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あっちこっち…より道したっていいじゃない

ミーハー万歳★
あれもこれも大好きってスバラシイ・・・






しかしこれは、何度観てもストーリーが面白すぎる。
ゲキ×シネでの髑髏城体験も
ワカドクロアカドクロに続き、とうとう今回の染五郎版アオドクロで制覇。
レパートリー上映の企画にココロの底から感謝する。




同じ話でありながらキャストや演出が違うことで、3作ともにそれぞれの味がある。
毎回、新しい。毎回、発見。
もともと歴史には疎いので、史実の詳しくは分からない。
けれど、切っても切れない縁でつながれた3人の男たちの壮絶な運命の物語は、
観る回を重ねるごとにより深く残る。
アオドクロもまた驚愕の一作。より洗練されスタイリッシュになっている。
セットも豪華になり、踊るわ歌うわミュージカル調なところもちゃんと馴染んでる。
なにより笑いとシリアスな部分とのバランスがとてもいい。

捨之介と天魔王を一人で演じているのは前作アカドクロと同じ。
相反する、天魔王の陰のと捨之介の陽。
アカドクロでは古田新太のコメディ色が少々濃すぎたので、陰よりも陽が勝っていたと思う。一人二役は見どころの一つではあったけれど、天魔王として舞台にいる時でも笑いの余韻が残ってしまっていたので違和感があったのだ…
それが今回アオドクロを観てようやく、二役であるべき理由が分かった。
キーワードは影武者。天魔王と捨之介…2人は正反対のようでいて、志し半ばで命を絶たれた殿の怨念の生き写し。
そっくりでなければいけなかったのだ。





もともとは、古田新太が舞台の出番を忘れないように一人二役にしてしまえ、と罰ゲーム感覚で生まれたアイディアが発端だったらしい。
ワタシの中では、染五郎によってそうあるべき理由が明確にされたと言える。
天魔王と捨之介。そして亡き殿への想いにすがり、自身を、そして過去を閉ざしていた蘭兵衛。
かつて共に信長に仕え、同じ夢を見ていた3人の関係がこれで、よりはっきりと理解できたと思う。 

染五郎が文句なしに、とにかく上手い。
女たらしで遊び人の捨之介が、一瞬で別人になって見事に陰陽が切り替わる。
「朧の森に棲む鬼」での完全な悪役で魅了されたせいか、染五郎が表現する「陰」の完璧さには感服。背中がゾクっとする。

閉ざしていた想いが、天魔王によって開かれていく蘭兵衛。
壊れゆくその妖艶な姿と、立ち回りの鋭さは早乙女太一のそれが素晴らしすぎて、正直水野美紀では物足らなかった。池内博之がどう演じるのか、期待度はかなり高い。ひいき目で見ているからかもしれないけれど、悪くはなかった。
その蘭兵衛が作った無界の里の女、極楽太夫。これも役者によって印象がガラリと変わるので面白い。坂井真紀のときは太夫とは言え華奢で可愛らしさが残っていたが、高田聖子となると一気に大人の女度数が上がる。酸いも甘いも知り尽くし、どっしり構えた安定感がある。そして続く小池栄子は、豊満な身体つきのせいかかなり色っぽく、蘭兵衛に秘かに想いを寄せている。


関八州荒武者隊、こぶしの忠馬。アカドクロワカドクロでは、抜かずの兵庫だったのが名前が変わっている。 「弱気を助け強きを挫く」の精神はそのまま、子分にはアニキ、アニキと慕われて、ここでもやはり涙も笑いも持っていく。同じ役をやった橋本じゅん勝地涼も良かった。今回は佐藤アツヒロ…聞き覚えのある名前だと思っていたら金髪とローラースケートで舞台に登場。 思い出した!
どうりで光GENJIネタが盛り込まれていた訳だ(笑)
天魔王に寝返り、翻弄される蘭兵衛の最期をとったのが今回、その忠馬だったのには驚いた。極楽太夫に向かってくる蘭兵衛を忠馬が止めに入る訳だが、子分を皆殺しにされた敵討ちか、それともそれが太夫への愛なのか…。
他の2作では蘭兵衛のとどめを刺したのは極楽太夫。
アカドクロの蘭兵衛は女で、ワカドクロの太夫は蘭兵衛に想いを寄せていた。
このワンシーンは、3作の印象を実に大きく左右する。 


昨晩の興奮はまだまだ冷めやまない状態。
次のレパートリー上映は1月。再びワカドクロ
天魔王に森山未來、捨之介に小栗旬。一人二役のアイディアを一新して生まれ変わった髑髏城を、もう一度観たい。きっとまた新たな発見があるはずだから。











フツーよ。 
と聞いてはいたけれど
あの素晴らしい「エターナル・サンシャイン」
世に送り出したゴンドリーの映画が
まさか、フツーなんてワケがない!

