何気ない日常の短編集
ただ共通しているのは親しい人を亡くした喪失感があるということ
あまりの悲しさに明日からどうやって生きていけばいいのかと迷子になる主人公たち
それでも月日は流れ、いつかは痛みも和らぐだろう
そんな誰かのどん底の時にこの本を思い出して少しでも元気になってくればいい
吉本さんの思いが籠った一冊です
“カロンテ”というお話が印象に残りました
結婚間近の親友の事故死、異国にて婚約者や友人と悲しみを共にする
泣くだけ泣く、後悔するだけする、悲しむだけ悲しんだらそこが分岐点
天気がいいだけで元気になったりする、人間は本来すごく強いんだろうな