イチュンソン
試合が終わったあとに一人で祝杯をあげた。
おととしの8月に鳴り物入りで広島にやってきたのだが、リーグ戦で点をとるまでに1年かかった。
たしか天皇杯だったと思うけど、前半で替えられ、試合後にペトロヴィッチの「戦えない選手がわかった」というコメントがでた瞬間、それが彼のことを言っているのだということはみなが推測した。
とはいえ、FWの2番手だろ?と思っていたら、監督の評価としては寿人、山崎の次だという報道にそこまで信頼がないのか、とびっくりしたものだ。
つい半年前まで、彼は監督から信頼されていない、点がとれない、FWとして3番手という存在だったのだ。
しかし、寿人が負傷し、試合前日には山崎までも負傷して巡ってきたチャンスをものにして、リーグ戦の後半だけでチームNo.1の11得点をあげ、そして代表にも選ばれた。
彼はそうしたチャンスをものにできる素質を持っていた。 そしてそれを今回も披露しただけのことだ。
この1年間、彼から何度も「腐らずにやってきた、やっている」というコメントを聞いた。これ以外言ってないんじゃないか?というくらい聞いた。
とにかく腐らずに、監督からの信頼をえていないことも承知しながら、寿人という絶対的なエースがいることも承知しながら腐らずにやってきたことで素質を披露できたのだ、と思う。
ザッケローニが選手とのコミュニケーションをとるタイプで、今回の控えの選手も前を向き、団結の要因になったのだろうとは思うが、結局のところ、選手一人一人が腐らずに自分を信じてやってきたことのほうが重要なのだ。
今、テレビに出まくっている彼には生い立ちばかりがクローズアップされているが、本当にクローズアップされるところはそうしたところではなく、今回だけじゃなく、チャンスをつかむためにしてきた努力に目を向けてほしいのだ。
久しぶりに、本当においしいビールを夜中3時をすぎて一人楽しんだ。
こんな内容をアップしている状態だから、まだ酔っているのかもね。
これからはいかに寿人と共存できるのか、どういった形でリーグを戦うのかが楽しみだ。
それをクリアして、結果も残し、また代表に選ばれ、スタメンをはれるような活躍をしてほしいと願ってやまないのだ。
ということで。