と…そこで
ゴンドリーとは知らずに前々から家にある
「グリーン・ホーネット」を初鑑賞




お~これは!!
ほんとに、フツーshoko

まだ1作しか観てないくせに
偉そうに言うなって話だけど…
あ~この辺がゴンドリーなんだなって
思いつくところもなく、
ファンタジーなとこもなく
ハラハラドキドキも想定内で
ほんと。 フツー
 
それでも、お決まりのアメコミ要素は
たっぷりつまってるから楽しい。

昼間は新聞社の社長で
夜は正体を隠し悪に迫るヒーロー。
超ハイテクなブラックビューティを乗り回し
ド派手にやってくれるのだけど…
全部もうどこかで観たことあるような、
そんな感じは否めない。
それはスーパーマンであったり
バットマンであったり
アイアンマンであったり…ね。


 

金持ちぼんほんブリットは
父親が急死したあと、
興味も何もないのに
新聞社の社長の座に就くことになる

財力はある…けど
酒飲みだし女ったらしだし
びびりだしワガママだし…と
だめ男っぷりも甚だしいヤツ
その反面、相棒カトーはキレッキレキラキラ
コーヒー1杯入れるのだって、神業
超天才で次々と凄いものを創りだす。
ブリットの失敗はだいたい
このカトーが片をつける。
出身は上海だと言ってた…
カトーは加藤さんではなかったらしい(笑)
 
どんな映画でも
でこぼこコンビが活躍するのは面白い
また、だめ男ってのはどこか愛着があって
なかなか憎めないものなのだ

敵のクリストフ・ヴァルツ
彼はやっぱりイイなあ
さすが、存在感のある人だと思う。
厄介でイカれてて…
自分が一番「怖い」存在でないと
どうも機嫌を損ねるらしい



 

あのブルース・リーがかつて、
カトーを演じたことがあるそう…
そっちの方が気になったりする(笑)
 

 
 
 
 
せっかく観たけど…
もっと 「これぞゴンドリー!」
というのが観てみたいなあ
加瀬亮も出演したという「TOKYO!」
これはどうだろ…気になるところ




 



いっぱい笑っていっぱい泣いて
涙で顔がぐしゅぐしゅなった…




映画で泣いても、いつもならエンドロールで
気持ちを落ち着かせることができるのに
今回はそのエンドロールの後がまた、いかんかった…





みつえさんと、ゆういちさんの
一枚の写真でまた涙…
なんて幸せそうなみつえさんの顔

これは、悲しい涙なんかじゃなくて
いろんな想いが込み上げて
抑えきれずにあふれてきた涙

この写真に写っているのは
あと十数年先の、ワタシの両親の姿かもしれないし
「お母さんありがとう」って言ってる、
ワタシ自身の姿かもしれないし…。
いつかは誰もが必ず迎える人生のおしまいに
母は幸せだったと感じられるかな、とか
先に逝ってしまった人たちとの
どんな思い出が蘇っているのかな、とか
ワタシは今から、離れている父や母に
何をしてあげられるんだろう、とか…。

そしてワタシは、自分が歳老いたときに
ちゃんと誰かに愛されてるのかな、とか…ね


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認知症や徘徊や介護…
ワタシにとってはまだ未知の世界だけれど
なにも、辛いことばかりではない。
ボケるのだって、
悪いことばかりではないんだ、と
少し明るく考えさせてくれる
 
ゆういちさんは、バツイチ・子連れで
長崎にUターンしてきた、
フリーライター兼サラリーマン。
ついでに言うと、ぽっちゃりおデブでハゲ
だからあだ名はペコロス玉葱
夫を亡くしてからというもの
少しずつボケが進むみつえさんを
息子のまさき君と一緒に暖かく見守っている

「もう~かあちゃん仕方なかねえ…」って
困らされることもしばしばあるけど
自分のキャパシティはちゃんとわきまえているから
みつえさんの事も苦手な営業の仕事のことも
いっぱいになりそうだったら無理はしない

何もかもを抱え込むのが愛情か…
と言ったらそうじゃないから
みつえさんをグループホームに入れる決心をする
もちろん、罪悪感がなかった訳ではない

仕事もサボって趣味のライブで息抜きしたり
喫茶店のマスターとおしゃべりしたり、
きっと自分のココロの声を聞くのが上手な
ゆういちさんだからこそ
ストレスの少ない、
明るい介護ができたんだろな。
仕事はクビになってしまうけど
その分みつえさんとのかけがえのない
大切な時間が増えたもの。
できないことからは、
一度身をひいてみる潔さも大事


