶら下がっている地球のような作品。
《ブラック・ホール・カンファレンス》
地球じゃなかった…


とにかく、これも椅子⁉と思うものがたくさん!
「アートのなかの椅子は、日常で使う椅子にはない極端なあり方、逸脱したあり方によって、私たちの思考に揺さぶりをかけます。」
揺すぶられてきました~


展示室を出て、階段で上の階に行ってみたところ…

🔍壁をよーく見て!
動物が列をなして山登り。。。
サイです。さいです。埼玉のサイだそうです!
疑った私は、受付の人に「壁の下部の汚れを、サイを描いて消した」のかどうか聞いてみたところ、「それだけではないです」とのこと。―それもあったのだね!開館30(?)周年記念の際のことだそうです。


ぶーぶー  ぶーぶー  ぶーぶー


このサイ、ミュージアムショップの袋にプリントされています。トートバッグには、このサイが玉に乗っている図柄もありました。

上の階には、資料室があります。

今までも椅子を展示した展覧会は他にもあり、いくつもの図録が置いてありました。


絵本のコーナーに、テーブルの黄色と同じ絵本を発見!
『アンディ・ウォーホルのヘビのおはなし』
著/アンディ・ウォーホル、野中 邦子 河出書房新社 2017年6月


手前の椅子は、バタフライスツール🦋
柳宗理がデザインした、成型合板製の椅子です。
真横から見ると、顎を載せた両手のようにも見える♪と私は思います。

「アブソリュート・チェアーズAbsolute Chairs」会期は、5/12(日)まで。

 

埼玉県立近代美術館は、MOMAS(The Museum of Modern Art,Saitama)とも表記されます。NYっぽく見えるかもしれないけど、埼玉県にあるのでお間違え無く!