【千葉例会】沖 千葉例会 9月 特選句 | 航海日誌

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創刊50周年「沖俳句会」公式ブログです。
主宰 能村研三 創刊主宰 能村登四郎

 

沖 千葉例会 9月

月見

紙上句会

特選句

 

 

能村 研三 選

 

【特選】

 放ちたる思索の投網いわし雲       稗田 寿明

(評) ふと見上げた空に広がる鰯雲の美しさにしばし見惚れ、心を洗われた気持ちになる。そんな時は静かに思索に耽ることが出来る。空高く群がる鰯雲の一片ずつに思索の投網を投げかけてみた。

 

【準特選】

 推敲が推敲を呼ぶ夜長かな      内山 照久

(評) 暑くも寒くもない秋の夜長はものを考えるには一番適している。空気も爽やかなのでじっくり俳句を推敲するのには最高である。

 

 

森岡 正作 選

 

【特選】

 秋彼岸供花を庭に摘みにけり     塩野谷慎吾

(評) 秋彼岸には草花がよい。庭にあるものであればなおよかろう。「これは母が好きな花だった」などと言って摘んで来る。和やかな彼岸日和である。

 

【準特選】

 鵙鳴くや隣町まで髪切りに      頓所 友枝

 (評)鵙は縄張りを持つ鳥で警戒心が強くよく鳴く。散歩がてら「髪でも切って来るか」と隣町へ出かけたのであろう。気分転換でもしたいような心の内を、鵙に見透かされているようで照れくさく気になるのである。