 

舞台が長崎というのがまた素敵
ほわっとしたイントネーションが優しくて
耳にとても心地よい長崎弁
ワタシも15年福岡にいてようやく、
博多弁との違いが分かってきたとこ
 
「さっき、父ちゃんが訪ねて来なったばい。
なあユウイチ、うちがボケたけん
父ちゃんが現れたとなら…
ボケるとも、悪かことばかりじゃなかかもしれん」
 
ほっこり暖かいイラストに魅了されて
パンフレット代わりに原作の漫画も購入


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ゆういちさんの行きつけの銅八銭
ワタシもここで、
トルコライス食べたことあるし
大波止の港も100円電車も
めがね橋もランタン祭りも
坂ばかりの細い道もそこから見える夜景も…
出てくるどの風景も馴染みがありすぎる

ちょうど、親戚のおばちゃんが
市街を見渡せる山の方で、
同じようにグループホームを経営してるから
ワタシはより感情を込めてこの映画を観る


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いろんなことを
何処かに置いてきたみつえさんは
すっかり軽くなって、
幼い弟や妹の面倒をみてきた少女時代や
親友との別れと再会、
そして終戦後の貧しい生活へと
記憶の中をココロが自由に行き交っている

酒飲みで神経質だった父ちゃん、
への字口のムッとした父ちゃんも
みつえさんだけに見えるその姿はとても優しい



(酔っ払ったステテコ姿の加瀬亮…貴重だハート )

 

きっと誰もが映画を観ながら
自分の家族のことを考えていたと思う…

ここに描かれているのは、
介護の理想の姿なのかもしれないけれど
ひとりでも多くの人に
歳を重ねることはステキなことなのだ、と
知ってもらうことができる美しい映画
本当に観て良かった…



忘れても良かけん、元気で。










もう顔も見たくないし大キライ
考えただけでアタマにきちゃうし
あんな人の記憶なんて消しちゃいたい…
 


失恋したことある人なら
一度はこんな気持ちになったことあるはず


 

記念すべき初ミシェル・ゴンドリー
最高ですハート ワタシ大好き、こうゆうの。
奇跡を信じたくなるような
夢と現実の間で揺れるファンタジー

 
顔芸役者(?)ジム・キャリー
今回はお笑いではない
もてない冴えない不器用なジョエルを好演

怖い顔してるな~と思っていたケイト・ウィンスレットも
自由奔放で開放的なクレメンタインがハマり役
彼女を可愛いと思ったのは初めて




マーク・ラファロよ…
あのパンツ踊りはなんなのだ(笑)
彼のとぼけた感じは大好きで憎めない

キルスティン・ダンストだって
ただのチャーミングな受付嬢じゃなくて
実は彼女が
物語の大事な鍵を握っていたりする


 

ケンカしてしまったクレメンタインと
仲直りしようと彼女の職場を訪ねたら、
彼女はボクのことを全く覚えていなかった・・・

少しでも関心を示されると
すぐに恋に落ちてしまうボク
モントークの街で彼女に出逢って
クレメンタインはボクの人生を変えた
それなのに…
彼女は勢いで記憶除去手術なんか受けて
ボクとの記憶の全てを消した

分かった、それならボクも記憶を消してやる!
それは、彼女のことが嫌いだからじゃなくて
傷ついたココロを忘れられると思ったから…
 

こうして記憶除去手術を受けることになったジョエル
夢と記憶と現実が入り混じる、深い眠りの中で彼が見たものは
愛おしくかけがえのない彼女との日々
出逢ったばかりの頃の笑顔の絶えなかった日々
このまま想い出を消すわけにはいかない、と
必死に抵抗はするけれど・・・


 

アタマの中のもやもやを
豊かな映像表現で魅せるからスゴイ。
ジョエルの愛、迷い、悲しみ、後悔…
クレメンタインの髪の色…
入り乱れる感情と時間軸
終わりが、やがて始まりにつながって
その世界観にすっかり惹き込まれていることに気付く
観終わったらまたすぐ二回目を観たくなるような
不思議な魔法にかかっている





忘れる、とは許すこと。

忘れるということは
悲しみや苦しみや喪失感や恐怖からの
解放であるのと同時に
新しいことを
受け入れるためのココロの準備


 
 
お互い記憶を失ってしまったとしても
それが運命の人なら
必ずまた出逢って恋に落ちる

同じ過ちをくり返すこともあるかもしれない…
またイヤなところが見えてしまうかもしれない…
けれどそれもまた良し
新しく始まる二人には
もう一度キラキラした日々が待っているはずだから
 

