7月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:2357
ナイス数:539
そして、バトンは渡されたの感想
20世紀の血縁家族形態から21世紀の多様化する家族形態へバトンが渡されたお話でしたな。血のつながりだけが家族ではない。形態の変化で幸せも多様化される姿を見事に描いてました♪二人の母と三人の父。どの親も、たやすく子供を優先してしまうのだからね。梨花さんの強引さと実父の遠慮さにオイオイと思えたけど、森宮さんの父性さに胸アツになり優しさが伝わる一冊でした。
読了日:07月29日 著者:瀬尾 まいこ
ドレスの感想
タイトルに騙されてはいけない。「ドレス」で連想するのはフツーはワンピとかウェディングなのだろう。まったくもって違うモノにしてしまう不思議さ。例えるなら「しゃぼん玉」外から見るとフワフワ&キラキラで幻想的、だがしゃぼん玉の中は閉塞感と不安定さと狂気さで息苦しい。割れて解放されると思いきや新たな異次元の世界へ的な・・・見たまんまの世界が本当の世界じゃない。不思議な空間を体感したい方はどうぞ♪
読了日:07月22日 著者:藤野可織
向こう側の、ヨーコの感想
表紙が「向こう側の、マリコ」に見えなくもなく戸惑う。マリコ脱糞しちゃう?だっぷんだぁ?真梨さんは変なおばさんではなく、ブレない方だなぁ~笑えるイヤスミという新しいジャンルを確立しましたね。笑って嫌な気持ちになって笑って、最後は後味悪くて、途中からオイオイ!警察ーーー!今回も頭がごっちゃになるから紙とペンを用意しましょう。向こう側のヨーコの謎もだけど、隣の?ケンちゃんの存在が鍵となるわよ~
読了日:07月16日 著者:真梨幸子
その話は今日はやめておきましょうの感想
気づかないふりをしたいもの。見て見ぬふりをしたいものは老いも若きもあるものだ。本書はそれについて描かれている。年を取るということは自由が増える、自由が増えると孤独が増す。孤独と孤立が同じに襲ってくる。それに付け込まれて詐欺にあう老人のことを笑えなくなる。なぜに簡単に騙されると笑ってる人にこそ読んでほしい。読んでる間、目に膜が張ったような不透明さがなんともいえぬ恐怖さ。見ないとはこういうことなのかと教えてくれている。今日は話しましょう。そうだよ、今日は話しましょう。
読了日:07月14日 著者:井上 荒野
未来の感想
10歳の章子に届いた手紙は未来の自分から。10歳のあたしに届いた手紙(本)は赤川次郎だった。読書の楽しさを教えてくれた。読む前から間違いなく面白いとワクワクさせるのは湊さんも同じ。田舎の小さな書店に他の直木賞候補作品が置いていなくても平積みされている圧倒的な人気作家さんからの手紙。本作は、イヤスミだけでなく、希望も届けている。未来という手紙をちゃんと示している。表紙の金の未来が我々へのドリームランドのチケットなんだろうな。多くの人にチケットを受け取って欲しいと強い思いを感じられた作品でした。
読了日:07月08日 著者:湊 かなえ
亭主元気で留守がいい(記念日にショートショートを)の感想
女房酔わせてどうするつもり。のような、照れ隠し七夕夜のようね。夫婦ってうふふ♪
読了日:07月08日 著者:行成 薫
天の川よ、悠久なれの感想
悲しきパラレルワールドの世界へ!?昔話にはハッピーエンドがないよね?だからこそ悠久が愛おしいのだ。(←たぶん(^^ゞ)
読了日:07月08日 著者:木下 まさき
ファーストラヴの感想
異性に対しはじめての恋心が初恋ならば、本作ははじめて与えてもらうべき大切なファーストラヴが与えられず、あきらめや不信感、警戒心を抱きながら歪な形で育った者たちが、父親殺しの事件にて自分を見つめる。そして自分たちなりのファーストラヴを見つけるのだ。孤独と性欲と愛の区別は難しい関係性を家族、恋愛、事件、真相、ミステリーで魅せる前のめりの面白さ。登場人物たちのファーストネームに親の愛というか作家さん愛を感じましたわ。
読了日:07月07日 著者:島本 理生
爪と目の感想
中身は違うのに中味は同じな「わたし」と「あなた」。衝撃なラストにそう感じた。無関心が6月6日6時生まれのダミアンを潜ませる。背筋がゾクっ。ホラーでいて物悲しさも感じ面白かったです。
読了日:07月06日 著者:藤野 可織
じっと手を見るの感想
茜色に染まる夕焼け刻にふと孤独になる時がある。街は黒い影となる。本書を読んで、茜色がセックスで街の影が現実なのかなと。茜色が幻想であればあるほど影が濃くなる。あきらめや、行き場のない現実のままならさに絶望する男女たちは夕焼けに佇んでいる子供のようだ。真っ黒な暗闇よりも孤独さを感じさせる夕焼けから救う愛しい手を取ることができた時に光が射された。手というアイテムを使って介護、絡みあう恋愛を息もつかせぬ展開で読ませていただきましたよ。面白かったです。
読了日:07月01日 著者:窪 美澄
読書メーター
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7月は10冊となりましたが、
そのうちの2冊は、
木下昌輝さんが始めたtwitter上の企画「記念日にショートショートを」。
祝祭日や記念日をテーマにしたもので読者メーターと連携しており
読んだ感想を書くことができます。
このショートショート。
1~3分以内に簡単に読めて楽しいですよ。
時間がなーーーい!本の厚みに無理!と躊躇してる方におすすめ。
読んでみてくださいな。
さて、ショートショートを立ち上げた木下昌輝さん。
『宇喜多の楽土』で直木賞候補でしたね。
残念ながら受賞できませんでした。
そして受賞候補作!全部読むぞーーー!と決めていたのに、
結局は読めず・・・
読めたのは、直木賞を受賞した「ファーストラヴ」と「じっと手を見る」と、
今回紹介する湊かなえ『未来』
未来
1,814円
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「こんにちは、章子。わたしは20年後のあなたです」ある日、突然届いた一通の手紙。
送り主は未来の自分だという……。『告白』から10年、湊ワーールドの集大成!
待望の書き下ろし長編ミステリー!!(あらすじより)
olive@olivedayo10歳の章子に届いた手紙は未来の自分から。10歳の私に届いた手紙(本)は赤川次郎だった。読書の楽しさを教えてくれた。読む前から間違いなく面白いとワクワクは湊さんも同じ。田舎の小さな書店に他の直木賞候補作品が置いていなくても平積みされている圧倒的な人気作家さんからの手紙 #未来
2018年07月08日 22:04
湊かなえ節炸裂!
不幸のてんこ盛りおかわり本でした。
湊さんにはめずらしく!?(←たぶん)
最後に答えらしくものを示しているのだけど、
それがとってつけたようだと賛否両論・・・
というか、直木賞審査員の先生方は不評だったようです
あたしはそれなりに楽しめましたよ。
やはり、読みやすさとスピード感が魅力だと思うのだけど、
いつも最後に失速してしまう。
えっ?おわり?
唐突にまとめに入ってしまう感が否めないのよね。
↑のまとめで書いてますが、
田舎の本屋でも平積みされている圧倒的人気作家さん。
名声は手に入れているよね。
知名度もあり受賞したから売上げうんぬより、
欲するのは名誉なんだろうか?
湊さんには、名声と名誉について書いてほしい。
湊さんが考えるそれぞれを独特のイヤミス世界観で・・・
読んでみたいです
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