●安倍首相は保守の仮面を被っているが確信的反日主義者であり、中国・ロシアの尖兵であり、「日本の敵」である

 

 (1)安倍首相は2019年10月4日の「所信表明演説」で、「来年の桜の咲く頃に、習近平(シー・ジンピン)国家主席を国賓としてお迎え」すると述べた。自民党は事前に了承した。

 

 習近平は中国共産党のトップであり、中国の独裁支配者だ。ウィグル民族やチベット民族やモンゴル民族の国を侵略併合して植民地支配(独裁支配)し、中国本土においても漢民族を独裁支配している。彼の手は血塗られている。独裁支配とは「国内」にいる者たちへの侵略である。だから中国共産党(中国)は他国をも侵略する。中国は今現在、日本を侵略中である。尖閣諸島周辺の接続水域と領海を頻繁に侵犯している。中国は「琉球諸島は中国の領土だ!」と公言している。中国は日本各地を200キロトンの水爆を搭載したミサイル100基で狙っている。200キロトンの水爆の爆発威力は広島型原爆(15キロトン)の約13発分だ。中国は独裁侵略国家である。

 

 安倍氏はその独裁侵略者・習近平を国賓として招くのだ。これは習近平がやっている独裁支配と侵略を肯定・支持することだ。安倍氏が人権感覚などまるでない反日の確信犯であることは明白ではないか。安倍氏は反日共産主義者で習近平の同志であり、その尖兵である。レーニン、スターリン、毛沢東、あるいはヒトラーを国賓として招くと考えてみれば、その意味がよくわかるであろう。つまり反日の安倍氏は、これによって日米同盟を解体していこうと狙っている。アメリカ国民(「習近平氏は友人であり尊敬する」と言うトランプ大統領は除外されるが)が独裁侵略者の習近平を国賓として招く日本を、軽蔑し非難することになるのは明白だ。米議会下院は12月3日、米政府に制裁発動も含めた対応を求める「ウィグル人権法案」を賛成407、反対1で可決した(12月5日付読売新聞)。

 

 安倍氏は昨年10月4日のペンス副大統領の「中国批判演説」後の10月26日に訪中して、習近平と首脳会談を行って「日中協調の新時代」で一致している。本年1月の「施政方針演説」では「日中関係は完全に正常に戻った」と述べている。中国の尖兵の反日の安倍氏は、日本の対中国防を解体し、日米同盟を解体して、中国に日本を侵略支配させようとしているのである。

 

 安倍氏を「日本の敵」と認識して糾弾できない人は、識者失格だ。私が今書いたような情報や非難が識者から繰り返し国民に提供されていれば、国民の意識も変わっていく。だが社会的に大きな発言力=影響力を有する保守系識者の大多数は「安倍応援団」になっており、首相を支持したり擁護する発言を繰り返し展開する。それは大きな洗脳力を持つので、国民は正しい認識ができない。「小さな声」は黙殺される。だから安倍氏に対する批判だけでなく、そうした「識者」批判も同時になされていかなくてはならないのである。批判によって一部の識者は変わっていきうる。

 

 (2)プーチンはソ連の偽装国家であるロシアの独裁的支配者だ。ロシアではプーチンを批判するジャーナリストが多く暗殺されている。ロシアの支配者はソ連時代と同じである。KGB=ソ連共産党の幹部だ。

 

 ソ連はアメリカとNATO諸国を中心とする西側自由主義陣営の核包囲によって完全に封じ込められたために、西側を騙して核包囲から脱却するために「戦略的退却」を決め、「ソ連の偽装倒壊」の大謀略を実行した。それが「新生ロシアの誕生」である。ロシアはソ連の偽装国家=「ミニソ連」だ。ロシアは国内の独裁的支配と対外侵略主義をそのまま維持した。そして2008年八月、ロシアは再侵略=再膨張を開始したのである。当時のグルジア(現ジョージア)への軍事侵略である。

 