もしかしたら・・・
今、あなたの横にいる大切な人も
もう一度出逢った運命の人なのかもしれないテレ
そんなロマンチックなことを
信じたくなってしまうような素敵な1本









 



戦争映画は苦手だ…
小学生のころに観た「はだしのゲン」が
あまりにも恐ろしくて
ずっとトラウマになっていて
「戦争」を映像や写真で観るのが今でも辛い
原爆資料館へ行ったときも、
ワタシは目を閉じて通りすぎるだけ

戦争史も知らないし
知ろうと、努力もしなかった
学校では習ってきたかもしれないけれど
記憶には残っていない

これまで公開されてきた
数々の有名戦争映画もほとんど観てない。
イーストウッド作品は大好きなので
この2部作公開時はかなり揺れたけど
観にいくことはできないまま今日まで…。




そんなワタシの背中をポンと押ししたのは
百田尚樹の「永遠のゼロ」
この本を読んで初めて、
敵味方ではなく戦地にいるひとりひとりに
人としての人生があり、心があり
価値があるのだということに気づいたから。

そして、好きな俳優目当てで観るのは
少し不謹慎かもしれないけれど、
この映画での加瀬亮は絶賛されていたし
彼が出ていれば辛い戦争にも
少しは向き合うことができると思ったから。




 
日米戦争において、
本土防衛の最後の砦とも言われた硫黄島
指揮官としてこの地に降り立った栗林忠道中将

こんな島アメリカにくれてやれ、と
兵士が愚痴をこぼしていられる内はまだ良かった
勝てる見込みをとっくに失った戦争で
死ぬこと以外の何が彼らを待っているのか…
想像を絶するような死闘が繰り広げられようとしている中で
栗林中将という男は、
祖国へ帰る日ばかりを夢見て絶望を感じていた兵士たちに
わずかでも希望を与えることのできる指揮官だった

部隊内での対立はあるものの
「我々が一日でも長く守り続ければ本土の国民が長く生きられるのだ…」
その精神はしかと兵士たちの心に届いていたに違いない


 

アメリカ人の偏見や思い込みで描かれた、
なんちゃってニッポン的な印象は全くなくて
これが日本人監督の作品でないことに改めて驚く

戦争という惨事を美化することもなく
栗林指揮官を決してヒロイックに持ち上げることもせず、
正当化もしていない。
イーストウッドはこの戦争を
極めて中立的に表現することで尚更、
その悲惨さを強調しているように思う

「父親たちの星条旗」も観るべきか迷う
けれど…まだちょっと勇気がない

 
軍人である前に、栗林もひとりの父であり夫である
それは、敵国の兵士たちにとっても同じ。
遠い祖国で、彼らの帰りを待つ母、妻たちがいて
彼女たちもまた、この戦争を戦っていたのだ
 




二宮和也の好演は評判どおり。
アイドルがここまでできるのは正直驚いた
が…彼に妻子があるという設定には違和感があって
浮いているような感じは否めなかった

贔屓している訳ではないが、やっぱり加瀬亮が凄い
寡黙で、家に残してきた母を気遣う男
犬の命を救ったことで憲兵をクビになり
硫黄島に左遷された男。
多くを語らないけれど
彼の背負う苦悩は伝わってきて
生きるために投降という道を選んだ彼のその姿には
言い表しようのない空虚感があふれてた…


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戦争が生んだものって、
一体なんだったんだろ・・・








はい、お察しのとおり
まだまだ続いてます加瀬亮
ハート
 
黒沢清の「アカルイミライ」にも
是枝裕和の「誰も知らない」にも
ブレイク前の加瀬亮、出てたんだってね~!
「アカルイミライ」は、言われてみれば
あ~あの弟くんか、と思いつくけど
「誰も知らない」は全く分からない
期限が切れたお弁当をこっそり渡すコンビニ店員が
どうやら彼だったらしいけど
この映画は当時、柳楽優弥の話題で持ちきりだったし
それに、もう一回観るのは少々辛い…
 
そして「アンテナ」で彼はとうとう初主演を果たすわけだけど…
 

アンテナ

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2004年 監督 熊切和嘉
 

痛い…ココロが痛くて仕方がない
冒頭から気持ちが重たくなって
このまま観るべきか迷う
 
朝、目が覚めると妹の真利江がいなくなっていた

それから十何年たって
いまだ生死も分からず
その時となりに寝ていた祐一郎は
なにか見ていなかったのか?と母に責められ
ずっと罪悪感を抱えたまま生きている…
 
幼い真利江が消えて心に深い傷を負い
バランスを崩したまま、平穏な生活が送れない家族
母は新興宗教にすがり
妹と入れ替わるようにして生まれて来た弟は
真利江が帰ってくる、と狂乱して精神病院に入院する

