最高位戦C1リーグ最終節まであと2日。おそらくいま書いておかねば永遠に書けないと思うので一気に記します。たぶん記すと思います。記すんじゃないかな。
…まちょと覚悟はしておけ(ギター片手にはにかみながら)。
さて、まずはこの順位表をご覧じろ。
前回の第4節(半荘16回)が終了した時点で▲129.3pt。トータル順位は20人中17位。
今期のC1リーグは昇級=上位3名、降級=下位7名ということはつまり、沖ヒカル選手は現在降級ポジションのド真ん中にいるということであります。
ウケる〜〜ww
…ってウケてる場合じゃねーし! むしろウケてちゃいけねーし! ぐっすん。
自身のスキル/態勢/各選手のポイント状況などなど様々な要素から冷静に分析しますと、はっきし云って残留より降級する可能性のほうが高いです。高杉晋作です。
そしてもし仮に降級したと仮定すると、自分にとっては初めての体験となります。
…というのは半分ホントですが半分はウソです。
いまのところ物理的に降級したことはありません。しかしながら実質的には過去7期中、2回降級しています。
1回目は38期後期C3リーグ。当時はまだDリーグが存在していなかった=C3がいちばん下位リーグだったので、降級ではなく「降級点」を頂戴しました。※降級点を2期連続でゲットすると一旦見習いに戻って再試験というシステムなのだ
2回目はその直後の39期前期C3リーグ。このときはギリで降級ポジションだったのですが、上位リーグで休場者が出たため「繰り上がり残留」となりました。
我ながら悪運が強いと思います。むしろ悪運だけでここまで生きてこれたのではないかとさえ思っています。
…って失礼だろバカ! わいはわいなりに陰でいろいろ努力も苦労もしてんだよバカ! ぐっすん。
さて、徐々に肩が温まってきたところでそろそろ本題に入ります。
今期の不甲斐ない情けない容赦ない成績、その要因はもちろん私自身にあるのですが、この結果は単純に麻雀スキルの問題だけではなく、メンタル的な要因も多分に含まれているのではないかと愚考するのであります。※もちろん実力が足りないことは十分承知しております
正直に云いますと、今期の私の目標は第1節がはじまる前から「昇級」ではなく「残留」でした。いま思えばその消極的思考があかんかったのだと思います。
こう見えて(どう見えて?)私は超の付くバランス重視型の人間であります。すべての物事をできる限り多面的かつ客観的に見ることを常に心がけ、「トータルでバランスを取る」ことに重きを置いて生きております。
そんな私は…
C2→C1とギリギリ上がった直後にさらに連続昇級とかしたら逆にヤバくね? 慢心/勘違いして逆に(人生の)バランス崩すんじゃね? つか正直、このタイミングで悪運は使いたくねえなァ。いろんな問題(当時抱えていた)がある程度解決するまで麻雀に関してはなるべく無風/現状維持でいたいなァ。
…といったことを考えておりました。本当に阿呆なひとです。ええ。
そして第1節がスタート。着順1422、+6.0ptの20人中9位でフィニッシュ。
よし! これでイイ! むしろこれがイイ! このまま中間付近をよらよらできれば云うことなし!
数字的には可もなく不可もなくという結果でしたが、私はこころの中で小さくガッツポーズしていました。いや、本当は映画プラトーンのポスターのように膝を落とし両手を天に掲げるポーズで神に感謝していました。しかし。
第2節。なにもできずに3着→3着という展開で「ちょっとマズいな」と思いながら卓に座った3回戦目。タンヤオピンフ258p待ちをダマテンしている状況で1pを切ると…
「ロン。32000は32600」
ぐわわわーーん。
シュワンシュワンシュワン…。
リーグ戦で初の役満放銃。
(国士無双)
はじめて経験したけど、あれってスゲェのな! リーグ戦で役満放銃したら頭の中があんなふうになるのな! 知らんかった〜〜w
…って笑ってる場合じゃねーし! むしろクスリともできねーし! ぐっすん。
まあ当然のことながらその半荘はラスったものの、直後に跳満を和了するなどしてオーラスまでに2万点くらい戻せたのでギリ満足。展開的にオール逆連対を覚悟しつつ臨んだ4回戦もなんとか2着に上がれて納得。
トータル▲59.8ptとマイナス域に突入するも、まだギリで降級ポジションには入っていないことを踏まえると、正直2節目に関しては負けたというより「耐えた」という感覚のほうが大きかったのです。そのときは。そのときまでは…。
第3節。着順2224の+22.1pt。トータル順位は前節から変わらず、ギリ残留ポジションの13位をキープ。いっやー、なんとかセーフだね! ゐゑゐ。
…とは一切思えませんでした。結果はプラスでしたが、今期もし降級したとすると、その原因はほぼすべてこの第3節にあると考えております。
もし麻雀に「その日のデキ」というものがあるとするなら(私はあると思ってますが)、私のデキ(態勢)は最高クラスでした。
配牌、ツモともに申し分なし。ある程度普通に進めていくだけでいとも簡単に満貫クラスの手が仕上がります。
