墓じまい遺骨の移送の実話(笑)

 

今回のミッションは一か月程前にご予約されていた、Nさんからご依頼の墓じまい遺骨の引き取りとお届けのお話です。

 

引き取り先は宮城県仙台市。お寺様の敷地内のお墓です。(12時のお約束)

 

お墓の中には3柱様がお骨のまま(骨壺に入っていない状態で)安置されているとの情報でした。

 

石屋さんがお墓から取り出したお骨を、3つの骨壺に分けるのでその骨壺を東京の会社まで

持ち帰るのが初日の仕事です。

 

お届け先は翌日に東京都青梅市の霊園様です。(13時のお約束)

 

仙台から持ち帰った墓じまい遺骨3柱様を、車で霊園までお届けするのが二日目の仕事です。

 

この仕事の依頼を受注した後に、遺骨搬送や海洋散骨葬を担当しているスタッフ(女性)と

行程のミーティングをしました。

 

『車で東京-仙台間(約700㎞前後)の往復を一日でこなすのはドライバー一人ではキツイ』

という結論に達しました。

(彼女も私も大型免許を持っている車好きです/当社では一日の往復移動距離は400㎞くらいまでが安全運転できる距離と考えています)

 

そこで

①    二人で仙台に行く案 (当日は他の仕事が入っているので2名の出張は不可でした)

②    一人で新幹線で仙台に行き仙台でレンタカーを借りて東京で乗り捨てる(経費的に不可)

③    往復、新幹線を使う(しかし墓じまい遺骨は重いので女性の力では骨壺二つ(今回は三つ)を

   持って移動するのは、100メートル位の移動が限界。※当社のハイパワーギャル(?)でも(笑)

等々で今回は怪力の私に白羽の矢が立ちました

(俺も左肩が50肩で痛いんですけど滝汗という言葉を飲み込んで・・・(笑))

 

出発前日に現場で起こるかも知れない不測の事態に備えて、思いつく用具を遺骨移動の

専用キャリーバッグ(海外旅行2週間対応のチョー大型バックの改造版)にセット

(かなり重くなった)して早めに寝ることにしました。

(目覚まし時計+スマホのアラーム設定の保険をかけて携帯)

【遺骨搬送用の専用キャリーバッグ】

 

早朝、スマホのアラーム音で起こされて身支度です。

目覚まし時計は鳴らない(ゲッ!ガーン)

 

最寄りの駅までスタッフに車で送ってもらい、東京駅へ到着。

ホームで駅弁を買って、新幹線やまびこ号に乗車です。

東北方面に向かう新幹線に乗るのは何年ぶりだろう⋯

 

あっと言う間に仙台駅に到着です新幹線

 

20年ほど前に一年間だけ住んだ事のある懐かしい街です。

駅からタクシーに乗ってお寺様へ。

お寺で依頼主のNさんとお会いして、寺裏の墓地へ行きました。

墓地にはすでに石屋さんが待機していました。

 

やがてお坊さんがお見えになり閉眼供養のお経をあげて頂きました。

 

お坊さんが去った後に石屋さんがお墓の蓋を開けました。

 

カロート(お墓の納骨室)の中を見ると奥の方には昔、土葬だった遺骨を改葬(お墓を移動すること)したお遺骨があり

手前には火葬した二体分のお遺骨が重なり合い山状になっていました。

(経験的に全量は骨壺三個には入り切らないのでは?と思っていました)

 

土葬だったお遺骨は、遺骨が長いままの状態なので骨壺には入り切らずに石屋さんが苦労していました。

結局、墓じまい遺骨は骨壺三個には入り切らずに(遺骨の量は軽く骨壺四個分はあったのです)。

残った遺骨はビニール袋に入れて持ち帰ることになりました(遺骨洗浄をして土を洗い流せばギリギリ骨壺三個に入ると考えました)。

 

当社自慢の遺骨搬送専用バッグにお遺骨様をお乗せして、仙台駅に向かうことになったのですが

持ってみると

 

「おっ重い‼あせる

 

改造してあるバッグに装備品がセットしてあるので、バッグだけで20㎏近くあります。

通常のお骨ですと骨壺に入った状態で5㎏前後。

しかし今回は水分をたっぷりと吸った墓じまい遺骨なので

おそらく骨壺込みで全部で30㎏近いと考えられます。

 

