たった一つの命だから
私の部屋にはたくさんの千羽鶴があります。
1回目の手術の後、退院した時の外の空気を忘れる事はありません。
空気ってこんなに美味しかったんだ!
自然ってこんなに美しかったんだ!
小鳥達の鳴き声ってこんなにかわいらしかったんだ!
ありとあらゆるものの本当の姿に感動しました。
私は、今、また病院にいます。
何もない天井を見つめ、友達と走り回っていた頃を思い出しています。
そんな私をずっと見ていてくれる千羽鶴たち。
友達や友達のお母さんたちが、一生懸命折ってくれました。
このたくさんの千羽鶴を見ながら
生きるってなんだろうって考えています。
病気になる前は、学校行って、友達と遊んで、部活して…それが生きてる事だと思っていたけど。
病気と戦う自分になってみて、
学校へ行けない、友達とも遊べない、部活も出来ない、
そんな毎日を送りながら
これでも私は生きているんだなって
何かわからない感情の中にいます。
病気になってみて初めて病気と戦う人の気持ちが分かりました。
寂しがり屋の私を心配する家族…
私って甘えてばかりでした。
授業中でもメールを送ってきてくれる友達…
本当に優しい。
退院したら、今度こそ生き方を変えようと思います。
いろんなものを大切にして、そして『いつもどおり』を楽しく生きたいと思います。
病気になったことは、とても辛く、苦しいことだけど、
逆らえない運命を受け入れます。
千羽鶴…
ああ、優しいな
自由はすぐそこにあるよって言ってくれてる。
負けないし負けたくない。
生きて生きて生きてやるっ!
たった一つの命だから
兵庫県17歳