東日本大地震被災地の瓦礫を処理中の焼却場で作業員が「内部被曝」症状、恐るべき事態発生!

◆野田佳彦首相と細野豪志環境相(原子力行政担当担当相)、平野達男復興担当相らは、東日本大震災の被災地を復旧復興するのに大前提となっている瓦礫の山約2520万8000トンを2年以内に処理しようと懸命である。なかには、高さ15メートル以上にも、うず高く積み重ねられた瓦礫の山もある。瓦礫の山の内部で、自己燃焼を起こしているものもあると言い、危険極まりない。そこで、山林の利用まで検討するなど、涙ぐましい努力を続けている。

 全国紙、ブロック紙、地方紙、テレビ、ラジオなど一般のマスメディアばかりでなく、
スポーッ紙まで、他人事とは思えないのか、真剣にニュースを掲載している。

 たとえば、Nikkansports.comは3月13日午後9時30分、「野田首相、がれき処理『政府一丸で』」という見出しをつけて、野田佳彦政権の命運を左右しかねない焦眉の急の深刻な課題であることを、以下のように伝えている。

 「東日本大震災で発生したがれきの処理を進めようと政府は13日、初の関係閣僚会合を国会内で開いた。議長の野田佳彦首相は『復旧復興の大前提である災害廃棄物の処理を進めるため、政府一丸となって取り組む』と強調し『がれきを再利用し、将来の津波から住民を守る防潮林や避難のための高台を整備していきたい』と述べた。

 関係閣僚会合は、細野豪志環境相、平野達男復興相らがメンバー。

 会合では、がれき処理特別措置法に基づき、被災地以外の都道府県に広域処理への協力を文書で正式要請する方針を確認。コンクリート片を道路の基盤や防潮林の盛り土材として再生利用する方策を検討し、原材料としての活用が見込まれるセメント会社による協力の拡大を要請することなども決めた。岩手、宮城、福島3県の沿岸市町村で発生した計2252万8000トンのがれきのうち、処分済みは6%にとどまっている。(共同)」

 大震災から既に丸1年を経過して、このザマであるから、国民有権者の目は、「瓦礫の山の処理能力」=「政権担当能力」に疑いの目を向け始めている。消費税増税法案を閣議決定できるか否か、通常国会会期末の「6月21日」までに国会で可決成立させることができるのか否か、という国民の負担増問題にかまけていられない状況になりつつある。いまや「勝栄二郎財務事務次官のメンツ」VS「大震災被災地の国民有権者の生活」という対立構図で、野田佳彦首相、細野剛志環境相ら閣僚たちが、どちらを最優先させるか否かという問題になってきている。

 常識的に言えば、「大震災復興景気」を呼び寄せて、日本の経済、景気を押し上げて、各企業のみならず、国民を元気にして、その果実として得られる「税の増収」を期待すべきである。これは、当然のことである。

◆「瓦礫処理」はいまや、文字通り「政治マター」となっているのだ。しかし、真剣に取り組むあまり、つま先立ち、「前のめり」になって突っ走ろうとすると、本当にころんでしまうことになりかねない。

 ところが、この「瓦礫処理」が、早くも由々しき事態に発展しそうな大問題を生じさせているという情報が、「瓦礫処理」に携わっている現場関係者の間から漏れてきている。

 一体何が起きているのか。

 それは、「岩手県、宮城県、福島県の被災地域やその周辺地域にあるゴミ焼却場で瓦礫の焼却処理をしている作業員のなかで、ついに放射性物質から放たれる放射能を浴びて、体内でのいわゆる内部被曝症状を見せている作業員が出てきている」というのだ。この情報が、首相官邸や環境省、復興庁に通報されているかどうかは、定かではない。だが、細野剛志環境相は、「瓦礫に対する放射能検査では、安全だというデータが出ているので、何ら問題はないことをご理解いただき、是非とも全国の各自治体には、瓦礫処理に協力してもらいたい」と強調しているけれど、瓦礫を引き受けるのを反対している市民団体などは、この説明をほとんど信用していない。

 福島第1原発大事故とその後の「水素爆発」などについて、当時の枝野幸男官房長官が「ていねいにウソ発表」を続けていたのを、多くの国民は、いまでも鮮烈に記憶している
だから、細野剛志環境相の「ていねいな説明」にも眉唾と思って、決して信用しないのである。

◆細野剛志環境相の説明のなかでは、一度も語られたことがない重要情報が、もう1つある。それは、「アスベスト粉塵」だ。崩壊した建物のなかに使われていた「アスベスト」が粉々になって、瓦礫の山のなかに含まれている。空気が乾燥しているときなどには、この「アスベスト粉塵」が風に舞い、それが気流に乗って、周辺地域に舞い落ちていく。その範囲は、関東地域をはじめ、かなり遠方の地域まで「汚染」している危険がある。この「アスベスト粉塵」は、「放射能」を上回る被害を起こしているのではないかと恐れられているという。


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