経験上こういう日は普段より積極的に前に出たほうが得というか、A級ミスさえしなければ、まァだいたい悪い結果にはなりにくいです。仮に勝負して振り込んだとしても、その放銃によって大物手をテンパイしていた他家の和了を知らず知らずのうちに阻止していた、みたいなことになっているケースが多いと思っております。※あくまでも考え方のひとつ…な
普通に打っているだけで期待値が稼げる(勝てる可能性が高い)日。パチスロで例えるなら「高設定濃厚演出」が出現した、といったところでしょうか。
当然のことながら、たくさん和了しました。満貫と跳満を合わせた回数はひょっとすると過去最多だったかもしれません。だがしかし。
肝心なところで押しきれませんでした。あきらかに「見合っている」と判断できる良形テンパイの満貫手を、親リーチ1発目の無スジという理由だけで2回もオリて(まわして)しまいました。がむしゃらにトップを目指すことより連対すること(2着でもよしという考え)を重視してしまったのです。
2回とも身体は「押せ!」と云っていました。肌感覚では100%押し、とわかっているのです。しかし。
「ロン。32000は32600」
ぐわわわーーん。
シュワンシュワンシュワン…。
役満放銃シーンのフィードバック。頭の内側から鳥肌が立つような、いきなり視界が狭まるようなーー仄(ほの)暗い卓の底からあのなんともいえぬ感覚が蘇ってくるのです。
1回は横移動で結果(親の手牌)が見えていないためなんとも云えませんが、少なくとも2回のうちもう1回は100%こちらが勝っていました。※速攻でツモってた&流局して親の手牌が判明
たとえ18000放銃していたとしても(たぶんしてないけどな)、それを覚悟で押しきるべきでした。アホアホアホ!
なお念のため付言しておくと、最後の4回戦目に関しては、絶対勝負の局面で押しきれず結果的に2回トップを逃してしまったことばかり考えて対局中に猛省してしまい、そのことにより手が入らなくなって(これは気のせい)ラスりました。逝ってよし。
そして迎えた第4節。1回戦/東一局のことです。超序盤に私が白を切ると親がポン。次巡に發を切るとこれまた親がポン。
私の手牌は5巡目にして早くもピンフ三色含みのくっつきイーシャンテン。しかし浮き牌には中が…。
はい、切れませんでした。これまでなら「いきなり大三元とかあるわけねーし!」つってバシッと中を放っていましたが、どうしてもあの役満放銃シーンを忘れることができず、中を抱えたままオリてしまいました。※結果は終盤に親がヤクヤクホンイツトイトイという長い呪文のような和了で6000オール
第4節終了。3442で▲91.6pt。トータル順位は冒頭で述べたとおり降級ポジションのド真ん中まで落ちました。
この日私は、あることを痛感しました。最高位戦に入って4年目にして、ようやっと心から理解したのです。
「押すべき手が入らないと押せない」
いっやー、驚きましたね。なにがって、こんな当たり前のことに気づくまでに4年もかかったことに。
超ウケる〜〜ww
ってウケるわけね……いや、ここはウケていいです。むしろ存分に笑ってください。ええ。
そうなんだよ。押すに値する手、見合う手が入っていないと、期待値的に押してもマイナスを増やすだけなんだよ。つまり要約するとーー
「押せるときに押しとけ」
…ってことなんだよ! いつもいつもデキがいいわけないんだから! デキがいいと思ったら、見合ってると思ったらとことん押さなきゃダメなんだよ! バカバカバカ!
トップクラスの強者から「勝てる日に少しでも多く勝っておく」みたいな話をよく聞きますが、そういうことだったのですね。心からようやっと理解できました。※本番で実践できるかどうかは別の話として。
ちゅーわけで、2日後に運命のC1リーグ最終節が行われます。
もはや勝っても負けても悔いなし! 残留しても降級しても関係なし!
…とは思いません。思えるはずもありません。
やっぱどうしても、なにがなんでも残留したいです。なんとなれば、現在46歳(もうすぐ47歳)だからです。他のひとたちより残りの人生が短い(可能性が高い)からです。
ニコ生で冗談っぽく言いましたが、もし1000万で「残留確定券」が買えるなら速攻で買います。なんなら来期の分も合わせて2枚買っておきます。
…といったことを書くと、不謹慎だよバカ、競技麻雀ナメんなよバカ、なんでもカネで解決できると思うなよバカ、みたいに思われるかもですが、これはあくまでも例え話ですから。マジでそれくらい強い気持ちで残留したい、ということです。わかってください。
なんだかんだでめっちゃ忙しいのに、そして明日もド早朝に起きるのに、ここまで書くのに4時間近くかかってしまいました。
ぜんたい、わいはなにがやりたいのでしょう。
ちゅーわけで最終節、結果はどうなるかわかりませんが悔いの残らぬよう精一杯、一所懸命、戦ってまいります。
今日で借りてから1週間。そろそろ某レンタカー(はっきし云ってダサい)に愛着を感じはじめてきた沖ヒカルでございました。
長々とサーセン!
責了