※諸説あります | 酒屋のバカ旦那がラノベ作家を目指すのこと

酒屋のバカ旦那がラノベ作家を目指すのこと

ライトノベル作家、小野寺広目天のブログです。
酒屋のバカ旦那として地元ではちょっとしたカオですが、やってることはヒマな時間に小説を書いて応募していたおさぼりさんです。
受賞はしましたが本を出すまではタイトルはこのままです。

 留守番している家族に、旅の無事を知らせる目的のブログ。1日空きましたので2日ぶんまとめていきます。

 

 スコットランド滞在3日目

 やってきたのはスペイサイド。

 どうも象徴にこだわって撮影してみたら、全然看板がうまく入ってないので、もう紹介しません!

 

 スコッチウィスキーの土地は大きく5種類に分かれます。(※諸説あります)

 今回訪れたのは、その中でももっとも日本人に人気のスペイサイド。スペイ川の流域です。

 スペイ川に注ぎ込む湧き水と、密造に適した谷間に天然洞窟。この「谷間」がゲール語で「グレン」と言いまして、「グレンリベット」「グレンフィデック」「グレンファークラス」など「グレン」を冠したブランドは多いですね。

 その他にも「ジョニーウォーカー」や「シーバスリーガル」などのブレンデットウィスキーの主要原酒や、(良くも悪くも)スコッチウィスキーのロールスロイスと呼ばれる「マッカラン」などもこの地域です。

 

※諸説あります。

 念のためにWikipediaを確認すると、こっちで聞いたことと全然違うことも書いてあったりして。

 

 さて、スペイサイドは無色透明なウィスキーが、密造時代に樽詰めで色がつくようになり、今日のウィスキーを作るようになった土地と言われています。※諸説あります。

 ということで、まずはウィスキーには欠かせない、樽のリサイクル工場から見学してきました。

 

 スコッチウィスキーは、バーボンやシェリーなどの樽を再利用します。解体されて輸入されたそれを組み立てなおしたり、数十年使用したウィスキー樽をばらして修理したり。あるいは種類の異なる樽を合体させた樽を作ったり。

 この工場では、年間に10万樽をリサイクルしています。

 職人たちはギルドのように長い時間をかけて技術を習得し、一人前になると、樽に麦や泥炭などウィスキーに関わりの深いものとともに詰められ、転がされるという儀式を経て、一生食いっぱぐれないようになります。

 出来高制なので、直したものがテストを通らなかったら無駄働きになってしまいますが、休憩時間もしっかりとれる高給取りだそうです。スコットランドのウィスキーの半分近くがスペイサイドで作られるのですから、大切な仕事ですね。

 ビジターセンターでは、ミニ樽を組み立ててみようのコーナーなどもあり、いかに難しいかがわかります。それを熟練の職人は15分で1樽組み立ててしまうそうで、ギネスレコードはここの工場の4人が同時に塗り替え、全員が5分未満で、トップは3分3秒だったそうです。

 

 さて続いてはグレンフィデック蒸留所。

 鹿のラベルでお馴染み、大人気のウィスキーですね。※諸説あります。

 比較的歴史の浅い蒸留所ですが、アメリカ禁酒法を追い風に、広告戦略を重視して、現在ではスコッチウィスキーの輸出の3割近くを占めているそうです。※諸説あります。

 主な広告戦略として、

 ・ビジターセンターを設置し、見学コースを作成。

 ・個性的なのに棚に並べやすい三角柱ボトルと缶の化粧箱。

 ・「シングルモルト」という、1つの蒸留所で作ったというブランドの提案。

 などが挙げられます。※諸説あります。

 これらは最初は笑いものだったそうですが、今ではこの通り、広告戦略がいかに重要かを証明する形になっています。※諸説あります。

 

 ということで、見学コースを回ってきました。※諸説あります。※いや、ないわ、ここは諸説ないわ。


 発芽させた大麦を発酵させる樽。

 米とは異なり、発芽大麦はそれ自体がデンプンを糖に変える酵母を含み、酵母だけで糖をアルコールに変えていきます。

 出来上がったものを蒸留するポットスチル。鶴の首のような形で、ここでは創業者のポリシー通り、比較的小型なものを使っています。

 シングルモルトウイスキーは単式蒸留を2~3回行うため、奥の背の高いもので第1回蒸留。手前のほうで第2~3回蒸留を行うそうです。 ※諸説ありますというか、ガイドさんの英語が早口すぎて聞き取れませんでしたw

 

 そして最後に樽詰めして熟成し、出荷されることになります。樽蔵は撮影禁止だったので写真はありません。

 代わりに初代オーナーの愛車、モーリス・マイナーをどうぞ。私の前の愛車、クラシック・ミニの原型ですね。

 この車に使われている小型エンジンをさらに改良して小型化したものが、モーリス・ミニ・マイナーとして誕生し、20世紀の終わりまで続きました。

 余談ですが、こちらスコットランドでは非常に多くのBMWミニを見ます。クラシック・ミニはとくに都市部では排気量などの制限にかかり、もうほとんど見ないそうです。

 

 このアイスクリームはグレンリベット蒸留所のウィスキーアイスクリーム。ほのかにウィスキーの香りがしますがアルコールはゼロ。たぶん。

 

 さて、このスペイサイドにおいて、ツウの方はご存知だと思いますが、とある蒸留所が大規模な改装を行い、昨年から再稼働をはじめました。

 ぶっちゃけdisなのでツウじゃないかたは知らないままにしておいてくださいw

 おしゃれなブティックのようなビジターセンターに、駐車場から遠回りさせるルート。そしてなにより人気だったウィスキーアイスクリームをやめてしまったこと!

 グレンフィデックのスタッフがとてもやる気にあふれていて株を上げたのに対し、こちらは少し下がりました。

 改装後、製法も変えて、味がどうなるかは、まだわかりません。最低でも3年、それなりのものを待てば12年は先の話。

 大切なのは製作者の態度よりも、作られたものの味……とは思っておりますが、心情的にはどうしても、割り切れませんね。

 新蒸留所第一期生が出回るのを待ちましょう。