さいたまでリフレクソロジーサロンとスクールを主宰しています。
「満足師」こと、リフレクソロジストのとういわゆうこです。
独立開業した時に幼稚園に通っていた娘は大学生になりました。
その間ずっと、わたしは痛みを与えずに体の不調を調整し、
『お客様ご自身が持っている治癒力』を引き出す
ベイリー式リフレクソロジーの施術を行ってきました。
「病院に行ったけど、原因がわからないと言われた。」
とおっしゃる、病気や不調に悩む方。
お医者さんから「我慢するしかない。」と言われたという
慢性的な苦痛や疾患、難病を抱える方。
そんな方達のサポートを中心に、
足から体質を読んで適切な施術を行い、
必要なケアを提案させていただいています。
『右耳の中耳炎の頻度がぐっと減り、気づいた時にはあまり耳の事で悩んでいない状態になっていました。』
『リフレクソロジーをしてもらった後は温泉帰りの様に身体がポカポカしています!』
『夜布団に入ってから朝までぐっすり、一度もトイレに目が覚めなかったです。いつもは3~4時間ごとに目が覚めるのに。』
『痛みが楽になるのはもちろん、自分の身体の調子の悪いところをきちんと把握でき、体調を整える事がとっても楽になりました。』
日々、お客様達から嬉しい声をいただいています。
そんなお客様の喜びの声を聞かせていただくうちに、
リフレクソロジーの技術を多くの人に伝えたいと思うようになりました。
そして、リフレクソロジーを受けることができるサロンを増やしたいと、
2016年に、プロのリフレクソロジストを養成するスクールを開校しました。
私が提供している「リフレクソロジー」とは、
伝統的で、イギリスのクラシックなスタイルの補完医療です。
補完医療は、現在私たちが受けている西洋医学の、
足りない点を補うことができます。
リフレクソロジーについて、少し説明させてください。
日本では、
「イタ気持ちいい~♪」で知られているリフレクソロジーですが、
欧米では痛みを嫌うため、痛くないリフレクソロジーが一般的です。
東洋では、「痛いと効いている」という感覚がポピュラーなので、
痛みを我慢しながら施術を受ける、
強めのリフレクソロジーやマッサージが人気です。
リフレクソロジーというのは、
=================
『「反射区(Reflex zone)」から臓器や器官に
刺激を与えることができる。』
=================
という学説のことを指します。
ですので、その施術で痛みを与えるかどうかは
大きな問題ではありません。
(どちらにもメリットがあり、お好みもあります。)
わたしが痛くないリフレクソロジーを学んだのは、
「ガンで闘病していた母のサポートを行いたい」
という想いからでした。
わたしの母は、3歳の時に父親を事故で亡くしたため、
幼少期を実の母親と離れ離れに過ごし、
親戚中を渡り歩いて大変苦労した人でした。
その生い立ちのせいで、
母は、自分が言いたいことや、やりたいことを我慢する人でした。
そして、常に家族のために尽くす良妻賢母でした。
優しく、ちょっとドジで、いつも明るくユーモラス。
そんな母ですが、
わたしの物心がつく前から頻繁に、喘息の発作で
入退院を繰り返していました。
一度入院してしまうと2カ月近く家に戻れないことも
珍しくありませんでした。
3つ違いの妹とわたしは、
塾を経営していた父と、塾のスタッフ、
家政婦さんと近所のおばちゃんたちに助けられて大きくなりました。
父は経営者だったため比較的時間が自由になり、
母のお見舞いや、幼いわたしたち姉妹の面倒をみることができました。
そんな父の仕事ぶりに尊敬の念を抱くようになったのは、
わたしがリフレクソロジーで起業しようと志した時からです。
父は、育児や介護をしながら仕事をしていました。
だからと言って、父が仕事の手を抜くことはありませんでした。
自宅で始めた教室を、2つ、3つ、4つと増やしました。
信頼できる仕事のパートナーにも恵まれました。
具合がよい時は母もその仕事を手伝って、
イキイキと活躍していました。
おかげでわたしたち姉妹は、経済的にも精神的にも豊かに、
