【中央例会】沖 中央例会 8月 特選句 | 航海日誌
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創刊50周年「沖俳句会」公式ブログです。
主宰 能村研三 創刊主宰 能村登四郎

 

沖 中央例会 8月

紙上句会

特選句

ひまわり

 

能村 研三 選

 

【特選】

ひぐらしのまたはじめからやり直し    町山 公孝

【評】秋風が立ちはじめる頃には、ひぐらしが鳴き始める。ひぐらしはその鳴き声の感じもあって、郷愁や旅愁を誘われる。しかしその鳴き方は単調で一度鳴き終わるとしばらくしてまた鳴き始める。はじめからやり直しとはひぐらしの健気さがうかがえる。

 

 

【準特選】

オリンピックの魔笛操つるは炎帝    平松 うさぎ

【評】コロナ禍の感染拡大の中オリンピックの各競技の熱戦が連日繰り広げられている。これまでの修練を積み重ねてきたものを互いに競い合う潔さは心地良い。数秒の違いなどその運命を司るのは炎帝なのかも知れない。

 

 

森岡 正作 選

 

【特選】

はまなすや島を斜めに滑走路      里村 梨邨

【評】 難しい句です。作者の位置です。着陸前の景と考えると季語の「はまなす」が力を失います。はまなすの咲く海辺を歩きながら、滑走路が斜めであるという認識があるのでしょうか。何れにせよ、「島を斜めに」という把握が良く、島の大きさや雰囲気を感じさせ、「斜め」に島の短い夏への別れも感じます。

 

【準特選】

風鐸を鳴らして秋の風となる      鈴木 齊夫

【評】 明解な句です。簡単に詠んでいながら味わいがあります。お寺や塔などで見かける風鐸、きっと音も無く揺れているのでしょうが、思索しながら境内を歩く作者には秋風が相応しい。