僕はあの時なにかを見てたんだろうか…
なにか知っているんだろうか…
妄想と記憶と現実と夢とが入り混じり
どんどん自分の殻にこもり
カッターやカミソリで自分を傷つけては
更に心を閉ざす祐一郎
 
大学院で哲学を専攻をしている彼は
人が苦悩からいかに解放されるのか、という取材をするため
SM嬢のナオミと出逢う
取材という名目ではあったけ
れどそこで彼はようやく
これまでの苦しみを吐き出すことができるようになる…


 

加瀬亮の身体をはった演技は
文句なしに素晴らしい
痛くて切なくて辛くて
多分「誰も知らない」同様、
もう二度と観たいとは思えない

けれど苦しみの底からの打開しようとする彼らの姿や
悲しい現実を受け入れて、前に進もうともがく姿は
きっといつまでも心に残るはず
 
 
 
 
パッチギ!


2005年 監督 井筒和幸



いきなり歌う加瀬亮が登場
なんだかとっても貴重なものを観た気分
 
一目惚れしたあの子が、不良番長の妹だったなんて
世界残酷物語やなあ…
60年代の京都
高校男子たちの、悶々とした青春時代
朝鮮人高校との争い事が絶えない毎日
そして、彼らのまわりに流れているのはフォークソング
この戦争を終わらせるのは
戦争か…それとも愛か
 
う~ん…
加瀬亮だけを目当てに観たワタシには
いきなりクライマックスから始まったようなもんで
その後は待てど暮らせど姿を現さない
なんとも肩すかしを食らったような気分
結局、セリフもないまま
歌ったあとステージで失神して消えた


 

何気にお気に入りの人がたくさん出てて
豪華な感じはしてるのに
どれも中途半端で雑
前半、イイ感じだった小出恵介も
気付けばいなくなってるし…
桐谷健太も高岡蒼甫もイイんだけど
なんかケンカばっかりで
正直最後まで観るのがキツかった(笑)
 
世間一般の評価は高い映画ようだけど…
ワタシには分からなくて残念
ただ、初々しい沢尻エリカは可愛らしい!
井筒監督はテレビ出演も多く
知ったような気がしていたけれど
実はワタシ今回がデビューだったみたい(笑)


 
 
マザーウォーター

2010年 監督 松本佳奈
 

静かな川が
さらりさらりとその流れを止めないように
何事もない平穏な毎日もまた、
ゆるりゆるりと流れてく
 
小さな街の見なれた風景だけど
そこにある暮らしと他愛ない会話で作られた毎日こそが
もしかしたら、とても幸せなことなのかもしれない
 
もうすぐ桜の花もひらきそうな
暖かな陽だまりのなかで
行き交う人たちの優しいふれあいと
ほっこりした笑顔とたっぷりの時間
慌ただしい毎日を送るワタシのココロにも
すうっと染み入るように、ほっとするひと時を与えてくれる
ゆったりしてて、とても柔らかい映画だ


 

アクションもオチも笑いも涙も何もない
バーと喫茶店と豆腐屋と銭湯を行き来する人たちの日常
日常と言いながら、彼らの毎日はどこか非現実的で
この空気…ワタシは嫌いではないけど
つまらん、と評価されるのも分かるような気はする
 
ウィスキーしかないというバーで
ハツミさんとヤマノハさんが初めて顔を合わせる
市川実日子と加瀬亮
あ~この2人は何だか噂になってたなあ…
と、ちょっとヤキモチやいちゃってたりして(笑)


flower1


毎晩少しずつ彼が出てる映画を観るのが
今のワタシの小さな幸せ・・・
次は彼の海外作品をもっと観てみようかな






 




最近、気になって仕方ない加瀬亮
「永遠の僕たち」で惚れて
「アウトレイジ」 「アウトレイジ ビヨンド」でビリビリしびれて
彼の過去作品をちょこちょこ観るようになって…
「それでもボクはやってない」で彼はとうとう
ワタシの中で、日本人俳優ベストの一人になった
遅ればせながら、先日ドラマ「SPEC」を一気に鑑賞
あの坊主アタマがまた、たまらない
 
演技うますぎ
カッコ良すぎ
ステキすぎ
 
調べてみたら
主役の作品からちょい役で出てるのまで
Huluで盛りだくさん配信中
こうなったらもう加瀬亮が止まらない(笑)


