苦渋の決断・・・そして婚約者は元カレのもとへ・・・!? | 奥さま聞いてよ!妻を愛す恋愛体質夫の生活      変なタイトルだけど意外にも長編私小説なのです

苦渋の決断・・・そして婚約者は元カレのもとへ・・・!?

    

奥さま聞いて下さい・・・。

そして私を叱って下さい・・・。

 

 

 

 タイトル未設定

 

「この秋にアメリカに女友達と旅行に行くよ。元カレの部屋に友達と

一緒に泊めてもらうつもり・・・。行ってもいいよね?」





行きつけの焼肉屋で急に婚約者が言い出した条件。

元カノと過ちを犯してしまった私への復習でしょうか?

それとももっとカジュアルに「あてつけ」なのでしょうか?

もっと深い意図が隠されているのでしょうか?

 

  
 

     

私はその場では答えに窮してしまい、返事を保留しました。

     
  

  

  

   

自分で色々やっておいて何を今さら自分だけ!

そういうお叱りを受けるのは当然なのですが・・・


   

「元カレと会う」というだけならまだしも、いくら友人と一緒とはいえ

その部屋に泊めてもらう・・・と言われて、それを事前に公然と

認めるのはさすがに大きな抵抗を覚えました。


 

 

   

「行くんだったら内緒でこっそり行ってくれればいいのに・・・」

  

 

 


  

正直な話・・・私は内心そう思ったのも確かです。


 

タイトル未設定
結局その日は焼肉をそのまま2人で粛々と食べてから、

翌日の日曜日・・・再度、同じ池袋で会う約束をして、

お互いの家に帰宅しました。彼女の帰宅先は当然実家です。



寂しく1人で帰宅した私は、蛍光灯が切れかかった薄暗い部屋

で悩み続けました。



  
  

大きな心で婚約者をアメリカに送り出すのがいいのか・・・?


このタイミングで危ない橋を渡るのは避けて止めるべきか・・・?


そもそも婚約者はどういう意図を持って、あんなことを言ったのか?


   
  
 

 
  

「でも・・・既に約束してあったみたいだし・・・ずいぶん前から

この話自体はあったんだな・・・きっと・・・」


 
  

 

そう・・・婚約者は私が不義理をしなくても、最初からアメリカの

元カレの家に遊びに行くつもりだった公算が高いのです





結局その夜はほとんど眠らないまま考え続けました。

おそらく、ここでの判断は私の人生に大きな影響を与える

でしょう。そう思うと拙速に結論を出すことは出来ません。


 

 

そして・・・朝になりました。


  

 

翌日の日曜日は晴れたいい天気。昼過ぎに池袋駅前で待ち合わせ

をしたので、シャワーを浴びて眠気を覚ましてから出かけます。


 


  

 


「ふぁ~~」



 

 

 

あくびをしながら改札前で待つ私。

改札から現れた婚約者も少し眠そうです

そのまま近くにある行きつけのイタリアンのお店に入りました。


 

 

パスタランチコースを2人分注文して、私は本題に入ろうとしました。


 

 

・・・と・・・そこへ私の携帯の振動音。メール受信です。

 

  
 

      
  
 

「何だよ・・・こんなときに・・・」


「いいよ、かまわないから確認しなよ」


「そうだね・・・さんきゅー」


  
  
 
 

 

携帯を開くと2件同時に受信しています。

私の使用しているドコモはこうやって似た時間帯のメールを

複数同時に配信することが多いのです。皆さんそうなんでしょうか。

   

 
 
  
 

“はろはろー!Mでーす!いい天気っすね!”


1通目は同僚女性のM。最近メールが多いです。






“色々頑張ってね。今から帰ります。また会いましょう”


2通目は前日に会ったばかりの元カノ。東北へ帰るようです。


 

 

・・・ふと気付くと婚約者が不審そうな顔で私を見ています

どうやら怪しんでいる様子です。

 

 


 

 

「いいよ、何でもないから。なんだったら見る?」


「いいよいいよ、そんな趣味ないし」


「でも疑ってる視線だったよ」


「そんなことないって・・・」


「いや・・・念のため見せとくよ」


  


 

 

 
 

私は無理やりメールを婚約者に見せました。



 

 

