結婚する前も、寺に入ってからも、因果応報という言葉はどちらかというと嫌いで、そんなものないわ!と思って生きてきました。

ところが寺の人間をやっていると、人の家の中が、多分普通よりよく見えるものなのです。

そうそう、そういうウワサの類は一切、人に伝えないという口の硬さだけが、檀家を中心として、この界隈の平穏無事に、唯一、私が役立っていることでございます。なんちゃって。

でも、私と夫の間では、長年、各家庭や人々のありようを見てきて、近年とみに、因果応報に帰結するような出来事に出会ってきています。

それで、私が4年半前に肺腺癌の告知をされたときには、まあ、寺族婦人の割に、とても上手く人目や檀家の目には隠れて、自由奔放にやってきたつけが回ってきたのかと、これがわたしの因果応報かと思ったものですが、肺の癌で、その後のこの完治ぶりはやはり、先祖の徳のおかげかと感謝していたわけです。

そして、先日の、4年半ぶりの癌マーカー数値の上昇は、今度はなんの因果応報?といぶかっていたのですが…

あれからの1週間はちょっと大変でした。
私は大腸内視鏡検査だけしてもらうつもりだったのに、クリニックの先生には、自分のところに3年前のリニューアルの際購入した色々な検査機器の減価償却を計るためか…と思うほど、CTは医大で撮ってあったので、それ以外の胃カメラ、マンモグラフィ、大腸内視鏡検査をさせられました。

マンモグラフィを最初にしました。
多分8年ぶりくらいです。
先日書きましたようにX線量のことがあるので、あまり受けたくはなかったのですが、まあ久しぶりだしいいか〜と思って受けることにしました。

検査担当の女性医師が、『何か検査で気になることはありますか?』と聞いてくれたので、『検査による被曝量について気になる』と言ったら、『そこ?』という反応。痛みについて聞かれると思ったのでしょうね。

『東京からニューヨークまで飛行機に乗っているくらいの被曝量ですよ。体全体で被曝しないから、骨髄性白血病なんかにはなりませんよ』と言う説明でした。
まあ、確かに海外旅行する時には長時間飛行機に乗るんだし、今更、被爆云々問題にしても仕方ないか…と思いましたが、全身に受けないけど、それ、全部乳房に集中するわけよね…とは思いました。
そして、8年前に受けた別のクリニックの検査よりさらにまた痛みのないマンモグラフィでした。

3年前に買った機器だから、最新のものでしょう。
その場で実物の写真を撮ればよかったと思いましたが、ここに載せる写真はネットから引っ張ってきたものです。


↓こちらは、乳腺の超音波検査の機械で、今や触診などございません!


いやあ、珍しいというか、良いというか、面白い経験をさせていただきました。

医療の進歩は目覚ましいです。


そのあと、胃カメラをしましたが、前日ほとんど眠ってなかったので、いまだかつて、麻酔をしたからといって、検査後、自分でベッドから降りて歩いていかなかったことなどないのに、準備して麻酔されたら、マウスピースを口に入れて、院長先生が検査に入ってこられたな…と細い先生の白衣のお腹部分の記憶を最後に、生まれて初めて、検査後に目覚めるまで、体を検査後のお目覚め椅子に移動されたのも知らず、1時間かもうちょっと夢も見ずに眠っていました。

この同じクリニックで、いつも検査をして、『ここで眠っている間に死ねたらどんなに幸せか』と言っていた妹や姪の気持ちが初めてわかりました。

というか、それまで検査後、立ち上がって自分でバッグ持って場所を移動していた自分は何?とびっくりしました。


1日に3個の検査はちょっと取れなかったので、大腸は後日行きました。

こちらは、検査されたことのある方はお分かりでしょうが、前日からの準備が大変です。

前日食3食を6時までに食べ、夜の7時に最初の下剤を溶かした溶液800ccを15分ごとに200ccずつ1時間で飲みきり、なんだったか小さな薬を9時に飲み、何度もトイレに行くことになります。

私は翌朝8時半入り9時の検査予約だったので、家を7時半に出なくてはならなかったので、当日分の800ccの水溶液は、朝の5時に飲み始めて、家を出る前には、検査OKな腸の状態にしました。

だからまた2時間半くらいしか寝ていなかったのに、麻酔をしても、痛かったのなんのって。

痛い痛いと叫びまくりでした。

担当の先生が下手だったのか?

それでもやはり、検査後は、移動させられたのも知らずに、お目覚め椅子で眠っていました。


その後結果を聞きました。


ジャジャーン!!


3つの検査どれも、問題なしでした。

その上、胃カメラの前に採った血液検査の結果では、高くなっていた癌マーカーの数値も基準値内に下がっていました。


これって、医大の先生の言う通りに、7月にもう一度血液検査していれば、『偽陽性でしたね』で済んだってことですよね。


時間とお金かかったけど、まあ、一度きっちり検査をしておくのも安心材料となって良かったと思います。


と、まあ、最初の告知の時からそうですが、ショックより好奇心の方が強い性格のようです。


そして、最後のオチは、癌よりも、『糖尿病崖っぷちですよ!』と言われたギリギリセーフの数値だったので、やはりよる年並み、成人病に気をつけなければならないようです。

ということで、今日から、自分だけ玄米食にすることにしました。


どうも、お騒がせしました。

すみません。


❤︎