いつものように、午前1時過ぎに寝床へ。

「カチャカチャ、カチャカチャ」

繰り返される音が、夢の淵から現実へと導く。

「カチャカチャ、ドン。・・・・・・・カチャカチャ、ドン・・・・・・」

恐る恐る、静かに、静~かに玄関ドアへ。

ドアスコープから見える人影に、寒気が背中をぞわっと走る。

閉めた鍵を確認し、ゆっくり、ゆ~くり、スコープを覗く。

頭を垂れ、不安定な足で上体を揺らす青年は、事も無げに、首をもたげ、ゆっくり廊下の先をみつめる。

泥酔での部屋間違いと、過去にも有ったこの状況に安堵を得た私は、

軟体動物のごとく、不安定な歩行で、不揃いな靴音を残しながら消えゆく青年へ、

ドアで隔てられた届かぬ声を、笑みをたたえながらその背中へ送る。

ボーイズ

ビー

アンビシャス!

like this old man!