つまり・・・

トータルで50㎏近い重さになっているはずです。

 

私は飛行機に300回くらいは乗っているので飛行機手荷物検査の時のバッグの重さは体験的に

持っただけで30㎏以内なら±10%の確率で重さを推測する特技があります(笑)。

 

バッグを持ってみるとバッグは私の未体験の重さで地球の中心に引っ張られています地球

40㎏以上あることだけは確信出来ましたが、体験的な感覚での重量測定は不可でした・・・

頭の中で計算すると45㎏±10%位だろうとの推測はできました。

 

Nさんに

「明日、東京でお会いしましょう」

と、ご挨拶を済ませて、お寺さんの門前でタクシーを待つこと5分。

止まってくれたタクシーのトランクが開きました。

「持ち上がるかなぁ??」

と考えつつも

根性を決めて重量挙げの選手のように・・・

「ウッ・・・ニヤニヤ

 

何とか乗りましたが、左肩の50肩が

「ズッキーン」

・・・・・・・・やったぁ(涙)

 

何とか駅にたどり着き、タクシーの運転手さんに手伝ってもらい、トランクからバッグを下ろして

「まどりのみどぐち(緑の窓口)」で乗車券を購入。

ホームで駅弁(牛タン弁当)を買い

新幹線に乗り込み・・・一安心です。

 

仙台での滞在時間は3時間半でした。

 

駅弁を美味しく頂いた後に、さっそく会社に

・・・― ― ―・・・

SOSのメールです(笑)

 

「肩が壊れたので東京駅ではなく上野駅で降りるので誰か応援を送って下さい」

※  私の会社は距離ですと、東京駅よりも上野駅の方が若干近いです。

上野駅で救世主(笑)と会い、お骨様と無事にタクシーに乗り込みました。

 

3時半に会社に到着して、さっそく遺骨洗浄です(納骨までの残り時間20時間)

 

墓じまい遺骨の洗浄は仕事の中では好きな仕事です。

一般の方ですと墓じまいした後のお遺骨は汚れているので、逃げたい気持ちになるかと思いますが

慣れてくるとお骨様が段々と綺麗になっていく様子に喜びを感じるようになります。

 

洗浄した後で乾燥室へお運びして、ほっと一息です。

 

これで大体の水分が抜けてくれれば、数時間後に前面ネットの什器に移して温風送風で乾燥します。

明朝までに乾燥しなかった場合には最終手段で強制乾燥機に入れれば1時間で乾燥します。

(お骨様にはドライサウナで汗を絞ってもらいます(笑))

 

翌日の10時に、お遺骨様の顔を見ると完全に乾いています。

前日に洗っておいた骨壺にお遺骨様を移してから、骨蓋をシールしてお名前のシールを貼って

お骨様のお出かけの準備完了です。

 

今日は散骨の為の持込粉骨と遺骨アクセサリー製作のための相談のお客様が二組、来社されるので私が納骨に行くことになっています。

昨日より10㎏以上は軽くなったバッグを転がして駐車場へ向かいます。

この重さなら左肩をかばいながらでも何とかなります。

 

車を運転すること2時間弱、山間の綺麗で大きな霊園に到着です。

 

Nさんとお会いして納骨堂に骨壺を納めて任務完了です。

お遺骨様とお別れして、すがすがしい気持ちで帰路につきました車

 

今年も色々な案件に遭遇しました。

言葉にすると、私の仕事は粉骨、散骨、墓じまい、遺骨搬送、納骨、遺骨洗浄、遺骨乾燥、遺骨アクセサリーetc・・・ですが

80%以上は、同じパターンと云うことはなくて毎回スリリングな思いで対応させて頂いています。

 

昨日は今年最後(多分)の海洋散骨葬に行ってきました。

散骨後に帰港のラット(舵)を握りながら乗船された遺族の方のお顔を見ていると

皆さん晴れやかな表情になっている

・・・のは毎回、共通しているなぁ・・・などと感じながら、私は冷たくなった北西風をほほに感じていました。

来年も頑張ろう!