ハート


浅野忠信に憧れて役者を目指したのだという
彼の付き人からスタートして、製作スタッフとしての映画への参加を経て
役者としてデビューしたのがまだ2000年の話



重力ピエロ

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2009年  監督 森淳一


原作は伊坂幸太郎
泉水と春…兄弟2人の間に流れるふわりとした空気が優しくて
切ない余韻がいつまでも残る一冊
仙台市内で連続して起こる放火事件と
その現場近くに残されるグラフィックアート
火事と落書きのふしぎなリンク
24年前に夫婦が下した決断と現在とのリンク

原作が好きすぎると、映画を観るのは勇気がいるけれど
加瀬亮の泉水と岡田将生の春はイメージ通りでひと安心
 
レイプ犯が実の父親だと知って
父親を激しく憎んで
そして春が決断を実行にうつすまで…
原作を読んでいたからこそ春の心情は理解できたけど
春の繊細な部分というのはちょっと描ききれてなかったような気がして残念


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知らず知らずのうちに春に翻弄される泉水

放火事件の謎解きが、いつしか春の父親につながって
絶妙なタイミングで盛り込まれる回想シーンが
強い絆で結ばれた家族のすがたを物語る
春が抱えてきた闇と同じくらい
泉水だって心に傷を負ってきたはずだ
 
本当の家族のつながりは、信頼から生まれるものなのだ、と
気弱そうでいて、実は芯がある優しい泉水
加瀬亮以外の誰がこの泉水を演じることができただろう、って…
 
これは、単なる復讐の物語ではなくて
もっと人の奥深くにある神秘的な美しさを持ったお話




婚前特急

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2011年 監督 前田弘二

19歳~54歳まで5人もの彼がいるチエ
友人の結婚を機に、5人を査定(笑)してみる
なんと言っても、チエを演じたのが吉高由里子だから
5人も彼がいるのにいやらしさは全くない

査定の結果…デメリットの一番多い田無くんを
フってやろうと別れ話を切り出すけれど…
別に付き合ってるつもりなかったよ、とサラリかわされ
見下してたつもりが完全に見下されてるし
あれ? ふったはずなのに、ふられてるし
こんなはずじゃなかったのに!
プライドをズタズタに傷つけられる

そんなチエの愚痴を優しく聞いてやるのが5人のひとり
加瀬亮が演じる西尾くん
一度、結婚に失敗してるらしく
自分の彼女が何股かけてようが寛大で
田無くんへの仕返しまで手伝ってあげようとする


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ちょい役だけど完全にひいき目で観てるワタシには
西尾くんのような器の大きな人がとても魅力的に見える
あんな彼氏がいたら
ワタシだってご飯作ってあげたい、と少々のぼせ気味
 
映画としては…普通(笑)
加瀬亮が出てなかったら別に観てなかったかな



インスタント沼

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2009年 監督 三木聡


加瀬亮が出てるということ以外なんの予備知識もない
三木聡監督も初めてだし
そもそも、このへんてこはタイトルは何なのか?
 
あらまあ… 一気に不思議「沼」ワールドに惹き込まれ
麻生久美子ことハナメの軽快なナレーションで
あっという間にトリコになる
しおしおミロで始まる一日も良いかもしれない(笑)
 
ヨーロッパでファッション雑誌を創りたいって
大きな野望を抱くハナメ
けれど現実は…編集長を務める雑誌は廃刊に追い込まれ
あらゆる運に見放されたジリ貧OL(笑)
 
さてさてワタシの加瀬亮はいつ出てくるの?
ワクワクどきどき・・・
出た~っと思ったら、なんとなんとパンクロッカー(笑)
鶏のトサカより髪をゴージャスにセットしたチャラ男くん風
いや~どんな役でもこなせる人だと、心底感心


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電球商会という胡散くさい骨董屋に集まる可笑しな人々
いつの間にかハナメの毎日もとっても刺激的になってる

「毎朝起きると今日こそはなんとかなるんじゃないかと思う
そんでもってなんともならずに夜は寝る・・・
 
世の中の出来事のほとんどは大したことないし
人間、泣いてる時間より笑ってる時間の方が圧倒的に長いし
一晩寝れば大抵のことは忘れられるのよ!
とにかく水道の蛇口をひねれ
そしてその嘘と意地と見栄で塗り固められた
しょうもない日常を洗い流すのだ~」


ハイテンションで前向きな映画は大好き
ん~ワタシも、もうちょっと頑張ってみようかな
 
警官のピチピチすぎるパンツスーツが気持ち悪いなあ、と思ったら
それは宮藤官九郎だったし
陶器屋の怪しい店主はゲキ×シネでお馴染みの粟根まこと
リサイクル屋のおじさんに松重豊
ところどころチョイ役で出てくる人がまたおもしろい
河童を探しに行って沼に落ちてしまった母、松坂慶子も
オチャメでとても可愛らしい
 
