前回の続き

 

3 手術後~退院

網膜剥離の手術日の夜はうつ伏せ状態ではほとんど眠れない状況で朝を迎え、手術翌日は食欲もなくご飯を全部食べられたのは夕食のみで朝と昼は残してしまいました。

 

視界には丸い輪(眼球内のガス)がタプタプと揺れています。

 

昼は座っていてもずっと下向きをキープです。

 

術後2日目の夜はさすがにどうしても辛かったら横向きに寝てもいいと言われたので、眠剤も処方してもらい少しは眠ることができました。

 

4日目位からは視界の丸い輪も小さくなり完全うつ伏せ状態は解除となりました。

3日目までは、点滴で抗生物質を体に入れていましたが、4日目からは飲み薬での抗生物質の投与となりました。

 

多少下痢気味でしたが、内臓が悪いわけがないので、症状が安定してくると暇になってきます。

 

1日のスケジュール的には目薬の点眼が4回、朝の診察、血圧や体温の測定、朝昼夕の食事だけなのでやはり食事が楽しみになってきますが病院食は味が薄めで腹八分程度の量となります。

 

献立はこんな感じ。

 

ある日の昼食。

 

2枚目はみそラーメンですが、かなり薄味でみそラーメンと言えるのかというものでした。

 

ある日の夕食。

これは割と当たりな方な夕食です。

 

ベッドにいても足腰が弱るので、個室だったこともあり、部屋の中をうろうろ歩き回ったりしてました。

個室は、トイレ、洗面所、シャワーがついていました。

テレビ、冷蔵庫、着替え・タオルセットは無料でした。

 

ちょうどワールドシリーズと日本シリーズの時期だったので、昼はワールドシリーズを、夜は日本シリーズを見ていました。

 

あとは私はアマゾンプライムに入っていたので、持って行ったタブレットでファーストガンダム全話を視聴しました。

 

また医大病院だったので、田宮二郎主演の「白い巨塔」という映画も視聴しました。

映画では総回診で教授となった財前が各病室のベットを回って問診するシーンがありましたが、私が入院していた眼科病棟でもありました。

 

とはいっても、各病室に偉い人が来るのではなく、同じ階の診察室で入院患者が診察を受ける形になります。

 

私も入院中に1回だけ偉そうな人(おそらく教授)に問診を受けました。

周りには医者が何人もいてその中の一人の私の主治医が病状等をその教授に説明していました。

 

そんな入院生活の中、ある大学の3年生の看護学科の女子学生が看護実習としてやってきて私の担当になりました。

 

とはいっても、医療行為はできないので、血圧や体温を測ったり、入院生活のお世話をするという感じです。

 

そのほかに実習生とは毎日30~40分位お話タイムみたいなのがありました。

大抵は「体調はどうですか?」とか「昨日は眠れましたか?」とか「ご飯は食べれていますか?」などを聞かれて話をするのですが、毎日同じ話だと飽きてきます。

 

ある日ひょんなことから趣味の話になり、私がバイクに乗っていることを言うと、何とこの実習生はカワサキのZ250に乗るバイク女子でした。

 

今が乗りたい盛りのライダーです。


同じカワサキ乗りとして、世代を超えて意気投合したのは言うまでもありません。

ツーリングの話をすると、目を輝かせて話を聞いてくれました。

そこに35歳の年の差は存在しないと思ったのは私だけかもしれません。

(単におじさんに話を合わせてくれただけなのかもしれませんが。)

 

そんな話ばかりで、後から考えると果たして彼女にとって実習になったのかと疑問に思いましたが、患者の話を聞くのも実習の一環と考えればそれはそれで良しとしましょう。

 

救急救命の看護師になりたいという彼女の夢はぜひ叶えてもらいたいものです。

 

そんな感じで日は進み、ついに退院許可が出ました。

もう視界にあった丸いガスの輪はすっかり消えていました。

 

入院期間は約2週間でしたが、ワールドシリーズ、日本シリーズ、アマゾンプライム、実習生とのやり取りなどあったので、思ったより退屈しない時間を過ごすことができました。

 

革ジャンを着て病院に入院した時は、札幌は少し暑かったのですが退院の時は雪が降っており、寒くなっていました。

 

初めての入院生活・手術でしたが、経験にはなりましたがこれから先は入院はしたくありませんね。

 

健康について考えるいい機会になりました。