 プーチンはロシアの独裁的侵略者だ。ロシアは日本の「北方領土」を今現在も侵略中である。安倍首相はそのプーチンと27回も首脳会談を行い、互いにファーストネームで呼び合い、「我々には友情と信頼関係がある」と国会でも何回も述べた。プーチンのロシアは2014年2月末にはウクライナを軍事侵略し、3月16日にはクリミア半島をロシア領にしてしまった。続いてウクライナ東部を親ロシア系住民を支援して軍事侵略している。欧米各国はこぞってロシアの軍事侵略を非難し経済制裁をした。日本の安倍首相のみが沈黙した。ロシアは同年9月19日から極東・日本海・オホーツク海で15万人もの将兵を動員して軍事演習「ボストーク2014」を実施した。ロシアが次に狙う国は日本(北海道と東北地方)だということである。ロシアは核兵器数でアメリカを大きく上回っている!

 

 プーチンはこの時、安倍氏に「9月21日に首相の誕生日のお祝いの電話を入れたい」と申し入れていた。9月21日は首相の60歳の誕生日だった。だが安倍氏は拒絶することなく申し入れを受け入れて、当日10分間も電話で話したのである。ロシアの軍事演習中である! 安倍氏はこの電話会談の時にも、「ウラジミール(プーチン)との友情は全く変わりがない」と述べたのである。9月22日のNHKラジオが昼のニュースで報道した。安倍氏の思想と正体が非常によくわかる事実だ。彼は反日共産主義者でプーチンの同志である。ロシアの尖兵だ。

 

 プーチンは以前から「北方4島は戦争の結果としてロシアのものになった。ロシアと日本の間に領土問題は存在しない」と公言してきた。ラブロフ外相もそうだ。国際法を全面的に否定するのが侵略国家ロシアである。世界反ドーピング機関(WADA)は12月9日、政府主導の不正があったとして、ロシアを東京五輪・パラリンピックを含むスポーツの主要大会から4年間、除外する処分を決めた。国際オリンピック委員会のバッハ会長も12月9日、これを支持した。かくのごとくロシアは法や規則を平気で破る国なのである。安倍氏がそういうロシアを大好きなのは反日共産主義者だからだ。

 

 元に戻すが、安倍首相はプーチンの先の領土問題に関する主張を否定したのだろうか? 否だ。そればかりか、2018年11月14日のシンガポールでの日露首脳会談において、安倍氏は「1956年の日ソ共同宣言を基礎として、領土問題と日露平和条約交渉を行おう」と提案したのである。すなわち安倍氏は択捉島と国後島(2島で北方領土の93%を占める)をロシアに差し上げたのである。彼は反日売国奴だ。安倍首相は2019年版外交青書から4島が「日本に帰属する」の記述を削除させた。もちろん「日本固有の領土」の発言もしない。

 

 安倍氏は2012年暮れの総選挙を「戦後レジームからの脱却」を掲げて戦い、勝利して第2次安倍内閣を組織した。ところが安倍氏は2013年4月29日、モスクワで第1回日露首脳会談をプーチンと行うと、「日露の戦略的パートナーシップの構築」で一致し、同盟国や友好国との間で設置する「外務・防衛閣僚会議(2プラス2)」を、日露間でも直ちに設置することも決めたのである。まさしくロシアの尖兵としての国民騙しの反日外交である。

 

 日本の「戦後レジーム」は、日米同盟を軸として自らを自由民主主義国陣営に位置づけて、ソ連(ロシア)・中国・北朝鮮等の全体主義国・侵略主義国と対峙していくことである。戦前の日本国家のあり方を自己批判したものだ。保守派がもし、「戦後レジームからの脱却」と言うときは、前記を前提にした上で、国防軍の保有を妨げてきたもの(憲法第9条の誤った反日解釈など)を克服していくという意味になる。それは全体主義国に対する国防を強化していくことである。

 

