JONATHAN MOREとMATT BLACKからなるUKのユニットCOLDCUTが1989年にUKのAHEAD OF OUR TIME/BIG LIFEからリリースしたデビュー・アルバム。ERIC B. & RAKIM/Plaid In Fullの衝撃的なリミックス「Plaid In Full (Seven Minutes Of Madsnes - Coldcut Remix)」でヒップホップシーンにその名を知らしめましたね。初めて聴いたときの衝撃は凄かった!DE LA SOULとは違った意味でサンプリングの可能性を広げたというかね。そして、「Lesson 3」に対するUKからの回答と言える1987年リリースのデビュー曲でDJミックス・ナンバーのクラシック「Say Kids, What Time Is It?」と次のシングル「Beats + Pieces」も最高にカッコ良くて自分でミックスを作る際にお手本にしたくらい大好きでしたね。そういった思いもあって、このフルアルバムのリリースを知ったときにはかなり期待していました。行きつけのレコ屋からのLP入荷の連絡を受けて、速攻で買いに行き、期待に胸を膨らませてターンテーブルに載せて聴いたが…、「Say Kids, What Time Is It?」と「Beats + Pieces」は収録されておらず、クソつまらないハウスばかりで愕然となりましたね… まあ、1988年の「Doctorin' the House」あたりからハウスへのシフトが顕著になっていて嫌な予感はしていましたが… 正直なところ、長い人生の中で一番期待を裏切られたアルバムです。もちろん、曲単位では好きなものはあるけど… そんな思いもあって購入以来、敬遠していましたが、30数年ぶりに聴いてみました。うーん…、やっぱりあまり好きではないけど、聴けなくはないかなって感じですかね。
1. People Hold On
LISA STANSFIELDをボーカルに迎えたハウス・チューン。全英11位となったLISA STANSFIELDの出世作でもありますね。
2. Fat (Party & Bullshit)
ARMANDO TROVAJOLI/SessomattoのパーカッションにFRED WESLEY AND THE HORNY HORNS/Four Playのドラム、BARRY WHITE/Find the Man Bros.、そしてAPOLLIS/What It Is - Part Iのファンキーなワウ・ギターを組み合わせたトラックにTHE LAST POETS/When the Revolution Comesの有名なフレーズ「Party And Bullshit」が効いたファンキーなブレイクビーツ・ナンバー。
3. (I'm) In Deep
アシッド・ハウスなトラックにMARK E. SMITHの不気味な歌。1秒も聴いてられない…
4. My Telephone
全英52位になったMIAMI/Chicken Yellowなどのブレイクビーツを軸にしたファンキー・トラックにタイトル通り電話音を組み入れ、LISA STANSFIELDがクールに歌うナンバー。
5. Theme From 'Reportage'
「ガキの使いやあらへんで!」のオープニング・テーマとして有名な曲で、エレクトロ・ビーツにスクラッチなどを組み合わせたアシッドなインスト・チューン。
6. Which Doctor?
KING ERRISSON/Listen to the Musicのファンキーなビートにエコーを効かせたホーン、スクラッチやボーカル等が効いた不気味なインスト・ナンバー。
7. Stop This Crazy Thing
全英21位となったTROUBLE FUNK/Super GritやTHE JIMMY CASTOR BUNCH/King Kongを使ったワシントンGO-GOを意識したようなファンキーなトラックにBLACK UHURUのボーカルのJUNIOR REIDをフィーチャーしたヒット・ナンバー。当時、ラジオでも結構かかっていたね。
8. No Connection
ブレイクビーツも織り交ぜたアシッドなハウス。これもまったく聴いてられない…
9. Smoke 1
パーカッシブなビートにBOB MARLEY AND THE WAILERS/Mr. Chatterbox、SOUND DIMENSION/Real Rock、STONE ALLIANCE/Sweetie Pieを合わせ、エフェクトを効かせたボーカルやホーンをのせたUKらしいミステリアスな雰囲気溢れてファンキーなインスト・ナンバー。
10. Doctorin' The House (Say R Mix)
UK6位になった代表曲のハウス。うーん、やっぱり好きじゃないね…
11. What's That Noise?
GUEM AND ZAKA PERCUSSION/L'Abeilleのビートに様々なネタをぶち込んだブレイクビーツ・チューン。
(2025/11/29)