スミからスミまで楽しませてもらって大満足
いきなり大好きな映画の仲間入り


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で…インスタント沼って一体なに?
まんま、インスタントの沼…のことだった(笑)


ハート


加瀬亮祭りはまだ始まったばかり
今日は何を観ようかなカオ









「トランス」を観に行くことができなくて
なんとも心残りな思いをしてるので…
ダニー・ボイルのデビュー作を観てガマンしよう(笑)
「シャロウ・グレイブ」

「トレインスポッティング」でブレイクするより前のユアン・マクレガー
高慢な態度で人を見下すちょっとイヤな役だけど
まだ若くて、あどけない一面もあってカワイイ
彼の訛った英語も慣れると耳に心地よい



 

記者アレックスと女医師ジュリエットと会計士デヴィッド
なんだかんだ仲良く共同生活を送っているところに
新しいルームメイト、ヒューゴがやってくる
ところが、程なくしてヒューゴは自分の部屋で死ぬ
麻薬と、大金の入ったスーツケースを残して・・・




すぐに警察へ通報すれば良いものの

大金を手にして有頂天になるジュリエットとアレックス
ヒューゴをバラバラに切断して森に埋めることにした…

ハズレくじを引きヒューゴの切断を担当したデヴィッドは
日に日に行動が奇妙になって
ぼ~っと上の空だったり
大金を監視するために屋根裏にこもりっきりになったり…
挙句の果てには、そこからドリルで穴を開け
部屋の様子を覗くほどの壊れっぷり
 
完全にバランスを失った3人
堅く結束されたはずの友情だって、結局は
大金を前にもろくも崩れ破滅に向かってしまうのだ…
ん~信じたくはないけれど、人間なんて弱っちい
じわじわと、滲み出てくるエゴ
最後に笑う人はいるのか?


 

数多くの映画を観ていると
たくさんの魅力的な「部屋」に出逢う
らせん階段を上がって辿りつく赤いドアのその部屋も
開放感あるスタイリッシュな空間で
ワタシを魅了する部屋のひとつ

玄関を入ると、共有で使用するダイニングとリビングを中心に
それぞれの部屋へのドアが見える
壁とドアの配色は淡いトーンで統一されて
ソファやテーブル、チェストなどの家具が
すっきりシンプルに置かれている
ま、ココが…かつては友人だった3人の
憎悪劇の舞台になるわけだけど…
切断された遺体を隠した森の暗闇との
対照的な明るさもまた印象深い


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ルームシェアの経験はワタシにもあるけれど
憧れてたのは、こんな広くてオシャレなフラット
実際は6畳2間+ダイニングのぼろアパート(笑)
所詮は他人同士の共同生活…
お互いのプライバシーに
どこまで関与するかも難しいところで
良い思い出ばかりか、と言うとそれは微妙汗
 
 




映画の日の有休を満喫、しかも4連休でお得な気分キャー
本当は「トランス」観たかったけど、
市内は残念ながら昨日で上映終了
代わりに、って言ったら失礼だけど「グランド・イリュージョン」
 
始まる前の、監修DaiGoってのでまずひと笑い
そういえば最近ほとんど見なくなったなあ
彼、お元気かしら…


 

やりすぎで、イリュージョンの枠を完全に超えてて
もう、魔法の域に達している感じだけど、映画だからそれも良し
いろいろ突っ込んでるスキもなかった
ワタシみたいに騙されやすい人は
このテンポにうま~く乗せられて
ところどころ程よく盛り込まれるネタばらしに、
なるほどね…と頷きながら
まさかの黒幕の正体に唖然としたりする(笑)
 
フォー・ホースメンとして集められた4人のマジシャン
単なるエンターテイメント・ショーかと思いきや
これはとてつもなく大掛かりな復讐劇
 
大金を動かすトリックは3つ
クライマックスかと思ってたパリの銀行強盗も
実はオープニング・アクトにしか過ぎず
この後まだ2回も大きな山が待っている
彼らのトリックは犯罪か…?
FBIやらインターポールが出てきても立証するのは難しい

殴り合いから、カーチェイスから
プロジェクション・マッピングから、舞い降る大金から…
盛りだくさん! あっという間の2時間
メラニー・ロランの美しさに見惚れている余裕もない(笑) 
 
あ~マーク・ラファロのあほヅラにはすっかり騙された…


 

ジェシー・アイゼンバーグ、相変わらずよくしゃべる
彼の滑舌の良さと抑揚のあるしゃべり方は
耳に心地よくて
どの映画で観てもすごく好き
オタクっぽい役がお似合いだと思っていたけど
めっちゃイイ男になっててびっくり(笑)
ウッディ・ハレルソンとの「ゾンビランド」コンビも
なんだか懐かしい感じ