 だが安倍首相は正反対のことをやってきたのだ。つまり安倍首相は保守の仮面を付けて保守派を騙して、日米同盟を解体して日本を日露同盟のほうへ持っていこうとしているのである。それは日本の保守派を思想的に解体していくことでもある。第一次安倍内閣(2006年9月)の時も「戦後レジームからの脱却」を唱えたが、首相がやったことは最初の外国訪問国をアメリカにするのではなく、中国にして「日中の戦略的互恵関係の構築・強化」を提起し、中国共産党と一致することであった。日米同盟を日中同盟へ転換していくことをめざしたのだ。反日外交である。安倍首相が言う「戦後レジームからの脱却」は反日共産主義のスローガンなのだ。

 

 後述するが、安倍氏は日本が決して国防軍を持てないようにするために、憲法第9条の改悪をめざしている。安倍氏の言葉はプーチンと同じで、嘘嘘嘘である。共産主義者は嘘で国民を騙すことが基本戦術である。彼は反日左翼であり、日本の戦後外交(戦後レジーム)を否定し逆転することをめざしている。

 

 安倍首相が同志プーチンと共同して推進している「日露の戦略的パートナーシップの構築・強化」と「日露平和条約交渉」は何を目的にしているのか。それはロシアの日本侵略(北海道と東北地方)の意志を隠し否定して、日本の対露国防を否定し解体していくことだ。さらに極東シベリアの経済建設と軍事インフラ建設を日本が3000億円を投じて支援し(2016年5月と12月の安倍・プーチン首脳会談で合意した。拙文2017.1.6アップを見ていただきたい)、北方領土についても「共同経済活動」によってロシアの経済と軍事インフラを強化していくことによって、ロシアの対日軍事侵攻能力を高めていくことである。日本国民を騙した反日亡国外交だ。

 

 それは、日米同盟を解体して、日本を日露同盟へと向かわせていくものだ。日露同盟とはロシアが日本を侵略支配することであり、それ以外の何物でもない。かつてのソ連が東欧各国を侵略支配したのと同じだ。安倍氏は北方領土の返還なんか最初から考えていない。それは国民を騙すためのエサである。彼はまぎれもない「日本の敵」である。そのように認識して糾弾できない人は、識者失格である。

 

 反日の安倍氏の対露外交は刑法第88条〔外患誘致(第81条)・外患援助(第82条)の予備及び陰謀〕に違反する反日犯罪である。ロシアは今も「北方領土」を侵略中であるから、択捉島・国後島をロシアに貢いだことと、「共同経済活動」の実施は軍事インフラを整備し強化するものであるから、刑法第81条〔外患誘致罪〕そのものに違反している反日犯罪だ。「外国と通謀して日本国(北方領土)に対し武力を行使させた者は、死刑に処する」。憲法と刑法を厳守するのであれば、検察庁は安倍氏を刑法第81条違反で逮捕しなければならない。習近平を国賓として招く彼の対中売国外交も刑法第88条に違反する反日犯罪である。

 

 (3)安倍首相は日本を中国・ロシアに急接近させていく中露の尖兵だ。その中国とロシアは、アメリカの「新国家安全保障戦略」(2017年12月)と「新国家防衛戦略」(2018年1月)が、「自由世界にとっての最大の脅威である」と規定した全体主義国家だ。世界を全体主義モデルに改造しようとしている侵略大国である。

 

 ただし、トランプ大統領はプーチンに対しても習近平に対しても金正恩に対しても、「友人である」「尊敬する」と公言している人物である。つまりトランプ氏は前記両戦略を否定し敵対する、反アメリカ的思想と価値観を体現している人物であり、アメリカ大統領失格者だ。辞任や更迭されたトランプ政権の閣僚や高官たちは、両戦略や国際法や憲法や法律に支配されて、それらを否定するトランプ大統領と戦ってきたのである。読者の方々は本論考を私の前回論考「日本にとっての最大の脅威は侵略大国の中国とロシアの尖兵である反日の安倍首相である」(2019.12.20アップ)と併せて読んでいただきたいと思う。

 

 中国とロシアはアメリカを中心とする自由主義陣営に対して、準同盟関係にある。軍事先進国のロシアは中国の兵器の現代化を支援してきたし、している。中露の陸軍の合同軍事演習は既に2005年から毎年のように行われている。中露海軍の合同軍事演習は2012年から毎年展開されている。2019年7月23日には中露空軍による合同軍事演習も展開された。中露に軍事支援、経済支援されている独裁侵略国家の北朝鮮はもちろん中露の側だ。3国は準同盟関係にある。2018年9月の中露の北海道・東北地方侵略のための合同軍事演習「ボストーク2018」では、ロシア軍30万、中国軍3200人が参加した。

