維新のグラフ検証|大阪府・大阪市・堺市の「借金」 | 大阪はひとつになってバラバラになる

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2015年、大阪市を廃止し特別区を設置するいわゆる大阪都構想の住民投票の時、維新は大阪市が大阪府と比べて如何に酷い状態であるか、維新の政治が如何に優れているかという印象操作をするためのグラフを作成しました。

 

2017年の堺市長選挙に向けても、維新は、堺市が大阪市と比べて如何に酷い状態であるかというグラフをつくっています。

 

維新のグラフ表現の素晴らしさを理解して頂くために、まずは負債の決算値をグラフ化したものを用意しました。

 

大阪府・大阪市・堺市の全会計の負債残高の推移です。点線部は臨時財政調整債(臨財債)を除いた額です。

PDFはこちら(Dropbox)

⇒維新グラフの検証00大阪府市堺市の負債全容.pdf https://goo.gl/CQabTM

 

概要 ----------------------

 

大阪府の府債残高

 太田府政2期目に緩やかな上昇となりましたが、その後も平成26年度まで上昇を続けています。臨時財政調整債を除けば大阪市の市債よりも少なく、減少し続けています。しかし、平成23年度決算で実質公債費比率が18%を超え、大阪府は平成24年度以降「起債許可団体」となっています。

 

大阪市の市債残高

 關市長の改革により、平成16年度をピークに減少し続けています。臨時財政調整債を除けば、それ以前から減少し続けています。維新市政になってから激減したという事実はありません。

 

堺市の市債残高

 平成17年度に美原町を編入し、翌平成18年度から政令指定都市になった堺市の市債は、インフラ整備等の必要性から増加傾向にあります。但し、臨財債を除けば、平成23年度に100億円増えた以外の急増はありません。また、財政指標からは、大阪府、大阪市、堺市の中で、堺市が最も財政状態が健全であるということが分ります。

 

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それでは、まず1つ目のグラフを見ていただきましょう。左下の写真の部分です。

 

PDFはこちら(Dropbox)

⇒維新グラフの検証01臨財債等を含む負債.pdf https://goo.gl/BKHToR

 

大阪市は減らしたのに、堺市は1000億円も負債を増やしたというグラフです。

 

上段の目盛りは2000億円間隔なのに、下段は1000億円間隔です。しかも下段の方が線の間隔が広いですね。堺市がグーンと増えているイメージを強調しています。何故こんなことをするのでしょう。目盛りを等間隔にすると、堺市はほぼ横ばいにしか見えません。

そして、次のグラフに出てくる大阪府の府債の推移は、ここでは省略されています。何故でしょう。臨財債を含む場合、大阪府は堺市よりも多く負債を増やしているのがバレてしまうからでしょうか。

 

ちなみに堺市は1000億円増やしていても、財政指標は大阪市や大阪府より健全です。

 

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では、2つ目のグラフを見ていただきましょう。左下の写真の部分です。

 

PDFはこちら(Dropbox)

⇒維新グラフの検証02臨財債等を除く負債.pdf https://goo.gl/FCZ5ct

 

臨財債を除くと大阪府も大阪市も減らしているのに、堺市は200億円も増やしたというグラフです。

 

今度は先ほどより過激な目盛り操作をしています。上段の目盛りは5000億円間隔なのに、下段は200億円間隔です。またまた堺市がグーンと増えているイメージを強調しています。

 

しかし、よく見て下さい。イカサマ目盛りのおかげでよく分るのですが、7年間で200億円とは言っても、平成23年度に一気に200億円増えているだけですね。その後はむしろ減少傾向にあります。これも目盛りを等間隔にすると、堺市はほぼ横ばいにしか見えません。

 

繰り返しになりますが、堺市は臨財債を除いても200億円増やしていますが、財政指標は大阪市や大阪府より健全です。

 

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さて、3つ目のグラフです。左下の写真部分が、維新プレスというチラシに掲載されていました。

 

 

PDFはこちら(Dropbox)

⇒維新グラフの検証04堺市の借金.pdf https://goo.gl/caC3Pp

 

堺の竹山市政で借金が1000億円増えたというグラフです(臨財債を含む)。

 

それを言うなら、橋下・松井府政の最初の7年で増えた借金は5500億円ですよ。

 

維新はよく臨財債は借金ではないと主張します。そのように考えるのもアリでしょう。

 

そこで、堺市の「借金」を、臨財債を除いた値でグラフにしてみました。ここでは、あえて維新のグラフに似せています。

 

すると、維新の1000億円!のグラフに添え書きしてある「臨時財政対策債を除いても借金200億円増!」は、実はずっと増え続けているわけではなく、平成23年に一時的に増えた後、減少傾向にあるこということが分ります。

 

なお、再三繰り返しますが、堺市の財政指標は大阪市や大阪府より健全です。

 

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最後に、4つ目のグラフです。左下の写真の部分が、同じく維新プレスに載っていました。

 

 

PDFはこちら(Dropbox)

⇒維新グラフの検証03大阪市の借金.pdf https://goo.gl/iCxZBL

 

「大阪市では借金が激減!維新の市長になり6,200億円返済!」となっています。

 

先ほどのグラフと並べて、非維新市長の堺市は借金をどんどん増やし、大阪市では「維新市長になり」借金を減らした。しかも、「激減」させたというイメージ操作をしたいようです。

これを平成14年からのグラフに描き直してみました。

 

如何ですか?大阪市は平成16年度以降、臨財債を含めても、市債残高をずっと減らし続けています。大阪市の財政改革は維新以前の關改革から続いています。臨財債を含んでも除いても堺市より市債残高が多く、財政指標も悪い大阪市は、減らしていって当然なのです。維新が激減させたという事実はありません。

 

大阪市、特に維新市政が優れているわけではなく、堺市が財政的に劣っているわけでもないのです。

 

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以上、文章が上手く書けませんので、ここにあげた5つの素材も活用して頂いて、どうか皆さんの表現力でこの真相を拡散していって下さい。

 

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