「1通目は会社の同僚の女性。最近俺が暗いから気遣ってくれてる

みたい。変な関係じゃありません。2通目は・・・君も知ってる例の

元カノ。今から実家に帰るみたい。挨拶メールみたいだね」


    

「大丈夫だってば。本当にやましいならメールを見ないでしょ?」

  

    

「そりゃそうだね・・・ははは」


 

 

 

メールの件は無事にクリア。

 
 
 

  

 

 
タイトル未設定

「さて・・・本題だけど・・・」


  

「アメリカの件ね」


   

「うん」

 

  
「どうする?」

 

 
「色々考えたけど・・・色々な意味で試してみることにした」

 

 

「試す?」

 

 
「うん・・・俺自身の気持ちも・・・君の気持ちも・・・」

 

  
「アメリカ行きを認めるってこと?」

 

  
「認めるも何も・・・俺と君は別の人格でお互いに立派に生きてる

んだから・・・何をしちゃいけないとか、いいとか、そんなことは言えないよ」

 

 
「よくわかんないよ」

 

 
「だから・・・旅行は自由だから・・・好きなようにして下さい。だからと言って

俺が元カノに必ず会うなんてことは言わないし。アメリカだろうがどこだろう

が、ちゃんと怪我がないように旅をするなら自由にして下さい。もちろん

泊まる場所もすべて君の考え方に任せます」

 

 
「じゃあ・・・行っていいの?元カレの家に泊まっていいの?」

 

 
「何も言いません。すべて任せます」

 

 
「本当にいいの?」

 

 
「ただし、こうやって公然と事前に元カレの家に泊まりに行くって君は

宣言しているんだから・・・旅行のときは見送りもしないし、出迎えも

一切しないよ。俺自身のことを棚に上げるみたいだけど、さすがに

事前にそういう事実を知っていて、その上で見送りするのは気が進ま

ないんだよね。それはわかるでしょ?」

 

 
「うん・・・それは当然だよね・・・」

 

 
「じゃあ・・・それで決まり。今日はこれ食ってお互い気持ちを固めよう」

 

 
「・・・そうだね・・・」

 

  

  
  

    

    

今度は婚約者の方が少し悩み始めた様子でした。

昼間だというのにパスタを食べながら赤ワインを2本も空けた私たちは

2人ともふらふらになってずいぶん明るい時間に解散しました。




この日は7月の終わり。

 

  


それから1ヵ月半・・・婚約者と私はアメリカ旅行のことには、敢えて

お互いに触れないようにしながら、普通に交際を続けました

ただし、以前のように私の部屋に婚約者が泊まることはほとんど

なくなり、それなりの時間に駅で見送ったり、車で実家まで送ったり

という日々でした。はっきり言って微妙な感じです



そして・・・9月中旬・・・とうとう婚約者がアメリカ旅行に発つ日が

やってくるのです。同行する高校時代の同級生とも頻繁に連絡を

取り合う様子が見えました。


私はこの1ヶ月の間に、婚約者と私を引き合わせた女性

相談をして色々な情報を得ていました、


 

 

アメリカにいる元カレは、婚約者にとってかなり特別な存在であること。

同行する女友達もその元カレとは仲が良いこと。

相談相手の女性としては、あまりアメリカ行きを良いことだとは

考えていないこと。つまりかなりリスクがあるということ


 

 

 

「今のタイミングはまずいんでねぇの?」


 

  


 

そんな言葉まで相談相手から投げかけられました。


 


でも私は決めたのです。

元々は私の間違いから起きた関係の悪化なんだから・・・

婚約者を敢えて自由に行動させてみて、将来を占おうと・・・。



 

 

そしてその朝はやってきました。


 

 

 
タイトル未設定

朝起きるとメールが届いています。婚約者からでした。


 

“今から出国します。帰国したら連絡するね。行って来ます。”


 

  

 

婚約者は私の手に戻ってくるのでしょうか・・・?




続きは次回にさせて頂きます。



このペースで書き続けると、このシリーズは次回が結末

なる予定です。ただし前回も書きましたが、このあとに大問題

が発生します。どうか次回もその後も続けてお読み下さい。


タイトル未設定
だって・・・・今さらこんなこと妻には言えませんから・・・。







読んで頂いているのか不安です・・・。 

奥さま、ぜひクリックして下さいね。
人気blogランキングへ  


 

 

ブログ探検は今回出来ませんでした。

次回からまた・・・。