両親や周りの人たちから深い愛情を注いでもらいました。
そして、のびのびと成長することができました。
ところが母は、更年期を迎えると
ますます様々な体調不良を訴えるようになってしまいました。
子供たちが成長した後の自分の生き方に迷い、悩むことも多く、
睡眠導入剤なしには眠れなくなったようでした。
しかし時々、
「これからは自分のために、生きたいように生きるんだ♪」
という前向きな言葉も口にすることもありました。
「健康が一番大事だよ。」
それが口ぐせの母ががんを患ったのは、
わたしが嫁いでしばらく経った頃のことです。
母は、乳がんで、
受診した時には、「もう、手遅れ。」と言われるような状態でした。
痛み止めや睡眠導入剤、ホルモン剤、抗アレルギー剤、ステロイド。
薬の副作用を和らげるための、胃薬や便秘薬…
がんになる前も、病院や薬と縁が切れたことのなかった母。
「もうこれ以上薬を飲むのはイヤだ」と言っていた母。
そんな母を、今度は、抗がん剤の副作用が襲いました。
苦しむ母を見て、私は
「薬を飲む以外に、何かできることはないのかな。」
と思いました。
そんな時に看護師さんから教えていただいたのが、
リフレクソロジーでした。
リフレクソロジーは、出会った時からわたしにとって『補完医療』でした。
病気や、死に対する恐怖を口にする母の、
不安な心に寄り添う毎日。
いつもわたしの話を聞いてくれた母に、わたしができることは、
話を聞きながら優しく触れることくらいでした。
母は、浮腫んだ足を揉んであげると、
「気持ちがいい~♪」と心底嬉しそうにしてくれました。
それは、抑うつ状態だった母が笑顔を見せてくれる、
とても貴重な時間でした。
そんな時、
「わたしもリフレクソロジーの気持ちよさを体験してみたい」
と訪れたサロンで、あるセラピストの方と出逢いました。
その方は、50歳を過ぎてからアロマやリフレを学び、
サロンを開業したばかりだとおっしゃいました。
その方と出会えたことも、わたしの人生を大きく変えました。
「ただ揉むだけじゃなくて、ここを圧してあげるとよく眠れますよ。」
「ここを圧してあげると、腎臓の働きを応援できますよ。」
「個人的にわたしが教えられることは教えてあげますよ。」
沢山のことをその方から学びました。
もっと勉強してみたい!
この知識や技術は、きっと体や心が弱っている人のお役に立てる!
だけどわたしには家族のお世話があるし、
もう、30歳過ぎてしまったからなぁ…。
弱気なことを口にしたわたしに、
その方は大切な言葉をくださいました。
「もう33歳?まだ33歳でしょう!いくつになったって、心身共に健康ならば、なんだって、やりたいことに挑戦できるわよ!」
その方の言葉に、勇気づけられている自分を感じました。
そして「わたしもこんな風に誰かを励まし、
勇気づけることができるセラピストになりたい!」
と一層強く憧れるようになりました。
闘病中の母とは、足に触れながらいろいろなことを話しました。
足をほぐして、体が楽になると、
心も楽になって、自分の気持ちに素直になれるのです。
それは施術をしているわたしも同じでした。
母の、残された大切な日々と、過ぎ去った人生への後悔は、
「今を精一杯生きる」ということを教えてくれました。
もしかしたらこれが、
人生で一番、母と近しく触れ合えた時間だったかもしれません。
なのでわたしには、母との時間に一切後悔はありません。
残念ながら母は亡くなってしまいました。
しかしこの、母との時間と、
母のおかげで出会えた人たちは、わたしの宝物です。
忙しい業務のかたわら、補完療法のことを教えてくれた看護師さん。
自らもお母さんをガンで亡くしたとおっしゃる、緩和ケアのドクター。
亡くなる前日まで自宅で過ごした母を往診してくれた、
近所の「町医者」の先生。
そんな方達のお仕事ぶりを拝見しながら、
「医療の現場にもリフレクソロジーやアロマテラピーが
取り入れられたらいいのに…。」
と思いました。
17年前にわたしが経験し、夢見た未来は、
「リフレクソロジーを行う家族や医療者、セラピストが、連携して患者さんをサポートする風景」