メラニー・ロランのフレンチなまりの英語も好き
消えた金庫の前で、
催眠術にかかった男がバイオリンを弾く真似をするシーンがある
メラニー・ロランつながりで「オーケストラ!」を
思い出した人も多いのでは?
ぷぷっと笑えるワンシーン

ウッディ・アレンの「ハンナとその姉妹」でしか
思い出せないマイケル・ケイン…
当たり前のことだけど、
こんなにおじいちゃんになっちゃったんだ
あの時は…妻の妹を好きになってしまって
彼女に会うために偶然を装って待ち伏せしてたのに(笑)





ホントはもっとネタバレしたいけど、今日はここまで
豪華なキャストに、スカッと爽快、楽しめる1本
エンドロールのあとにお楽しみが…ってのを
どこかでチラッと見た気がするけど
やたらと長~いだけで、何もなかったよ?








ゲキ×シネ 10周年記念
レパートリー上映 第5回目「蜉蝣峠」
 
脚本が宮藤官九郎とあって
これまでの新感線の演目と、どんな風に違うのか興味津々


 
 
良いねえ…勝地涼
ワカドクロで初めて知った俳優さんで
一目置いていたら、こんな前から新感線に出てたとは!
男でもない女でもない銀之助、という
繊細で難しい役どころを熱演

そして今回の新たな発見は
勝地涼は友達の彼氏にそっくりだ、ってこと(笑)

 
オープニングで登場する軍鶏の着ぐるみ…
胡散臭い関西弁で何やら語っているのはあの堤真一
彼は厳格なイメージが強いのに
実は3枚目系の役がよく似合う人で
そのギャップがまたそそられる
これまでも色々な役をこなして来ただろうけど
着ぐるみは今回が初めてだったという(笑)
劇中とおして軍鶏だったらどうしよ…という心配は無用

酔いから覚めることを恐れ
刀を振りまわすことでしか生きていることを実感できないという、
ちょっと切なくて寂しい…
そしてその様がとびきりカッコいい宿屋の主、天晴に姿を変えるから

 
そして茂みの中で、ちらちら様子を伺いながら
しきりに「何か」を食べている男…古田新太
この時点では、カッコ良さの微塵もないバカっぷり
ただ茂みの中から顔を出しているだけでも
その存在感はすごい

 
さて 3人の主役は揃った…
着ぐるみに下品なセリフに下ネタに
一体この物語はどこに向かうのか。。。
このままのノリだと正直ちょっとキツい、と不安も過る(笑)


 
 
茂みの中にいたのは記憶をなくした男、闇太郎
蜉蝣峠で誰かをずっと待っているが
誰を、何のために待っているかは分からない
バカを装っているのは、その方がラクだから
行きすがりの銀之助に諭され、とうとう峠を下ることにした
 
辿りついたのは、ろまん街
そこにある「あっぱれ」と「りっぱ」は
縄張り争いの絶えない2つの宿屋
闇太郎の出現はただの偶然ではなかったのか…
寂れたろまん街に
かつてここで起こった大通り魔事件の記憶が蘇る
 
闇太郎は事件の生き残りなのか
それとも首謀者だったのか…
やがて現れる、もう一人のやみ太郎がもたらす混乱…
善悪入り乱れ、なにが嘘かホントか分からない
 
緩いところと締めるところ、
笑わせるところとシリアスなところ
メリハリが効いてて、ほどよい緊張感がいい
型破りとも言えるオープニングのコントも
伏線となって、後に生きてくる…(はず)


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実はこの日、ワタシは諸用あって起床4時半
朝早くからバタバタ動きまわり
夕方の上映開始時間まであっという間に過ぎて
あんなに楽しみにしてた「蜉蝣峠」だというのに…
後半、不覚にもうとうとしてしまい
なんとも残念なことに…Queenly

これまでの、殺陣でクライマックスを迎える演目とは少々違って
捻られた脚本ゆえに
「語り」で謎解きするあたりが、どうも集中力とぎれた原因みたい…
官九郎お得意の「実はウラではこんなことが起こってました」
という謎解きの手法がふんだんに使われていて
それこそが今回の見どころのひとつだというのに…!
 
大事なところがポロリポロリと抜けおちて
話がうまく繋がらない
銀之助の最後の決断の意味も分からず
レビューする資格なんてホントはないんだけど…(笑)

あ~もう! 終わったときの歯がゆさと言ったらない汗


 
 
 
 
また鑑賞のチャンスが訪れることを願うばかり
ボーナス出たら、これDVD買っちゃおうかなあ・・・