「間抜けの構造」 | .

「間抜けの構造」

今日は日帰りで都内へ
NPO法人日本再生プログラム推進フォーラムの今年最後の理事会へ出席。

先日の衆議院議員総選挙で、民主党から自民党へ政権交代となって、日経平均株価も上昇、
円安となって景気回復が巷では期待されているようです。

聞こえてきた話では、今、各都道府県では「国土強靭化計画」の予算のばらまきが始まるとの
ことで、各部署が急いで事業計画(お金の使い道)を考えているとのこと。
何か思い出されるのは、リーマンショック後に自民党がやったことの繰り返し。
特定の企業だけが儲かって、働いている人たちの賃金が上がらない、雇用が増えないように
なることだけはどうしても避けたいですよね。

さらに円安誘導、インフレ誘導で、金利が上がり始めていて、国債を大量保有している
各金融機関の経営が一気に悪化し始める危険性が・・・

藤原理事長の話を聞いていても、来年は国内も海外も、いよいよこれまでの体制が総崩れに
なる可能性があるとのことなので、浮かれることなく、しっかりと地に足をつけた地域づくり、
ひとづくりをしていかなければと思っています。

そんな日帰りの列車の中で読んでいたのが、この本

$.

『間抜けの構造』 ビートたけし 新潮新書

新書は薄くて読みやすいのが良い点ですね。
この本もあっという「間」に読めてしまいますが、僕にとっては考えさせられることが
多かった内容です。

この本の「はじめに」に書かれている文章をちょっと紹介します。

******************************************

辞書を引くまでもなく、間抜けというのは「間の悪いやつ」のこと。
この「間」というのが大変厄介なもんであってさ。
「間」って一体なんだろう
これについて考え始めると、そう簡単には結論が出ない。つまり「間が悪い」の反対である
「間が良い」とは何か、ということを考えなければいけないのだけれど、これが結構難しい。

何かモノやコトがあって、そのモノとモノの間、コトとコトの間が、「間」なわけだけど、
それは目に見えるものではない。身につけられるものなのかどうか、教わることができる
ものなのかどうか・・・、考えれば考えるほどわからなくなる。

特においらのような芸人にとって、「間」というものは死活的に重要で、逃れることが
できないもの。

******************************************

まさに自分で今、研修やセミナーの講師をしていて、この「間」の大事さ、重要さを
考えることが多いのです。

なぜ同じような話をしていても、受講生に伝わる講師と伝わらない講師がいるのか。
今まで、大久保寛司さんや福島正伸さんの話を何度も聴いていて、どこが他の講師を違うのか
なぜあんなにも人の心に響くのかを僕なりに研究してきたけど、やっぱり一言でいうと
「間」の上手さだと思うのです。

僕も僕なりに「間」の取り方を考えながら、時に「間」を長くしてみたり、短くしてみたりと
試しながらいつも話を進めていくのですが、この本を読んでみてもっと勉強しなければならない
と感じています。
少し古典落語を学ぼうかなぁとも思っているところです。
もちろん正解がひとつあるというのではないとわかってはいるのですが・・・

この本にも書かれていますが、「間」に対する感覚は日本人独特のものなんでしょうね。
その箇所もちょっと紹介すると・・・

******************************************

そもそも英語で「間」を意味する言葉があるかどうかも微妙でさ。「space」は空間のことだし、
時間は「time」で、間隔は「interval」。どれも日本語で「間」といったときの微妙な
ニュアンスは抜け落ちてしまっている。
それに比べると、日本語は本当に「間」のつく言葉が多いし、その意味も多岐にわたる。

(中略)

それとふしぎなのが「間に合う」という言葉。

(中略)

「間に合う」という言葉を考えれば考えるほど、ちょっと混乱する。辞書を開けば
「用が足りること」とあるように、それが意味するところはわかるんだけど、でもなんで
「用が足りる」が「間に合う」になるのかがよくわからない。だったら「足りています」で
いいんだけど、微妙なニュアンスが違ってくる。
そもそも主語がない。「(何が)間に合っている」のかわからない。

******************************************

気軽に読めて、結構自分を振り返る、いいきっかけになる本です。