でした。
そして、イギリスでは医療に寄り添うセラピストが
現場で活躍しているということを知りました。
「わたしも、それを実現したい。」
そう強く思い、母を亡くしてから改めてリフレクソロジーを学び直しました。
イギリスに本校を持つスクールで、
体のしくみや働きと、病気が発生するメカニズムを、
1年に渡って学びました。
ここでは卒業までに、のべ100人の足に触れました。
✔ 生理痛や生理不順、PMS、
冷えや浮腫、肩こり・腰痛等を抱えている方達。
✔ 睡眠の質が悪い、なかなか疲れが取れないなど、
病気ではないけれど、不調を抱えたまま暮らしている方達。
✔ 代謝が悪くて疲れやすく、
なんでも面倒臭がって、体を動かすのがだるいという方達。
✔ 更年期や老年期に差し掛かり、
「これからの人生を健康に過ごしたい!」
という予防意識が高い方達。
そんな方達に必要な施術を行い、
セルフケアを提案するという、トレーニングを重ねました。
それにより、お一人お一人に対するオーダーメイドなケアと、
丁寧なサポートを行えるようになりました。
自信を持ったわたしは、習った技術を忘れないようにと、
スクールを卒業する前に美容系サロンの一角を借りて、
リフレクソロジーサロンをオープンする準備を進めました。
お借りしたサロンのオーナーさんからは、
ずいぶん助けていただきました。
名刺とチラシを作成して、サロンや駅前のお店に
置かせていただきました。
ホームページを立ち上げ、
リフレクソロジーと自分自身のことを紹介しました。
更に、施術の後には詳細に「お客様のお声」を伺って、
わたしのサービスの良いところと、至らないところを
把握するよう努めました。
こうして試行錯誤しながら、2009年に自宅でサロンをオープンしました。
最初はリラクゼーションを目的とされるお客様がほとんどでした。
お客様は、たまの贅沢にリフレクソロジーを選んでくださり、
非日常的な時間を楽しんで、寛いでいかれました。
しかし次第に、妊娠を望んでいるご夫婦や、
病気や不調に悩んでいる方の体質改善のサポートを行うことが増えてきました。
それから、ガンの手術をされた方からも、
リフレクソロジーを気に入っていただくことが増えてきました。
そして、ブログを始めてからは、
「リフレクソロジーがただのリラクゼーションではなく、
自然治癒力を高める施術」
ということを理解してくださるお客様にお越しいただいています。
皆さんに、痛みを与えない優しい施術を喜んでいただいています。
「ガンで闘病している母のためにリフレクソロジーを教えて欲しい」
「夫婦で施術をし合いたいのでリフレクソロジーを教えて欲しい」
ご要望をいただき、
ホームセラピスト養成講座を開講したのは2012年のことです。
他にも、この講座では、
アレルギーを持つお子さんのために
というママさんや、
「患者さんにやってあげたい」
という看護師さんなどにも、学んでいただきました。
後に生徒さんから
「プロのリフレクソロジストとして活動したい」
という相談を受けた時はとても嬉しかったです。
「プロを養成するコースはないのですか?」
「裕子さんから教えてもらいたい。」
そう言った声を徐々にいただくようになりました。
その中には、地方在住の方もいらっしゃいました。
日本には、伝統的なリフレクソロジーを受けられるサロンが
とても少ない状況です。
わたしは、さいたまだけでなく、
もっといろいろな場所でこのリフレクソロジーが受けられる
ことを強く望んでいました。
ですからわたしは、学びたいと言っていただいた方達に
「少し待っていただけませんか?」とお伝えしました。
これまでわたしはリフレクソロジーのスクールで学んだこと以外に、
経営の専門家やサロン経営の専門家の方達から、
サロン経営や顧客サービスについて学んできました。
お金や時間を投資し、
必死で身につけてきたものがありました。
ですからそれを整理し、伝える準備を整えてから、
「プロとして必要な技術や知識を伝えられるような
スクールをつくりあげたい」と思ったのです。
