(再録)植草甚一「ぼくのニューヨーク案内」(晶文社・890円) | 野球少年のひとりごと

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(再録)午後からの宅急便で、アディダス社からの「CROSS BODY BAG SPORT」が届く。先日のクラッチバッグに続くアディダス社の通販を利用しての購入である。久しぶりに、何かが堪らなく欲しくなるという物欲に取りつかれている気がするが、現役の頃はわりとよくあって懸念のことが片付いたときなどに惹起した。それと、当時はその時々で欲しいものが沢山あったように思う。それらの必須条件になってきたものにデザイン、スタイリッシュさがあり、このところに購入の2つのバッグなどまさにそうである。以前に会社の後輩社員にクルマを買うとしたら何にしますか、と聞かれたことがあって「フォルクスワーゲン」と答えたら、わりと「ベタ」ですねと笑われた。女房のコーラス仲間に濃紺のBMWに乗っている女性がいて、わが家の駐車場に止まっているのを見たときBMWは濃紺じゃなければなあ、と思った。ドイツ車らしくて、これでなければアウトバーンには似合わないと思ったほどに。長く一緒に仕事をしてきた博報堂のディレクターがわが家にやってきたときも、銀メタのアウディだったがとても相応しく感じた。おそらくクラウンやベンツなどでは全く似合わないだろうし。パソコンは相変わらずバイオ(本当はマッキントッシュが欲しいのだけれど)で、カメラはキャノン、スピーカーはJBLやボーズ、スニーカーはアディダス。結局、趣味性の強いものほどデザインやスタイリッシュさに左右されるのは当たり前かもしれない。
 
本の話である。昨日の片岡義男と同様にというか、あるいはそれ以上にアメリカに関して影響を与えてくれた植草甚一の代表的な著作から4冊を。「ぼくのニューヨーク案内」(晶文社・890円)、「ジャズの十月革命」(晶文社・780円)、「フリー・ジャズの勉強」(晶文社・890円)、「クライム・クラブへようこそ」(晶文社・780円)であるが、いずれも晶文社の「植草甚一スクラップブック」のシリーズであり、1976~1979年にかけて刊行された。本シリーズは1994年にも「シリーズ植草甚一倶楽部」と形を変えて刊行された。その多くは雑誌に発表され単行本化したものであるが、そこから30年にもわたって特に若者に支持され続けたところがあり、本人が1979年に亡くなっていることからすると奇跡的な現象というしかない。アマゾンで確かめると、多くの同時代人の著作が絶版になっている中、ちくま文庫で代表的なものが2013年くらいから新たなシリーズとして刊行されはじめている。わたしなどが最初に接したときから優に50年を越える。久しぶりに再読してもと考えている。
 
「ぼくのニューヨーク案内」  生粋のニューヨーカーにも劣らぬ旺盛な好奇心と該博な知識で語りかけるこの不思議な都会の魅力。
 
「ジャズの十月革命」  コールマンとテイラー 新しい音の創造に賭けた音楽家たちの生活と意見を探り、ジャズ・ファンの真髄を吐露するエッセイ。
 
「フリー・ジャズの勉強」  新しいジャズの世界を探る A・アイラー、A・シェップ、サン・ラ ジャズの前衛たちが語りかけるものを聴いてみよう。
 
「クライム・クラブへようこそ」  ミステリーを読んでみよう J・J氏の監修で大反響を呼んだ、幻の海外推理小説シリーズ<クライム・クライブ>の名解説を全収録。
 
 
洋画家 仲村一男」のホームページ
  http://www.nakamura-kazuo.jp/