 

 7月23日の中露空軍の合同軍事演習だが、元空将の織田邦男氏が文を発表していた。ロシアの早期警戒管制機A50一機に誘導されて、中国空軍爆撃機H6二機が日本海上空でロシア空軍爆撃機Tu95二機と合流した。四機の爆撃機は編隊を組んで対馬海峡を南下し東シナ海の尖閣諸島の手前まで南下した。そこで編隊を解き、中国軍機は基地へ帰投した。ロシア軍機二機は宮古海峡を抜けて太平洋に出た後、引き返し往路と同じ経路をたどり北上して、ロシアへ帰投した。ロシア国防省は翌日、「露中共同監視活動を実施した」と発表した(『正論』10月号、162頁参照)。

 

 しかし本当のところは、中露爆撃機は日本の各都市への核攻撃の合同訓練をしたのだろう。ロシアの爆撃機は射程2500kmの200キロトンの水爆巡航ミサイルを搭載できる。Tu95は一機で6基のこの巡航ミサイルを搭載する。

 

(4)日本は中露北朝鮮の脅威に対して、その侵略を抑止できる国防戦略と装備を根本から再構築しなければならないのだ。ところが日本の首相は安倍氏である。確信的反日主義者で中露の尖兵である。つまり日本にとっての最大の脅威は安倍首相自身だ。だがこの真実が全く認識されていない。本来は安倍氏を糾弾すべき識者がそれができず、逆に安倍氏を擁護して国民を洗脳しているからだ。日本は国家存亡の危機にある。

 

 私たち日本人は一日でも早く、日本の敵である反日の安倍氏を打倒し政治を根本から立て直し、中露北朝鮮の侵略を抑止できる国防を構築していかなくてはならない。敵の国土に反撃するためには、日本は国際法がその権能を認める軍隊を絶対に保有しなければばらない。敵国土を攻撃できる装備すなわち核と非核の多くのミサイルの保有も絶対に不可欠だ。アメリカとの同盟の強化・深化も必要である。アメリカを否応なく日本の戦争に引き込む工夫も不可欠である。「カップリング戦略」である。日本の誤った経済政策を正して経済を成長させ、軍事予算を大幅に増やしていくことも絶対にしなければならない。これらには時間がかかる。だから一日も早く日本の敵である安倍氏を糾弾して打倒しなくてはならないのである。

 

 私は本ブログで「特定失踪者問題調査会」代表の荒木和博氏の主張を何回か引用したことがあるが、日本では氏のように人格的にも優れていて、かつ安倍首相を名指しで非難して戦っている識者はほとんど例外的存在なのである。だから荒木氏の安倍氏非難もほとんど黙殺されている。もっと多くの識者が安倍首相を名指しして非難して戦うようになれば、政治状況は大きく変わるはずである。

 

 そういう状況を作り出していかなくてはならない。そのためには識者も、私のように無名の者も、一人ひとりが保身を排して勇気を持って、安倍首相と彼を支持したり擁護して守ろうとする「安倍応援団」の「識者」への厳しい批判・非難・糾弾を展開していかなくてはならないのである。その中から一部の人は自己批判して安倍氏と戦うようになっていくだろう。

 

 そのためには私たちは「法の支配」の思想を是非とも獲得しなくてはならない。日本人は「法の支配」の思想を獲得できていないために、権力に対して極めて弱いからだ。すぐ拝跪し迎合してしまう。最高権力者、政府、党首から自立した政治主体になるためには、「法の支配」の思想を獲得することが不可欠である。そのときに「批判的思考」ができるようになる。

 

●「安倍応援団」のひとり櫻井よしこ氏の主張とそれへの批判

 

