上記タイトルは、当院の患者さんの言葉です。

 

この方は、腰痛、股関節痛で来院されました。

 

当院に来られる前、開脚で胸が床に付くことを目標に、ストレッチをしていたそうです。

 

本で紹介されてるように、股関節のストレッチを続けていると、腰、股関節の痛みが強くなり、歩くのも辛くなったため、やめたとのこと。

 

紹介されている運動が、すべて悪いわけではありませんが、腰痛、手足の痛みやしびれ・・・などの症状が出ている場合、逆にそれをすることで症状が強くなることがあります。

 

症状が出ていない方でも、自分の身体の状態と相談しながら、取り入れる必要があります。

 

上述の患者さんが、開脚を頑張ろうと思った理由を伺いました。

 

股関節が固く、歩行時に痛みもあったため、ストレッチで股関節が柔らかくなれば、痛みが改善できるのではと思ったから。

 

また、多少痛くても股関節を動かさないと、余計に固くなって痛みが強くなるのでは、と心配だったから、だそうです。

 

「股関節が固い=股関節に痛みが出る」と思われる方は多いのですが、股関節が固い人でも痛みのない方は、大勢いらっしゃいます。

 

また症状が出ている場合、ストレッチや筋トレなどの運動をすると、負荷がかかり症状が悪化することがあります。

 

このため、当院の患者さんには、症状が落ち着くまでは、このような運動は、控えて頂くようにお伝えしています。

 

●股関節に痛みが出る方が多いのは・・・
ストレッチだけではなく、筋トレ、ジョギング、登山、ダンス、ヨガ、健康体操・・・等々で、股関節に痛みが出るケースがよくあります。中高年の女性に多いのが特徴です。

 

私は以前、病院で理学療法士としてリハビリを担当していました。

 

病院で、股関節に関する患者さんといえば、大腿骨頸部骨折や、変形性股関節症により、人工関節の手術をされた方がほとんどでした。

 

そこまで重症ではない股関節疾患の方は、病院のリハビリの対象にはなりにくいからです。

 

このため、現在の整体院を開いてから、股関節に違和感や痛みなどの症状を訴える、女性が多いことに、初めて気が付きました。

 

さらに驚いたのは、このような方々は、整形外科で「臼蓋(きゅうがい)形成不全」()と診断されている場合が、非常に多いのです。

 

また、診断はされていないものの、その症状や経過、股関節の動きなどから、臼蓋形成不全では・・・と疑われる場合もあります。

 

「臼蓋(きゅうがい)形成不全」:「臼蓋」とは、大腿骨を入れるくぼみの上部に沿った部分(図で赤く表示)、つまり骨頭を覆う部分です。

 

この形成が不十分なことを「臼蓋形成不全」と呼びます。

 

「臼蓋」が正常に形成されていると、くぼみに大腿骨の骨頭が正しく収まり、股関節は安定して動きます。

 

逆にこの形成がうまくいかないと適合性が悪くなり、股関節の動きが制限されたり、痛みが出ることがあります。

 

●開脚を頑張ると・・・
開脚動作がしにくいのは、関節周りの筋肉などが固いことが原因の場合もあれば、「臼蓋形成不全」など、股関節自体の構造上の問題が原因の場合もあります。

 

もし、「臼蓋形成不全」(あるいはその疑いがある)の方が、開脚で胸が床に付くことを目標に、ストレッチを頑張ると、どうなるでしょうか?

 

股関節の動きに制限があるため、無理に動かすことで、股関節に違和感や痛みが出たり、元々の症状がより強くなる可能性があります。

 

また、股関節に構造上の問題があることを、ご自身が認識していない場合、無防備に頑張ると問題は大きくなるのです。

 

●その運動は自分の身体に適切か?
その運動をすることで身体が楽になったり、生活がしやすくなれば、それは適切な運動と言えます。

 

逆にそれをしたことで、痛みや違和感が出たり、生活に支障をきたすなら、適切な運動ではありません。

 

テレビや本などの情報は、その方の症状や身体上の特徴や問題など、個別の状況にまで配慮されてはいません。

 

その点を踏まえて取り入れないと、症状が出たり、悪化させてしまうことになります。

 

大事なのは、その運動が、その方の今の身体に適切かどうか、です。

 

●当院の施術
当院では、身体の状態だけではなく、生活パターン、仕事内容、既往歴、外傷歴などを問診、評価した上で、施術内容を決めていきます。

 

その方に必要な個別の施術をしていきます。

 

ストレッチや筋トレなどをしないと、痛みなどの症状が改善されないのでは・・・と思われている方、いつでもご相談ください。