それから、わたしは
イギリスの母校の校長のところにアドバイスをいただきに行く準備を進めました。
そして2016年3月に、
イギリスに向けて、学びの旅に立ちました。
イギリスでは、施術に関する指導を受けた他、
リフレクソロジーを取り入れている医療センターを視察し、
病気の方をサポートする立場の方たちにインタービューを行ってきました。
そして日本とイギリスの医療の違いを感じてきました。
イギリスでは、医療者とセラピストはお互いに自身の役割を理解し、
尊重し、尊敬し合っているようでした。
医師でありながらセラピストでもある、
というドクターや、ナースも珍しくなく、
「医療だけでは足りない部分をセラピーで補う」という方法が
受け入れられていました。
「病気になったら病院に行く」のではなく、
「病気になる前に、病気にならないように自分自身をケアする」
という姿勢が一般的でした。
体は一人に一つしかなく、
「壊れたら直せばいい」「動かなくなったら取り換えればいい」
というわけにはいかないのです。
日本では、多くの人がこの、大切なことを見失っている
ということに気づきました。
わたしたちは、一人一人が自分自身を大切にし、
自分自身がどう感じているのか、
体と心からの声にまっすぐ耳を傾ける必要があるのです。
人として健康であるということは、
体が健康であるということと、イコールとはいえません。
体が健康であっても、心が曇り、病んでいては、健康とはいえません。
心も体も健康であるために、ゆるぎない軸を持つこと。
それには、仕事から得る喜びが大きな助けになります。
やりがいのある仕事と、お客様からの感謝の言葉は、
わたしたちを幸せにし、真の健康へと導きます。
わたしはリフレクソロジストという仕事を通じて、
このことを実感しています。
ですからわたしは、夢の実現に向けたマインド作りから、
生徒さん一人一人と関わり、サポートできる、
少人数制でのスクールを立ち上げることにしました。
リフレクソロジーというセラピーは、心身のケアだけでなく、
スピリチャリティーの重要性をも教えてくれます。
足はまるでその人自身を表現しているように、正直です。
そして足をほぐして体が楽になると、心も楽になって、
本来の自分になれるのです!
わたしはこれまで、沢山の足と触れ合ってきました。
窮屈なところに押し込められ、
自分を殺して、他人の要求に自分を合わせて生きてきた、足。
いつも自分に自信が持てなくて、自分を好きになれなかった、足。
張り詰めた気持ちを緩めることができなくて、
寝ている時も、ひと時も休まることがなかった、足。
自分の持っている力以上に、
頑張らなくては!と無理をして、悲鳴を上げていた、足。
やりたいことや言いたいことがあるのに、
一歩踏み出す勇気が持てなかった、足。
自分にも他人にも、嘘をついていて、
何が本当で、本当の自分はどうなのかがわからなくなっていた、足。
そして、17年前に初めてリフレクソロジーを体験した、母の足…。
みんな、これまでどんなに頑張ってきたのか?
どんなに我慢してきたのか?
をわたしに伝えてくれた、愛おしい足たちでした。
足はいつも靴下や靴の中で、黙って、
わたしたちを支えてくれています。
「足を大切に扱ってもらうと、
自分が大切にされていると感じる」
多くのお客様が、そうおっしゃいます。
ですからわたしは、これからも、
温かく、巡りがよくて、のびのびと心地よく…
その存在そのものが“愛”で満たされている足
を増やし続けていきます。
そしてこのスクールでは、
リフレクソロジーをただのマッサージの手法ではなく、
人生を愛に満ちたものにする方法として、伝えていきます。
わたしたちには、一人一人に様々な過去があります。
そして、未来があります。
その未来をより輝かせることができるのが、
真のリフレクソロジーです。
わたしはこれから、真のリフレクソロジストを増やして、
より輝く未来を手に入れる人を増やしていきます。
そして、医療者やご家族と連携して、
真のリフレクソロジーで患者さんをサポートする、
輝く未来を作っていきます。