
(ちくま文庫、2013年1月10日発行)
食に関するエッセイというのは
何でも面白いというわけではなくて
書く人によっては
つまらなくなるものだと思います。
余人は知りませんが
少なくとも自分はそうで
読みかけて中断したものが
何冊かあります。
そうした中で
リンボウ先生こと林望の本書は
ちょっとスノッブなところもありますが
読んでいて引っかからない方の
ひとつでしょうか。
この本のあとがきに、
絶対音感のある人は
音を聴いてすぐに
記憶することができるそうで
それに倣っていえば
自分には「絶対味感」が
あるのかもしれない、
とか書いてありますけど
まあ、この本が面白いのだとしたら
そのためでしょうか。
食べ物が美味しいというだけでなく
それを食べた状況も合わせて
書いてあるからかもしれません。
外出した時に
電車の中で読んだりするのにも
最適な本だと思います。
ところで
林望の専門である書誌学や
イギリスについて書いた本も
何冊か持ってますが
そっちは何度か読みかけて
最後まで読みきれなかったりしてるんですけど
何なんでしょうね、それって(笑)