 私は「獄中者」なのでお金も余りなく、月刊誌は『正論』のみを購入している。注文は週一回木曜日で、金曜日までに書店に入荷している書物が翌週の木曜日に交付されるシステムなので、一番早くて7日に入り遅いときは12日に入る。2020年1月号は12月12日に入った。櫻井よしこ氏(国家基本問題研究所理事長)は頻繁に『正論』に執筆している「安倍応援団」のひとりである。私は必ず彼女の文を読んでいるわけではないし、他誌のことは全く情報がないことはお断りした上で、書いていくことにする。

 

 (1)櫻井氏は『正論』2019年7月号の論文「真贋試す二つの課題――皇室の危機と憲法」で次のように述べていた。「憲法改正を急がなければ日本は中国の脅威に押しつぶされると私は懸念している」(29頁)。「安倍首相は選挙の度に『憲法改正』を公約に掲げて戦い、連勝した。安倍首相はいま、憲法改正に限りなく近づいている」(35頁)。「憲法改正と皇室の危機への対処は安倍首相にしかできないだろう」「保守は基本的に優しい」「(安倍)首相は基本的に優しいのだ。不人気な課題をやり遂げる勁(つよ)さもある。勁さと優しさを備えた(安倍)首相こそ真の保守になれる人物なのだ」(37頁)。

 

 櫻井氏が言う憲法改正、憲法第9条改正だが、安倍首相が2017年5月3日以降に進めてきた「憲法第9条改正」を指していることは、引用文から明白だ。安倍氏の「憲法第9条改正案」は、自民党が2012年4月に党決定した「憲法改正草案」の中の「憲法第9条改正案」を、全面否定した「反日の憲法第9条改悪案」である。櫻井氏の主張には唖然とする。

 

 吉田茂内閣が1952年11月に閣議決定した憲法第9条第2項の解釈は、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」という反日解釈であった。歴代内閣もこの閣議決定を踏襲していった。しかし実際の憲法第9条第2項(芦田修正。1946年8月1日)は、自衛のための国防軍の保持も、そのための国の交戦権も認めている。マッカーサー氏自身が1950年元旦に「日本国民に告げる声明」で、また同年7月の声明で、「憲法第9条は自衛のための軍隊を禁止するものではない」と明確に述べているからだ。吉田内閣の解釈は憲法第98条第1項の規定により無効である。

 

 だが自民党議員は吉田内閣の憲法第9条解釈を受け入れてしまう。自民党はその上で、「憲法第9条第2項を削除して、自衛等のために国防軍を保持する」という憲法第9条の改正を行うことを党是にしてきたのである。自民党は1955年の結党(保守合同による)以来のこの党是を、2004年と2012年に「憲法第9条改正案」として実現させた。2012年4月の「憲法改正草案」の中の「憲法第9条改正案」は、憲法第9条第2項を削除して、新第2項として「前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない」にする。そして「第9条の二」を新設して、第9条の二の第1項で「我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する」というものである。

 

 ところが安倍氏は自民党総裁として2017年5月3日(憲法記念日)に、「党の憲法第9条改正草案にこだわるべきではない」と述べて、「現在の憲法第9条第1項と第2項をそのまま残し、その上で憲法第9条の二を新設して、そこに自衛隊の記述を書き加える」という「憲法第9条改正案」を突然言い出したのであった。「第2項をそのまま残す」とは、日本は国防軍を保持しないということである。軍隊ではない自衛隊を9条の二に記述するということである。安倍氏は自民党が何十年もかけてやっと党決定した「憲法第9条改正案」を、独裁的に否定し排斥したのである。まさしくこれは党内民主主義を否定する共産主義者の姿だ。党の私物化だ。石破茂議員が「党はそんな改正案を一度だって決定したことはない」を抗議したが、孤立的であった。安倍総裁にひれ伏す大多数の自民党議員であった。

 

 櫻井氏は党内民主主義を否定し破壊する安倍総裁のこの暴挙を批判しただろうか? 全く否だ。言うまでもないが、このような暴挙を行う人間は「優しさ」の対極にある。もしも多くの識者が非難していれば、安倍氏の政治生命は終わっていた。

 

 安倍氏はその後、自身のこの「憲法第9条改悪案」を党内で「議論」させて自民党としての案にしていった。この「9条改悪案」がもし国会で発議され、国民投票で可決されて改正されることになれば、日本はもはや永久に国防軍を保持できなくなる。日本は9条2項で国防軍を持てない。日本は9条の二で国防は軍隊ではない実力組織の自衛隊で行う。憲法第9条はこのようになる。日本が国防のために軍隊を保有するためには、この改悪された憲法9条をもう一回改正しなければならない。それはもはや絶対に不可能だ。

 

 国防軍を持っていない日本は、侵略国(中国・ロシア・北朝鮮)の国土を攻撃する国防戦略もそのための装備も持てないし、もちろん訓練もできない。つまり日本は3国の侵略を抑止することができない。日本は3国に侵略されることになっていく。そのようにするために安倍氏は、「憲法第9条の改悪」を推進している。彼は反日共産主義者であり、3国の尖兵である。安倍氏は日本の敵である。安倍氏の「憲法9条改悪策動」は刑法第88条違反の反日犯罪である。

 

 櫻井氏は安倍首相のこの憲法第9条改悪策動を支持している。彼女は、日本を中国・ロシア・北朝鮮に侵略支配させようと謀略的に戦っている安倍首相を「優しい」と言う。誤った認識ゆえの主張であるとしても、彼女は大きな発言力=影響力を持っている。その犯罪は糾弾されねばならない。

 

 憲法9条2項はマッカーサー氏が公言したように、また芦田均氏が1957年に「憲法調査会」で証言したように、自衛のための国防軍の保持を容認しているものだ。だから正義の内閣が「これまでの内閣の9条2項解釈は誤りであった。本来の憲法9条2項に反しており無効のものであった。日本は自衛のための軍隊を持てる。自衛隊は軍隊である」と閣議決定すれば解決することである。日本は一日で国防軍を保有することができるのである。憲法第9条改正など全く不要だ。

 

 「安保法制懇・報告書」(2014年5月15日)は、安倍首相にこの閣議決定をすべきだと提言した。しかし安倍氏は当日の記者会見で拒否したのだ。彼が反日共産主義者である証拠である。もちろん櫻井氏は拒否した安倍氏を批判することはなかった。もし多くの識者が結集して「安保法制懇・報告書」を支持して安倍首相を糾弾していれば、日本の歴史は変わった。

 

 (2)私は一節目で安倍首相の反日の対露外交を徹底的に糾弾したのだが、櫻井氏は対露外交で安倍首相を全く批判しない。日本共産党、立憲民主党、国民民主党でさえ、「日本の固有領土を守ろうとしていない」と安倍首相を批判しているのに、である。自民党議員は日本の固有領土を侵略国ロシアに売る反日の安倍氏なのに、抗議の声を上げない。安倍総裁ににらまれたくないからだ。保身だ。もしも党外の識者が結集して安倍氏を糾弾するならば、自民党内からも安倍降ろしの運動が現れるだろう。だが「安倍応援団」の「識者」は動かない。まさしく犯罪的である。

 

 (3)櫻井よしこ氏は『正論』2020年1月号で「日本の危機に鈍感な人々」という文を書いている。「自衛隊は未だ『軍隊』として認められず、国家・国民を守るための行動を大幅に制限されたままだ。後述する朝鮮半島情勢の危機的状況、米国の対日姿勢のさらなる変化、日中関係に埋め込まれている深い罠などを考えると、日本が直面しているのはまさに数百年に一度の危機である。/いまこそ政治家も役人も国民も、研究者も教師も言論人も、あらん限りの叡智を絞り、私利を去って、わが国を真っ当な自立国家に立て直す作業を始めなければならない。いまこそ、全力を尽くすときなのだ」(25頁)。

 

 櫻井氏は2019年7月号『正論』では、日本に永久に軍隊を持てなくさせる安倍首相の「憲法第9条改悪策動」を支持し、安倍氏を持ち上げていたのである。上の文は自己防衛を図ったものである。

 

 櫻井氏は「日中関係に埋め込まれている深い罠」と書く。これでは、中国(習近平)側が日本を思いどおりに動かすことができるようにするために、習近平の国賓としての日本訪問を日本に持ちかけたの意味になる。彼女は安倍首相が主体的に習近平を国賓として招くことを決定したことを否定し、安倍首相を擁護する。安倍氏は天皇・皇后両陛下にも独裁侵略者・習近平を宮中晩餐会でもてなすよう命じることになる。両陛下に屈辱を強いるのだ。安倍氏は反天皇なのである(私の2019.11.17アップの拙文を見ていただきたい)。

 

 1月号は「習近平の『国賓』に反対する」の「特集」を組んでいる。石平氏、楊海英氏、矢板明氏による「日本の国益に『百害あって一利なし』」の鼎談などが掲載されている。私たちは櫻井氏が、こんなに明白なことなのに、安倍氏を日本を中国に売る反日主義者だと非難しない人物であることをしっかりと認識しなければならない。

 

 中国・ロシア・北朝鮮は日本侵略を狙う敵国である。だが日本側がしっかりと国防を構築していくならば(米国との同盟も強化・深化させる)、侵略を抑止できる。恐ろしいのは、敵と協力する日本内部の「日本の敵」の存在だ。それが最高権力者であれば脅威はマックスになる。日本にとっての最大の脅威は、反日で中露北朝鮮の尖兵である安倍首相自身なのだ。

 

 先の櫻井氏の最後の引用文であるが、彼女は、我々が保守偽装の安倍首相とこそ戦っていかなくてはならないことを隠し否定しているのだ。櫻井氏はこの文でも中国の脅威は強調するが、ロシアの脅威への対処は全く等閑に付す。櫻井氏の文のタイトルは「日本の危機に鈍感な人々」であるが、彼女は識者失格であることは明白であろう。

 

●日本人は「法の支配」の思想を獲得しなければならない

 

 アメリカ民主党は12月18日(現地時間)に下院本会議で「弾劾訴追決議案」の採択を行う。トランプ氏と共和党はこれを「民主党による党派闘争であり魔女狩りだ」と、事実隠しの論点すり替えで対抗している。これこそが党派闘争だ。弾劾訴追は本質的に「法の支配」の実践なのである。前回(2019.12.20アップ)の拙文を見ていただきたい。

 

 しかし日本では、日本を中露北朝鮮に侵略させようと謀略的に活動している安倍首相を糾弾する声は、本当に微かである。それは日本人には「法の支配」の思想という自由民主主義国家の原則の考えが欠如しているからだ。本稿でも自民党議員の存り様を批判した。識者の在り様を批判した。権力者への拝跪と迎合だ。

 

 正しい国際法と正しい憲法条項という法が支配する。政府は法に支配された国政(外交・軍事・内政)を行う責務がある(憲法第98条だ)。これを意識的に否定する最高権力者や政府は、「法の支配」を否定した「人の支配」を行っている。それは憲法第99条に違反するから、国民によって糾弾されて交代させられる。憲法とは政府と国民の契約である。憲法は政府も国民も支配する。これが「法の支配」の思想である。

 

 「法の支配」の思想を国民が獲得すれば、国民は常に政府が法の支配を守って国政を行っているかどうかを批判的にチェックすることになる。そのとき国民は、政府や党やその他の政治組織から自立した政治主体になっていきうる。国民は批判的思考能力を鍛え上げていくことができるようになる。

 

 日本では「従順な国民」にしておきたいと考える政府、自民党が、以上のような憲法教育を決してさせない。だから東京大学を出たような頭のいい人でも、自立した政治主体になり批判的思考能力を身につけられていない。私たちはこのことを自己批判的に認識しなくてはならないのである。

 

 一人ひとりの保身を排した勇気ある戦いが求められている。そうした戦いが少しずつでも大きくなっていけば、それから勇気を得て戦いに起ち上がっていく人は何倍にも増えていくであろう。日本は国家存亡の危機にあるのだ。一日でも早く安倍氏を倒さなくてはならないのである。

(2019年12月18日脱)